一流投資家が人生で一番大切にしていること(著 ウィリアム・グリーンさん)を読んで、豊かさ、賢さ、幸せ と 株式投資との関係について思いを巡らせました
この本を出会えたのは、お二人の投資家のおかげです。
とりあえず一回目読了。著名投資家のインタビュー集だなんて失礼なことを言ったもんだ。
— 3rdman (@K92557576) August 2, 2023
何回読みなおすことになるだろう。特に第七章~エピローグ。
あと三冊購入する。二冊は我が子たちに、一冊は永久保存用に。
ハードカバー版が欲しいかな。#読了#一流投資家が人生で一番大切にしていること https://t.co/W5oxn9FWkJ pic.twitter.com/Fkl1WADp1h
この本を読んでみよう、そう思わせてくださった投資家K.さん、ろくすけさん、ありがとうございました。
ろくすけさんもブログで書かれていますが
原題は「RICHER,WISER,HAPPIER」
凄まじい成果を残している投資家の言動から、豊かさ、賢さ、幸せを考えさせてくれました。
印象的な箇所をいくつか取り上げてみます。
「投資でいちばん求められるスキルは忍耐だよ。ひたすら忍耐」。
これは何度も何度も聞いてきた言葉ですが、忍耐、Patienceですね。
「バフェットはその株を買わない理由はあるかとまず考える。理由が浮かんだ瞬間に買わない決断をする」とパブライは言う。バフェットのことばにもある。「成功する人と大成功する人のちがいは、大成功する人はほぼすべてに対してしない決断ができる」
「しない決断」。
マンガーは金持ちでいたいなんて思っていない。彼が本当にだいじにしているのは、自由な立場でいられることだ。
自由であること。それが賢さの源なのかもしれない、と感じました。
優れた投資家とほかの人とのちがいがひとことで伝わってくる。彼らは古いしきたりを壊し、まわりに順応しない異端者であり、人とはちがう目で世界を見てわが道を歩む──投資の手法だけでなく、どう考え、どう生きるかにおいても。
この後に「集団行動の遺伝子」という言葉が出てきます。自分の頭で考えられることがその遺伝子の特徴とされていますが、これは自由とつながっているようにおもいます。
テンプルトンはテネシーで、貧苦にあえぐ農民たちが土地をただ同然で売るのをじかに目にしたことがあり、教訓が刻みこまれていた。「人が必死になって売ろうとしているときこそ、買いどきだ」。
地上波のワイドショー、バラエティ番組で「NISA、NISA」と喧伝されている今、何を感じるべきか、考えさせられますね。
マークスは「安く買う」ことこそが投資で財を成すための最もたしかな道であり、余分に支払うことは最大のリスクだと考えている。だから、どんな投資をするにも、「安いか?」は必須の問いなのだ。
価値と価格。その見極めが重要。あらためて確認しました。
マクレナンは、注視リストに置いている候補企業が自身の評価基準をクリアするまで、五年でも一〇年でも喜んで待つつもりでいる。そのあいだは、投資しないことをうしろめたく思ったりせずに自制し、現金が貯まるにまかせる。実際、彼が会社のアナリストたちに教えこもうとしているのは、ノーと言うことの重要さだ。
既に出てきた「忍耐強さ」「しない決断」。それを強く意識している投資家が他にもいます。その投資家は驚異的な成果を残しています。
スリープとザカリアは多くの企業を分析し、CEOたちとの会合をもちながら、長期的に成長が望めるかどうかを探った。次のような問いの答えを追求するのだ。「一〇年、二〇年先を考えた、このビジネスの目的地はどこか?」「目的地に到達する可能性を高めるために、いま、どんな経営が必要か?」「この会社が望ましい目的地員到達する妨げとなりうるのは何か?」ふたりはこの考え方を「目的地分析」と呼んでいる。
「目的地分析」こそオーナーシップ。この感覚を持っているか、が違いにつながるんですよね。
私たちが喜ぶのはケーキではない。私たちが喜んだのは、投資の問題を解決するプロセスであり、その過程で学び、できるかぎりいい仕事をすることだった。つまりは内面にかかわる個人の目標だった。ケーキは甘くてうまいが副産物にすぎない
ここに、豊かさ、賢さ、幸せ の源を強く感じました。
ハワード・マークスはかつて私に言った。「私たちの成果は何を売り買いするかではなく、何を保有するかで決まる。だから、メインの行動は売ることでも買うことでもなく、保有することなのだ。」
何を持つか、そして、どう持つか。成果を決めている。
投資のためのアプローチとしては、異例なほど数字から離れて教養雑学のほうに寄っているが、その土台には、深い読書と広範な旅によって視野を広げたいという彼女の信念があり、この視野の広さこそが彼女の重要な、そして不思議な強みとなっている。
読書の幅広さ、という点で、吉田さんを思い出しました。吉田さんのブログです。
豊かで幸せに生きていくには、引き算と集中が必要なのだ。
引き算のなかに「しない決断」が含まれるのでしょうね。それが集中につながる。
この本の最後に登場した投資家が、アーノルド・バン・デン・バーグ。
成功した豊かな人生とは何かを考えるとき、最もそれを体現している投資家はアーノルド・バン・デン・バーグだ
本の最後の一文で思わず涙しました。
最後の一文にウルウルさせられました https://t.co/krLJ0F7Cd5 pic.twitter.com/HgYqgJ49jk
— renny | 投資家 (@renny_29) May 8, 2024
読み始めてから読み終えるまで時間がかかってしまいましたが、たっぷりの読み応えがありました。豊かさ、賢さ、幸せ と 株式投資との関係について思いを巡らせました。
投資を続けていくと、どんな境地、場所に辿り着くのだろう、そんな問いを抱いている方に、お勧めできる一冊です。
この本を読んでみて、考え始めたことがあります。
ハワード・マークスさんの言葉をあらためて。
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