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ディズニー映画を観ているよ

 ディズニープラスの年間会員になったのでディズニー映画を漁っているが、これがなかなか楽しい。

 ディズニー作品の中でも私が今、漁っているのはピクサーや実写シリーズではなく本家かつ原点であるウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ(WDAS)製のものだ。有名なのはリトルマーメイドとかアナ雪みたいなプリンセスものかな?

 これらの作品群のなにが面白いかというと“すんげえクオリティにムラがある”ということだ、これに尽きる。

 なにしろWDASは、1937年(もちろん戦前だ!)公開の白雪姫から始まる世界初の長編アニメーション映画を制作したスタジオ(実はカラー映画も世界初)なだけあって膨大な歴史がある。

 具体的に言えば長編アニメーション映画だけでも62本も世に出しているのだ。これはあまりにもとてつもない。鬼のようなシリーズ数を誇る寅さんですら48作だ。次元が違う!!

 これだけ長大な歴史を持ち、しかもコンスタントに作品を送り出しているため、とにかく出来にバラつきがあるのだ。

 我が国の豪傑、パヤオを有するスタジオジブリを振り返ってみよう。駄作は思い浮かぶだろうか? 好き嫌いはあれどそこまで酷いものはないだろう。満場一致で不評なのはゲ●戦●くらいだ。

 一方でWDASは凄まじい。アラジンやズートピアのような名作を生み出す一方で、その足元には●ド●記なみの失敗作がゴロゴロ転がっているのだ。興業的に赤字の作品も複数ある。

 その落差がとても面白いのだ。そして失敗作たちも手を抜いた故につまらなくなった作品ではなく、制作体制の迷走や、時勢の読み違えなどのクソに至るドラマがある。興味深い。

 まあつまりなにが言いたいかというと、「最近のディズニーはポリコレに染まってるからクソになった」みたいな意見を近年よく聞くが、この意見に賛同する者はディズニーをあまり知らないと思う。ディズニーは普通にクソ作品を連発することもあるスタジオであるという視点が抜けている。ポリコレ関係なく純粋に作品がつまらないorマーケティングが失敗したからコケているのだろう。

 そして一般的にWDASは三度に渡り黄金期と暗黒期を繰り返していると言われている。そう、ムラがあるのだ。大ヒット作品を連発する時期があれば、なにを作っても大コケする時期もあり、それを波のように繰り返しているのだ。

 その背景には、敏腕プロデューサーの入退場や、当時のライバルであるピクサー(トイストーリーとか有名だよね)にボコボコにされたりなど多種多様なイベントが控えている。

 美女と野獣やラプンツェルのような大ヒット作品の足元には、コルドロンのようなクソ映画が埋まっている。

 とりあえず今のところ俺が視聴済みの作品を以下に記録しておく。まあこんなのチラシの裏にでも書いておけばいい話だが、せっかくだからね、うん。

 ちなみにリストは全て、成人した以降に観たものだ。(子供のときに遠足のバスなどで観たやつは覚えていないので除外している)


ーー黎明期・黄金期(ウォルト現役)ーー

1.白雪姫 1937年
(Snow White And The Seven Dwarfs)
14.ピーターパン 1953年(Peter Pan)
16.眠れる森の美女1959年
(Sleeping Beauty)
17. 101匹わんちゃん 1961年
(One Hundred and One Dalmatians)

ーー暗黒期(ウォルト死去)ーー

20.おしゃれキャット 1970年
(The Aristocats)
23.ビアンカの大冒険 1977年
(The Rescuers )
24.きつねと猟犬 1981年
(The Fox and the Hound)
25.コルドロン 1985年
(The Black Cauldron)

ーー第二黄金期(ディズニールネサンス)ーー
(アイズナーとカッツェンバーグの台頭)

28.リトル・マーメイド 1989年
(The Little Mermaid)
29.ビアンカの大冒険 ゴールデンイーグルを救え!
(The Rescuers Down Under)1990年

ーー俺誕生 1994年(日本の黄金期)ーー

33.ポカホンタス 1995年(Pocahontas)
34.ノートルダムの鐘 1996年
(The Hunchback of Notre Dame)
36.ムーラン 1998年(Mulan)

ーー暗黒期(またかよ)ーー
(ピクサーみたいな3Dアニメが台頭し、手書きアニメが古臭くなる+千と千尋みたいなジャパニメーションに押される)

42. リロ・アンド・スティッチ 2002年
(Lilo & Stitch)

ーー第三黄金期ーー
(新社長アイガーがジョブズを口説き、ピクサーが子会社化、トイストーリーを手がけた鬼才ジョン・ラセターが仲間になる)(かつての好敵手が仲間になる展開だね)

49. プリンセスと魔法のキス 2009年
(The Princess and the Frog)
55.ズートピア(Zootopia)2016年
56.モアナと伝説の海(Moana)2016年

ーー暗黒期再び(という見解もある)ーー
(ジョン・ラセター、セクハラでクビに)

59.ラーヤと竜の王国 2021年
(Raya and the Last Dragon)
60.ミラベルと魔法だらけの家 2021年
(Encanto)
62.ウィッシュ2023年(Wish)

ーー現在に至るーー
(光が差し込む日は来るのか)

 ……

 うん、今のところ20/62作が視聴済みのようだね。アナ雪やラプンツェル、ライオンキングみたいな大ヒット作が未視聴な理由は、楽しみを後にとっておいてるから。

 評判や公開当時の熱狂から考えて、面白いってことがわかっている作品は後回しにしている。どうせ面白いから。気が向いたら見るよ。

 今月に入って観たのは、ズートピア→ウィッシュ→コルドロン→白雪姫→ビアンカの大冒険→ビアンカの大冒険 ゴールデンイーグル→101匹わんちゃん→おしゃれキャットの8作品だ。

 ズートピアは友達の勧めで観たのだが、前評判通りめちゃくちゃ面白い。キャラクターの可愛さや、ファンシーなアニメーションありきの映画じゃねえかな?と、たかを括っていたが、冒頭からシナリオに隙がない。

 現状の最新作であるウィッシュはいったん置いておいて(ちょっとアレだから)、コルドロンがとにかくヤバい。さすが最大の失敗作なだけある。

面白いところが全然ない。高品質なよく動くアクションシーンやディズニーでは異色なダークファンタジー風の美しい背景美術といった魅力を消しとばすほどの脚本の退屈さ。クセになる。(あとでもっかい観よ😃)

 あと、ビアンカの大冒険シリーズはかなりおすすめしたい作品だ。

 三枚目気質だけどやるときゃやる雄ネズミのバーナードと、エレガントで物語をグイグイ引っ張るタイプの雌ネズミのビアンカのコンビが子供たち(人間)をレスキューする物語だが、ぜひとも小学生に観てほしい。(なぜ30歳の男性が熱弁しているのだろう。)

 かなり面白いしキャラクターも可愛いのになぜディズニーランドにアトラクションがないのか疑問だったので、ChatGPTに聞いてみた。

 ……だから今俺はファンを増やす活動をしているのだ💢💢

 ということでしっとりと美しい挿入歌、Someone’s Waiting for(邦題・誰かが待っている)を流しつつ一旦締めよう。


 ……まぁパークにネズミ枠はアイツがいるからな

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