わけるとわかる
わけるとわかるは似ている。
わけるとわかるかどうかはわからない。
わけるとわかるは似ています。
わけるとわかるをわけてみましょう。
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*わける:人が得意な行為。ヒトの歴史は「わける」の連続。分割、分離、別離、分断、分類、区別、差別、分岐、分別、分解、分節、分担、分裂、分配、分け前、身分、親分・子分。言葉と文字の基本的な身振りは「わける」。つかう道具は、縄と刃物とペン。線を引き、切り、しるす。
*わかる:人が自分は得意だと思っている行為。「わける」は見えるが、「わかる」は見えない。見えないから、その実態も成果も確認できない。お思いと同様に共有できない。行為や行動と言うよりも観念。一人ひとりのいだく思い込み。解釈、判断、判定、判決、理解、誤解、解脱、悟り。
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わけるとわかるかもしれません。
わけるをわけるとわかるかもしれません。
わかるをわけるとわかるかもしれません。
わけるをわける:分ける、別ける、「わ け る」、「wakeru」
わかるをわける:分かる、別る、判る、解る、「わ か る」、「wakaru」
わけるをわかるとわかるということになるのでしょうか。
いずれにせよ、わかるは見えません。
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「わかった?」
「わかったよ」or「わからない」
こうしたやり取りを頻繁に見聞きするのは、「わかる」が見えなくて確認しようがないからにほかなりません。
「わけた?」
「わけたよ」or「わけない」
こうしたやり取りは見聞きした覚えがありません。見ればわかるからかもしれません。
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「わかった?」
「わかったよ」or「わからない」
言葉(音声)に置き換えたり、文字に置き換えることで、つまり「わかる」を聞こえる化したり、文字という形で見える化して、それでも「わからない」にもかかわらず、とりあえす言質を取っているのだと思います。
そう言えば、言質と人質は似ています。質(しち)とは「約束を履行する保証として預けおくもの。」(広辞苑)だそうです。
うーむ。きな臭い話であることは確かなようです。
分割、分離、別離、分断、分類、区別、差別、分岐、分別、分解、分節、分担、分裂、分配、分け前、身分、親分・子分。
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