【藤原聡×ブルーノマーズ】ベルティングボイスは「口蓋咽頭筋」が使えてから!
前回の「ミックスボイス×ベルティングボイスを6115文字で徹底解説してみた」が大好評だったので、
今回は歌唱発声の軽量化の方法について詳しく解説します。
ベルティングボイスを出したいなら
「先に口蓋咽頭筋を鍛えてミックスを軽量化しよう」
というテーマです。
これは裏声ベースのミックスボイスや軽量化された高音発声を求めてきた方でないとわからない話でもありますが、実はこれ、
高音発声にストレスを抱える全国民が、今すぐ知るべき内容なんです。
なぜならこの口蓋咽頭筋が弱いと、
世の中には歌えない楽曲がたくさんあるから。
・・というか、そのシンガーが口蓋咽頭筋強いので
その基準値に喉という楽器を当てはめないとそりゃ歌えないよ・・っていう単純な話なのです。
特に
・毎回腹式で声を張っていてしんどい
・地声が強いまま喉の筋肉と圧力でゴリ押しして歌っている。
・シンプルに高音が続く曲が苦手意識がある
などの症状を抱えるあなたは
女性、男性問わず今回の内容を必ず実践してください。
努力のベクトルが噛み合い切っていません。
僕は楽曲でE5まで、平均C5あたりの楽曲を歌うトレーナーですが、
この事実を知って喉の型を変えるまでは、
A4でもきつい時期がありました。
ミックスしていてもです。
【まずミックスボイスとベルティングボイスについて整理しよう】
早速本題にについてですが、
世間一般でベルティングボイスに悩んでる人は、
ミックスボイスがまだ甘くなっていて、
世間一般でミックスボイスに悩んでる人は、
喉の分離と強化と融合の基準値がズレている
ここについては6115文字で解説したミックスボイス×ベルティングの完全版を読んでみてほしいのですが、
一言で言うと「ボイトレで自分の発声を正しい基準値」
まで育成できてないことが原因です。
この基準値とは
・自分ができない状態から、その技術を実演できるようになること
・他人を複数名その状態まで持っていくことができたこと
・解剖学や音声学に基づいた上で、統計的であること
この3つが
全てクリアできていたら正しい基準値です。
それ以外の主張は基本的に前提条件が違ったり、ジャンルによって発声法が異なるので筋肉の付け方の主張にズレが必ず生じます。
これからあなたに提案する基準値とは、
ポップス、ポピュラーミュージックで高音を軽くしたい、全ての国民に向けての
ボイストレーニング法だということを理解して読み進めてみてください。
【ミックスボイスは裏声成分の集約】
ミックスボイスは実際、裏声の成分をかなり多く使います。
「裏声成分」とは、
・響きの位置が高い状態(上咽頭、鼻腔、頭部共鳴)
・喉を引き上げて声帯の伸展をサポートする筋肉の割合が多い状態
・声帯を薄く使えている状態
のことを言います。
なので裏声だけ出せているからと言って裏声成分を
最大化できていると解釈すると、沼ります。
そして今回のメイン議題では
この裏声成分をより高めてくれる筋肉である
「口蓋咽頭筋」の話になります。
なぜ歌で声が重たくなり、
ミックスボイスを習得しても声が重く、
ベルティングに対する解像度がはっきりしないのか。
それはこの口蓋咽頭筋を使いきれていないからです。
この図は口蓋の筋肉を色で分けたものですが、口蓋咽頭筋は図の黄色の線の部分になります。
一方これは上を向いている人の図ですが、
喉の後ろ上から口の奥にかけて繋がってるのが口蓋咽頭なのがわかるかと思います。
この口蓋咽頭筋の役割は、喉を後ろ上に引き上げて声帯の伸展をサポートすることです。
またこれはハイトーンを構築するTheVoiceの統計学的でな解釈ではありますが、
この口蓋咽頭筋の最大まで強化にしてから圧力をかけた際であれば、輪状甲状筋が最大まで稼働し、そのおかげで声帯筋が誘発されやすくなり軽量化したミドルボイスになる
と踏んでいます。
実際発声の学校でも、この口蓋咽頭筋の割合を増やすトレーニングを正しい基準値でクリアできた方から、
100%の確率で発声体感が軽量化し、E5付近までベルトできるようになっています。(男性です女性ならG5も目指せます)
【ブルーノマーズ・The Weekndで考える】
口蓋咽頭筋をいますぐ感じられる練習法を紹介します。
口を大きく開けた状態でハミングしてください。
この時あくび喉で喉は下げた状態で、Nーー(ンー)と発音します。
すると先ほどの図の部分に舌がぐっと引き寄せられて、引き上がる感覚がわかるかなと思います。このままC5までゆっくり低音から引っ張ってみましょう。
すると高音にいくにつれて声帯がいつもよりも薄く使われていき、高音部で
鼻根あたり鋭い芯が少し入ってくるかと思います。
何回かやってみてください。
普段この筋肉が弱い人は、高音まで引っ張れなかったり震えたり、芯が弱くなったりします。これが口蓋咽頭筋がしっかり使われている時の筋感覚と音声状態です。
では次は、この細い成分を感じた上でこちらのアーティスト達の声を聴いてみましょう。
https://youtu.be/ewfdRy5jfF8?si=uyYjv-5hEWJV10wg
どうでしょうか。
非常に声帯を薄く使っており、海外シンガー特有の響きの位置の高さも聞こえると思います。地声要素が限りなく少ないのもわかるかと思います。
では、ブルーノマーズさんも聴いてみましょう。
https://youtube.com/shorts/V7ylG-19COI?si=Dpt4N2moCCwaKEPg
どうですか。
構成音が明らかに似ていると思いませんか⁉︎
ブルーノマーズさんの方が声が太く。口腔共鳴や咽頭共鳴が多いベルティング発声のがわかるかと思いますが、土台のミックスボイスは同じようなバランスです。
またここで覚えておいてほしいのですが、
使ってる筋肉を本人に寄せてトレーニングすることができれば、あなたの発声も自然とそうなるのです。
こういうものだと思ってもしかしたら発声訓練をしてきた経験がないかもしれませんが、本人のように軽く突き抜ける体感で歌えるのってホント気持ちいいです。
ぜひあなたも結果の出せる、
基準値に沿ったボイストレーニングを経験してみてください。
【日本の高音シンガーで考える】
では最後に、こちらも聴いてみましょう。
藤原さんのミックスボイスもブルーノさんと共鳴バランスが似ていますよね。
軽量化されていて、地声成分がほとんどないのがわかると思います。
・・が、唯一あげるとすれば、日本人であり日本語を歌っているシンガーさんなので、黒人アーティストのような鼻腔共鳴や口蓋咽頭の強烈な引き上げ成分の比率は少ない
→共鳴位置が地声方面に落ちていて(口腔共鳴や咽頭共鳴)より地声感が多く聞こえるのがわかるかなと思います。
ですがこれはあくまで共鳴の話であって、地声そのものが強くなっているわけではありません。声の太さを音響的に作る共鳴腔のお話です。
これは口蓋咽頭筋ー輪状甲状筋ー声帯筋ラインまで育成しミックスボイスを最大限軽量化した発声で、日本語を歌うことや口腔共鳴ベルティングを多用する藤原さんだからこそのバランスだと思います。
。。と、これ以上話すとどんどん熱が入ってしまうので、続きはこちらの記事で、ミックスボイスやベルティングボイスについて決着をつけてしまってください。
では!
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