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一人暮らしのワンルームでホムパしてみた
ワンルームでホムパなんて。
おしゃれに暮らす友人宅に行くたびに、うちは複数人呼んでのホムパなど、縁がないなあと思っていた。
そんなのはおしゃれな暮らし上級者がすることやろ!こんな素敵な料理はつくれないし、普通の家だし、私はインテリアや収納の達人でもない。家事がめちゃくちゃ好きなタイプでもないもん!
そんな風に思ってた。
そんなある日、ある友人がこういった。
「バリとインドとモンゴルに行った報告会をやりたい。りつこの家で」
なぜか私の周りでは最近、海外に旅する人が多い。そのお互いの報告会をしたいというのだ。
うちワンルームだよ?
とくになんもないよ?
それでもいい。
あなたのうちに行ってみたいんだ。
ということで、うちに集まることになった。
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「モンゴルとバリとインドにいった報告会だから、この会の名前は、バリモンゴルインド会にしよう」
だれかが言い始めた。
ひとりでも、フランスとか、ハワイとか、ニューヨークとか、なんかおしゃれな地名のところに行く奴はいないのか。
「真ん中に点をいれて″バリモン・ゴルインド会″はどうだろう?」
なんのこだわりが発動したかわからないが、その日からその会は「バリモン会」と言われ、みなが楽しみにするようになった。
ホムパの達人の合流
数日後、ひょんなことからもう1人に声をかけた。
彼女は気のいい素敵な家に住んでいて、いつもすてきなホムパが開催している、ホムパの達人だ。
彼女のような家にすみたいと、たくさんの人がその家を訪れる。
そんなホムパの達人がうちにくるなんて恐縮だ!
だけど、この会にはぜひきてもらいたい。
彼女はこれからドバイの人に対してやりたいことがあるということで、会の名前にまたひとつ地名を足した。
その会の名前は「バリモン・ゴルインドバイ会」となった。
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どうにも名前がゴリゴリしている
ところでホムパって何用意すんのよ?
鍋パではない。ホムパだ。
ホムパといったら、生ハムやらチーズやらワインやらローストビーフやらあるイメージよなあ。
ホムパの達人がくるこの会に、柿の種とスルメイカなどの乾き物だけなんてきっと許されない。
とりあえず、ホムパをイメージしてみる。
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え、なにこれ無理。
私の家事レベルでは、こんなの1人で準備する時間も技術もないわ!
家をきれいに保つだけでせいいっぱいよ!
なんなら日々、たまごかけごはんとお味噌汁と梅干しをこよなく愛してるし、いわゆる普通のご飯ものしかつくれんよ。
私は明らかに、ホムパのホスト向きではない。
ここはひとつ、変なプライドはすてることにした。
ということで、完全自給自足スタイルを提案
とりあえず、みんなに案内を作り、「この会の料理はみんなで用意するものである」ということを、刷り込み始める。
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「持ち込みたいものを好きに持ち込むスタイル」
自給自足スタイルだ。
「サラダ的なのはつくるので、あったかいもの求む」とLINEにとそえた。
いやほんとはさ、ホストがあったかい肉の煮込み料理とか用意しておくのが正解だよね?!
わかってるんだ!
でも、たぶん今週の私はそれはできん!
とりあえず私はこの1週間は、部屋をきれいにキープすることに集中する!
その後も、LINEで自給自足スタイルを強調。
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そんなこんなで前日
ホムパ前日。
ホムパの達人からグループLINEへ、神のような連絡がされる。
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え、キッシュ焼いてきてくれるの?
さすが達人。
一気にホムパっぽい!!!
そうだ、こういうのは得意な人にまかせればよいんよな。
どんどん他力本願になるホスト。
そして、当日朝
快晴。気持ちいい。
部屋も、きれいだ。
よし!おもったより元気だぞ!
ちょっとやる気になったで!
サーモンのサラダと、アボカドディップは作っちゃうぜ!
作れなくはないんだ!
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みんなも楽しみにしているようで、朝から活発化するLINEグループ。
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え、ホムパの達人のキッシュねえさん、パスタソースまで作ってきてくれるの??
さすがすぎる。
パスタはあります!
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誰も、ホムパ慣れ風を装ったり、知ったかぶりしないメンバー最高。
フランスパンなぞ、うちにはない!
買ってきてくれ!
ということで、バリモン・ゴルインドバイ会スタート
そして、昼前に全員揃い、会はスタート。
持ち寄ったものを並べる。
うち、食器は気に入ったものをちょっとずつ集めてるねん。きっと盛り付けたらそれっぽくなるねん。
で、こんなかんじになった。
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え、なんか、ホムパっぽい!
ホムパっぽくなった!
途中わたしが電話してたら、キッチンでいつのまにかおいしいパスタができてるし!
ひゃっほう!
デザートもちゃんと用意してきてくれてるし!
ひゃっほう!
みんなありがとう!
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甘いもの、おいしいものだらけ。
幸せだ。
ちなみに話した内容は
全員の海外旅の体験を中心に話したため、
トータル7時間にわたった。
内容はとんでもなく濃かった。
誰1人、普通の観光をしてきている人間がいない。
まさに「バリモン・ゴルインドバイ会」の名前に相応しいゴリゴリ感だった。
・宿を決めずにひとり旅して、ガンジス川の上流でインド人家族の家で暮らした
・神様みたいなインド人に出会った
・アーユルヴェーダで変な液体飲んで全身デトックスした
・滝にうたれた
・パスポート全部おいてきた
・神聖な儀式を見学中、突如トランス入って現地の人とバイブスだけでセッションした
・守護霊から、小さくまとまるな、あなたの住所はこの地球だといわれた
・地平線みていたら叶恭子になろうと思えた
・今、日本でモテまくって無双している
ここには書ききれない。
旅の話から人生観、赤裸々な話など、濃ゆい時間となった。
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これをホムパと言っていいかわからないけど
家に人が集まるって、なんか準備めんどくさいとか思いがちだけど、思い切って人にお願いして、場所をかすだけ!っておもうと、結局なんとかなる。
あとは、得意なことは得意な人に任せる、ですね。
そして意外だったのは、私の家が案外好評で、素敵な家だといってもらえた。
確かにものを捨てまくってるし、間取りも気に入ってて、広くはないけど心地よい家だと思う。
そうか、人を呼べる家なんだな。
よしまた一つ、楽しみができたぞ。