“People In The Boxの正弦定理” ライブレポート
はい、こんにちは☀️
先週に引き続いてライブレポートを投稿しますよ!
“鑑賞⇨執筆”みたいなね、習慣をね、身に付けていきたいね。体感して「あーえがったえがった☺️」で終わりでも、それはそれで素敵ではあるのだが、悲しいかな人間の記憶は時間とともに薄れていく。その時の感動を記録しておくのは有意義だ。今日は元気だからやるよ。
さてさて、私は先日(10/22)にPeople In The Boxの15周年ツアーに参加してきました。People In The Boxというのは、邦ロックファンになら有名ですが、世間的には“知る人ぞ知る”ぐらいの知名度のバンドですね。
衝撃的な歌詞や曲展開が売りの実力派スリーピースです。衝撃的って書いてしまいましたが、素直に響くポップな曲もたくさんあります。知らないヤツはチェックしなさい!
記事にApple Musicのリンクを貼ったからな!!再生ボタン押せばその場で聴けるからな!知らないやつは聴け!!
先述の通り2022年、今年において彼らはデビューから15周年を迎えました。それを記念した全国ツアー、その名も“People In The Boxの正弦定理” !!おお、なんかよくわからないけどかっこいい!!(ド文系なので題意はよくわからないぜ笑)
私が彼らの生演奏を聴くのはこれで2回目です。前回は10周年ツアーの時、つまり5年前ですね。以降も参加する機会を狙っていたのですが、平日の公演が多く涙を飲んできたのです。すなわち私個人としても念願のツアー、いやー素晴らしい体験だったぜ。
15周年を迎えた彼らは1球目から真っ向勝負!!ステージはデビューミニアルバム『Rabbit Hole』からの人気曲『She hates December』で幕を開けました。
しんしんと澄んだ冬の空気のようなイントロから、素直に染み渡るグッドメロディー。彼らの歩みを祝うには、うってつけのナンバーでしょう。そして美しい中にも狂気が潜む。彼らの今後の作風を示唆するような。
そして続くのは最新アルバムから『忘れる音楽』。
なんと美しき韻文。正直何を歌っているのかは掴みかねている、具体的なテーマはないのかもしれない。ただこのとろけるような恍惚に身を委ねるのみ。
そこからノンストップで投じられたのが『日曜日/浴室』!!マジか!マジかよ!!!私の最も好きな楽曲の1つだ。”僕”と”彼女”の月曜から日曜を描いたコンセプトアルバム『Ghost Apple』のクライマックス。
ロックンロール的なビートから、サビで三拍子へ切り替わる変則的なポップミュージック。掻き鳴らされるギターから軽やかなワルツへ誘い込まれる。魂が抜ける。まだ序盤だぜ?
そしてMCへ、ゆるい!!
なんともゆるい空気感。シリアスで厭世的な楽曲をぶちかましておいてこのアットホーム感。これが長く活動を続ける秘訣なのかもしれないね。
「一切広告を打ってないのによく知ってくれたね」と、商業的なギラギラの少ない彼ららしいスタンスだ(もちろん活動のために稼ぐ必要はあるけどね)。彼らはどこまでも独自の音を鳴らす。
そしてめちゃくちゃ嬉しかったのが『町A』を生で聴けたこと!!パワフルなベースと正気とは思えないキャッチーな歌メロが堪能できるやばい曲だ。(そして不穏さも覗かせる)
いちど聴いただけで一生忘れられないような、冗談のような歌詞だが根源には生きづらさや孤独感があるように私は考える。
そして、この曲のような怒涛の名詞大連発のナンバーはこの日にもう一つ披露された。1stアルバム『Frog Queen』からの問題曲『バースデイ』だ。
無機質な単語の並びに見える字面だが、実に肉体的でポップな曲なんだ!!天才の作ったものとしか思えない作品。この記事で何回言ったかわからないが、どうかしている!!
