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旬の恵みをぶり大根に閉じ込めて、ドイツのリースリングの上質な酸と果実味を。
冬に旬を迎える魚介は多いが、中でもぶりの存在感は特別ではなかろうか。
箸で刺身をすくいさっと浸した醤油の表面に広がる脂に、湯気の立つだし汁を泳いで変化した白色に、胸躍る。
今回はぶり大根にしてみた。
旬を迎えた魚体が豊かに蓄えた脂と旨味、そして醤油の滋味をたっぷりと大根に染み込ませる。
大根に全て吸い尽くされたかと思いきや、旬の魚の風味は底なし、もちろん魚肉もしっかりと口内を幸せにしてくれる。
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合わせたワインは、ドイツ モーゼルのリースリング。
造り手のエゴン・ミューラーの手掛けるシャルツホーフベルガーは、世界のワイン価格を検索できるサイト「ワイン・サーチャー」が発表した「世界で最も高価なワイン2016」において、ロマネ・コンティに次いで第2位、白ワインでは第1位となっている。
このシャルツホーフはそんな超高額ワインの弟分。シャルツホーフベルガーの片りんを楽しめつつも、値段は7,000円前後。
Egon Muller, Scharzhof, Riesling, Mosel, Germany, 2015, 9.5%
黄桃、シロップ漬けの白桃、黄色い花、かすかに白胡椒、特有のペトロール香もはっきりと。
厚みのある果実味は上品な甘さを伴う、そこに上品な酸味が豊かに、余韻は力強く長め。
ぶり大根の甘辛の漬け汁にワインの上質な甘味が繋がる。魚の旨みをしっかりと包むワインの果実味と酸味が、口内でぶり大根を楽しく変化させてくれる。