「投資家が増えると寄付者も増える」 これを”早送り”できたらなあ、って思います。
ゴールデンウィークの影響で、投資信託の定点観測の最新資料がまだ発信されていませんので、 #寄付について考える な記事をまたつくってみます。
今井紀明さんのツイートです。
このツイートに応じられたShimoyamaさん。
コロナ禍で様々な社会課題の深刻化が進む「早送り」を強く感じたので、僕自身も寄付に対する関心がグッと高まりました。僕自身の意識、考え方、行動でも「早送り」が起きた実感があります。
思い返してみると、寄付について考えるきっかけを下さったのは #コモンズ投信 さんでした。
10年前のブログです。
コモンズ投信さんは SEEDCap という取り組みをずっと続けられています。
こちらのイベントに何度か参加して、数多くの社会課題の存在、実状とともにその解決に取り組まれているチームのことを知りました。また、その活動のための資金を提供する手段の一つとして「寄付」が重要な役割を果たしていることもあらためて認識することが出来ました。
しかし、です。自分自身の意思で寄付するとなると、率直に言って、なかなか実践できませんでした。「寄付」の役割は分かっているし、少しでも役に立つことができればいいだろうなあ、とは分かっています、理解しているんです。でも、行動には至らない。
鬼丸さんの本も読みました。
何度かスポットでの寄付は行いました。でも、投資信託を毎月買い足す、買い増すことに比べたら、寄付に対する想いというのは「希薄」でした。
Shimoyamaさんがご登壇されたイベントにも参加しました。
寄付は投資の一つのかたちだ、そう考えるようになりました。でも、それでも行動がなかなか付いてきませんでした。
行動に変化をもたらしてくれたのは #solio さんでした。
#solio がユニークな仕組みだなあ、と感じたのはもちろんですが、行動を後押ししたのは、コロナ禍でいくつもの社会課題の深刻化がスピードを上げている、強烈な「早送り」が起きていることを感じたことです。その深刻化に向き合う、解決しようと活動しているチームに少額であってもお金を託してみたい、そう思ったのです。
「投資家が増えると、寄付者も増える」
でも、時間が掛かるのでは。
自分自身も寄付に対しての関心が高まりましたが、やっとこさ、という感じです。本当はもっと早く、その役割に気づくべきだったのでは、と思っています。
僕には、抜け落ちていた、見落としていたことがありました。
それは、株式投資等の資産運用のリターン、果実がどこから、どうやってもたらされるかに対しての考えです。投資先の会社のつくりだす価値(多くの場合、それは利益)がリターン、果実の源泉だという認識は日々、ドンドンと強くなっていました。
でも、です。その価値の主成分である利益は、一体どこからやってくるのか、それは突き詰めると、社会であり、環境(地球)なんだと気づきました。それらへの影響を配慮した投資判断が #責任投資 であるわけですが、その判断の対象となるのは営利を目指す企業です。企業活動、事業を通じてそれらの課題の解決を目指せるのであれば、責任投資の枠組みが機能すると思います。でも、営利事業では解決しきれない課題も沢山ありますし、その種の問題に、政府組織は幅広く丁寧に取り組むことはもはや不可能でしょう。コロナ禍はそれに拍車をかけています。
多数の社会課題が置き去りにされてしまって良いのだろうか。もっとちゃんと「寄付」に自分自身、向き合いたいと考えるようになりました。
それでこのキャンペーンに挑戦してみました。
キャンペーンで応援しているプロジェクトが #TableforKids です。
愛する地元の #江東区 を拠点にしたプロジェクトということで、応援しよう!そう思ったのです。
キャンペーンを始めてみて、あらためて実感しました、
ファンドレイズって大変難しいものですね
TableforKids のWebサイトでは寄付の実績が毎日更新されています。
昨日までの実績です。
僕が最初にスクショした5月3日までの実績がこちらです。
5日間で9件、13万円増加していますが、日次の経過はこんな感じでした。
ご覧の通り、5月5日は1日で11万円近く増えたのですが、5月8日はゼロでした。
僕のキャンペーンはご寄付を得られていません(1,000円は僕自身の寄付です)。
簡単なものではないだろうと予測していましたが、その通りになっています。
ファンドレイズの難しさを体感できたとプラスに捉えていますし、まだキャンペーンは続きますので頑張って発信を続けます。
こんなところからも、投資家が寄付者になるには時間がかかるものだろう、と感じています。
寄付は直接金融
キャンペーンに挑戦してみて実感したことがもう一つあります。
寄付とは直接金融である、ということです。
上場会社は、市場の投資家から直接に資金調達したり、市場での自社の発行証券の流動性を高めようとしたりしています。
このため上場会社ならIR(Investors Relations)に取り組むのは当たり前です(一部には、ええ加減な会社も散見されますが)。
寄付も同じように寄付者から資金を募るわけですからIR同様の情報発信、コミュニケーションが必須だな、と。ただ、寄付を募っている団体の皆さんにそのリソースは乏しいのは間違いありません。ですから、その解決を目指すことは非常に大事です。上場会社は事業内容、業績、財務状態、今後の見通し等をIRで投資家に発信します。寄付の場合は、調達した資金を活用して、どんな実績を社会に届けることが出来たかを丁寧に発信することになると思います。
この課題の解決が進めば、
「投資家が増えると寄付者も増える」
これを”早送り”できるかもしれない、そう思いました。
”早送り” 実現したいですね。
10年前に「寄付」を考えるきっかけを下さった(けど、なかなか芽吹かせることが出来なかったんですが)コモンズ投信の皆さんに深く感謝です。