現実を相当嫌っていないとこの発想は出ないはず。素人目線だがそう思う。、、、の割にアットホームで充実していそうなんだよなぁ😨 狂気はやっぱり表には出さないものなのか。私も甘いね。
そして、ライブならではの楽しみだが、新曲が2つ披露された。ドラマであるダイゴマン氏いわく、コ⬜︎ナ禍を利用してなんと35,000曲もの新曲を編み出したらしい!!そのうち2曲を今夜披露したのだ。(んなわけあるか笑)
かなしいかな、正直言って記憶が薄れかけているが、パワフルなドラムの曲と独特なコーラスワークと「ステイ、気づかないふりをしろ」という歌詞が特徴的だった曲のふたつだった。感激していたのにこんなもんしか書けねえのかよ😭 哀しき記憶力。
そしてライブは終盤に入る。演奏されたのは最新アルバム『Tabula Rasa』のリードトラック『懐胎した犬のブルース』だ。
15年を越えるキャリアの中でも屈指の名曲、最高傑作のひとつだろう。これはこの公演で絶対聴けると思っていた。
この曲については、フロントマンである波多野さんのブログを読んだ方が伝わる、解像度が高まる。貼ったから読んで。
そしてギターを持ち換えて鳴らされたのは問題作『冷血と作法』
狂気的して躁的な曲展開。ヤバいフィナーレ。会場はこの曲の時が最も湧いてたと思う。何を歌っているのかはよくわからない。カポーティの『冷血』に影響受けたのか?わからないが知らない人は聴け!!最後まで聴け!!(非公式の動画だから気に入ったらCD買うかサブスク入れ!)
そしてシームレスに繋がる『レテビーチ』。トップクラスにポップな歌だが、なんだか危ない。親しみやすいからといって連れて行かれるとマズい感じの曲。
なぜかカラオケに入っているからみんなで歌おう!!
彼らの初期の楽曲に共通して言えることだが、生きたくなくなる(マズいので濁して書いてます)。だんだんと作風に光が射してくる過程を楽しむのもアーティストを追う楽しみなんじゃないかな。
なんともゆるーい物販紹介を経て、
ラストスパートに入る。
絶対来ると思った!!
1stアルバムから『はじまりの国』!!
胸が熱くならない音楽は嘘だと思っている。この歌は本当だ。イントロのドラムパターンからなんだか切なくなる。若干歌詞を間違えていたがそんなのはどうでも良い。
何を歌っているのかわからないが、音楽の生まれる瞬間、頭の中に渦巻くアイデアが弾けて形になる瞬間を歌っているように解釈している。
ピンッピンに張り詰めた弓のような構成だ。
A⇨A⇨B⇨間奏⇨A⇨B⇨サビ⇨間奏⇨サビ
という変則的な構成。Bメロの終わり際のカウントダウンのようなギターで高まる高揚感。会場の他の参加者もエラく興奮したように感じる。息を呑む空気感。人々が集まるライブだからこその醍醐味。
最高の体験の後に待っていたのは『金曜日/集中治療室』!!!!!
うおおおおおお!!!そして!うおおおおおおおおおおおおお、!!
チケット代だけで!こんなに興奮していいのかよ!!
この曲も展開がエラいことになる。もうみんなここに来てる人は(当たり前だが)この曲がこの先どうなるか知ってるから期待感しかないんだよ。ソワソワしている、ゾクゾクしている。昂る。
そしてヘヴィーなベースが地を這い、繰り出される『聖者たち』
世間的には1番知られている曲だろう。唯一のタイアップ曲だからだ。(アニメ東京喰種の主題歌だった)
正直いって私はあまりこの曲が好きではない。ロクな理由では無いけどね。ただのわがまま。
シンプルに「なんでこれしか知られてねぇんだよ!!他にもいい曲いっぱいあるのに!!」というわがまま。
とは言え、彼らの中でもトップクラスにゴリゴリの演奏なので魅了されるよ。でも他の曲も聴けや!!(会場に来てる人はみんな知ってるけど笑)
そして最後に演奏されたのが『JFK空港』。
私の1番好きなアルバム『Family Record』のクライマックスを飾る曲。
優しく暖かなバラードから、ヘビーな低音を基調としたポエトリーリーディングになだれ込む唯一無二の楽曲。
これに関してはどうコメントしたらいいかわからない。ただただ圧倒的な空気に会場が呑まれていた。そうとしか言えないからとりあえず今は書けない。ライブ音源とかが発売されたら追記するかも。
アンコールはなかった。
潔いね。
オー!イッツア、ブシドー!ワンダホー!
長く続けたわりに雑に終わる。