当時シドニーのFOX Studioでハリウッド映画The Wolverine(日本名ウルヴァリンSAMURAI/ヒュー・ジャックマン主演)の制作の仕事をさせてもらっていた。
たまたま見た2020年で「60歳」と聞いて驚く男性有名人ランキング の2位に真田広之さんがランクされていた。
日本のテレビや映画には滅多に登場しないから若い人は知らないかもしれないが、トム・クルーズ主演のラストサムライや、キアヌ・リーヴス主演の47RONINその他めちゃめちゃ沢山ヒット作にメインで出演している大スターだ。そういえばアベンジャーズのエンドゲームにも出ていた。
日本映画では亡国のイージスやたそがれ清兵衛その他で主演を務めたがもう随分以前の話になってしまった。NHKの大河ドラマ太平記でも主演しているがこれは1991年で、ほぼ30年も前のことになる。
その真田さんにお会いしたことがある。
それはある金曜日の午後のこと。
当時俺はシドニーのFOX Studioでハリウッド映画 でヒュー・ジャックマン主演のThe Wolverine(日本語タイトル:ウルヴァリン SAMURAI)の制作の仕事をさせてもらっていた。真田広之さんがその映画出演のためのミーティングに来られたときに言葉を交わさせていただいたのだ。
その日は午後から翻訳の作業の手伝いに駆り出されて、普段とは別の建物内で作業をしていた。するとその部署の女の子から「3時にヒロが来るわよ」とニタニタしながら言われたのだ。
俺はその映画に関わる有名人のことなんて全然知らなかったから「誰ヒロって?」という顔になる。
「あなたそれでも日本人? この人知らないの?」って見せられた写真に写っていたのが真田さんだった。シドニーのFOXスタジオに作るセットの打ち合わせに来るのだという。
俺が翻訳作業をしている区画とはパーティション二つ分の隔たりがあった。それでも部屋は一緒だから会話は聞こえる。打ち合わせはすべて英語。通訳なしでスタッフと対等にお話されていた。さすが、ハリウッド俳優。
ミーティング終了後、真田さんはすぐに部屋を出て行かれた。
「いかなくていいの? サイン貰ってきなさいよ」なんてみんなが言うから、俺は背中を押される感じで真田さんを追いかけた。
そして自己紹介して名刺を渡し、しばし世間話をさせもらった。
スターと直接話す機会なんてないから俺は完全に舞い上がっていて、真田さんのお時間のことを考える余裕もなく申し訳なかったが、真田さんはすごく丁寧で、驕ったところは微塵もなく、めちゃめちゃ紳士に対応してくれた。
仕事中だったから携帯もカメラも持ってなかった(公開前だし当然構内撮影禁止)し、サインをしてもらうのもどうかなと思って、ミーハーになりすぎないように、握手だけしていただいた。
面倒くさかったろうけど、こちらとしてはありがたかった。セットもちゃんと作るよ、とやる気も沸いた。
真田さんの演技のバックに俺が関わったセットがいくつもある。
真ん中の位牌の字とか後ろの提灯の字とか。(左の男性は真田さん)
これは葬儀の場面だが、撮影場所はシドニーの中国庭園だった。
池の中に橋を作って撮影したんだよ。