ホタテのクラムチャウダーにボルドー白、エビワンタンにシャンパン。おつまみマグロパテにシチリアワイン
前菜の刺身2種に続いて、温かいスープを2種。
プリプリの北海道産ホタテ刺身用を贅沢に。小さめに切り表面積を増やして、ホタテの旨みをしっかりとスープに移す。にんじん、じゃがいも、玉ねぎを小さくみじん切りにして軽く炒めてクラムチャウダー缶を投入。缶にも具材は入っているが、食べ応えをアップさせる。
期待通りにホタテの旨味がたっぷりと溶け出したクリーミーなスープ。野菜のエキスも広がり、重層的でリッチな風味。
ボルドーの白ワイン(ソーヴィニョン・ブラン品種主体)を合わせる。樽の効いたコクのあるタイプでクリーミー。そこにクラムチャウダーのクリーミーな質感が同調しつつ、ホタテの磯の香りを心地よく立ち上げてくれた。極上のペアリング!
続いて先日、茹でて残っていたきしめんを使って、エビワンタンを乗せてスープ風に。きしめんはかき揚げを乗せてワインに合わせていた。
こちらにはお刺身に合わせたシャンパン、ローラン・ペリエを。シャンパンの上質な果実味、上品な凝縮感が、穏やかな風味のエビワンタンの風味にバランス。エビのフレーバーもしっかり立ち上げてくれる。
黒毛和牛ランプステーキのメインの前におつまみを。カルディで購入したまぐろパテ ローストアーモンド&黒胡椒(265円)。
クラッカーのリッツに乗せて。シチリア島の白ワイン(シャルドネ品種)に合わせる。黒胡椒を少し振って。
ワインの充実した完熟果実味とほのかな塩気のニュアンスが、マグロの力強い旨味にバランスし、引き立てる。
カルディのまぐろパテは3種類の風味があり、全てコンプリート。ほかの風味のものにもワインを合わせたが、お手頃価格でワインにぴったりのおつまみ。
カルディまぐろパテ ローズマリー&ケッパー
カルディまぐろのパテ スモークチーズ&レモン
さて、それぞれの料理とワインの相性について詳しく。
シャトー・ラリヴェ・オー・ブリオン, ブラン, フランス, ボルドー, 2018, 14%, 5,170円
Château Larrivet Haut-Brion, Pessac-Leognan, 2018, 14%
ボルドー地方のグラーヴ地域のなか、ぺサック・レオニャン地区の中心部に位置するシャトー。シャトーの歴史は14世紀まで遡る。1996年からは著名な醸造家ミシェル・ロラン氏をコンサルタントに起用。ソーヴィニヨン・ブラン75%、セミヨン25%。
香りにはピンクグレープフルーツ、オレンジの快活且つ熟度高い果実香。グリーンペッパー、レモングラスのハーブ香。よく溶け込んだ樽香、若さも残り熟成ポテンシャル高そう。
風味には力強い果実味、引き締まる酸味。鼻腔を抜けるリッチな樽香とヴェジェタルな芳香がバランス良い。噛めるような緻密で重量感ある質感。余韻はクリーミーでまったり。
ホタテのクラムチャウダーにワインを合わせる。ワインのクリーミーでリッチ、まったりとしたタッチが料理のリズム、ボリューム感に完璧に調和。ホタテの磯の香りも穏やかに立ち上げる。相性: ★★★★☆
ローラン・ペリエ, ラ・キュヴェ, フランス, シャンパーニュ, 12%, 8,195円
Laurent Perrier, La Cuvée, Champagne, France, 12%
1812年創業。ローラン・ペリエは英国王室と親交が深い。ウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンさんの結婚式の夜、チャールズ皇太子主催の晩餐会で御用達のアペリティフとしてローラン・ペリエが招待客に振る舞われた。ロバート・パーカー誌のワインバイヤーズガイドで最高得点の五ツ星獲得。ローラン・ペリエのスタイルは、フレッシュ、エレガント、バランス。
香りにはフレッシュなグレープフルーツ、リンゴ。コンポートしたリンゴがほんのり。ブリオッシュはほぼ香らないが微かにバニラ香。香りボリュームはやや穏やかでエレガント。
味わいには上品でシャープな酸味を伴うフレッシュな果実味。快活な酸味が持続し余韻までドライ一貫。風味ボリュームは穏やか。フレッシュな果実の風味をきれいに閉じ込める。
エビワンタンきしめんに。シャンパンの上質な果実味、上品な凝縮感が、穏やかな雲吞の中のエビの風味にバランスし、かつエビのフレーバーを心地よく立ち上げる。相性: ★★★★☆
クズマーノ, ヤレ, シャルドネ, シチリア, 2020, 3,069円
Cusumano, Jale, Chardonnay, Sicilia
祖父の代からバルクワインを生産していたクズマーノ家、2000年に現オーナーの兄弟が自社でボトル詰めを開始。海抜700mの畑「フィクッツァ」から収穫されるシャルドネ。"ヤレ"とは、畑沿いの白っぽい小道の呼び名。畑の周りの森に吹く風がブドウにアロマをもたらす。手摘みで収穫、低温でスキン・コンタクト。225Lのバリックでアルコール発酵。そのまま澱と共に6ヶ月間寝かせて瓶詰め。
香りには焼きリンゴ、リンゴジャム、コーンや樽由来のバニラの香りの厚み。ホシワラ、アカシアのニュアンスに加え、潮の香りはしっかりと産地の個性を表現。
味わいは瑞々しく重くない。ひとひらの蜜の高貴な甘美なニュアンス。穏やかながらワインを心地よく引き締める酸味。ほろ苦さやミネラルのニュアンスに富む奥行きある余韻。
ホタテのクラムチャウダーに。ワインの樽の効いたボリューム感は料理のクリーミーな風味にバランス。なんといってもワインの潮の香りがホタテの磯の香りを絶妙に立ち上げる。相性: ★★★★☆
まぐろパテ ローストアーモンド&黒胡椒に。マグロの旨味を立ち上げて活力を与えるワインの果実味と塩味。マグロの力強い風味ボリュームにワインの完熟果実味がバランス。相性: ★★★★☆