【新たな時代】~今の非常識は未来の常識~
【坂本龍馬の生涯―姉の乙女に育てられ】
坂本龍馬は土佐藩の郷士という身分の低い
武士の次男として生まれた。
当時土佐藩は武士の世界でも上士と郷士という階級があって、
身分の低い郷士として生まれた龍馬は、その藩体制が続く限り、
生涯、大した出世もない、碌(収入)も少ない人生を送らねばならなかっただろう。
彼は小さい時から泣き虫で、塾などに行っても泣かされて帰ってくるような今でいえばいじめられっ子の様な弱虫少年だった。
そんな龍馬には歳の離れた兄と3人の姉がいたが、その姉の中で
乙女という姉が彼の人生に大きな影響を与えることになる。
母を12歳の時に失っていた龍馬は、その姉によって大きく人格改造の教育を受けることになる。
武士としての行儀作法、読み書き、剣術などを、姉の乙女から徹底的に鍛えられて、やがて心強き青年へと成長していく。
その後江戸へ出て剣術の小千葉道場に入門して、北辰一刀流の免許皆伝となって、八年間の修業を終えた龍馬はいったんは土佐に帰る。
しかしその八年間で、佐久間象山という思想家と出会い、またペリー来航という衝撃的な出来事にも遭遇して、彼の人生観は大きく変わっていったとされる。
古今東西、出会いによって人生が大きく変わるのは不変の真理だと言える。
やがて彼は土佐藩を脱藩して長州にむかう。そこから藩という狭き枠から世界の中の日本という視点から、これからの進むべき道を考えていくことによって龍馬の人生は大きく変わっていった。
その後、薩長同盟の仲介役として活躍した龍馬は、亀山社中という現代でいう商社のような組織をつくって
海外との商いを始めていく。そうした発想や生き方はまさに当時においては破天荒の人生だったと言える。脱藩は捕まれば処刑が待っていた時代だった。
坂本龍馬の明治維新における役割の評価は様々にあると思う。
その中でも、私は思う。坂本龍馬の一番の偉大さは
当時の常識であった「藩としての人間」という枠をぶち壊して、
我々は「日本人」なのだという発想から生き方を変えていったところだと思う。
まさにその時代の非常識は、未来世界における常識なのである。
私は20歳当時に司馬遼太郎の「龍馬がゆく」という小説を読んで特に感動したのはその一点だった。
その時代の常識にとらわれることなく、新しい視点からこの世界をとらえ直してみると世界観は大きく変わっていくことをその当時教えられた。
日本人という狭い枠を越えて、われら地球人という発想からこの世界を見直した時新しい生き方の方向性が見えて来るような気がしてならない。
ここから個人的な感想をお話しします。
もう国境はいらないのです。
そんなものがあるから、国益だの、自国防衛だのという発想しか生まれてこない。自国第一主義、などという偏狭な発想しか出てこない。
果てしの無い軍備拡張の競争は、音速の3倍を超えるスピードの核弾頭搭載
可能なロケット開発まで進んできている時代に入りました。
そのロケットは、今のミサイル迎撃システムでも破壊不可能と言われている。つまり一方的な攻撃で終わる。
大国たちよ。何を急ぐのだ。
死にたいなら自分だけにしてくれ。民衆平和の世界を壊すな。
権力の魔性に支配された者たちよ、奢るなかれ!と言いたい。
あえて具体的に言えば、今の国という枠組みは、現在の州というかたちにした方がいい。
州というくくりで今の国をとらえ直し、その州の集まりが、国連を基盤とした「世界政府」によってまとめられていく。
分かりやすく言いますとそういう世界観への転換が必要であると思う。
コロナウイルスにとって、国境などは何の意味もなさないのを人類は今経験している。自然破壊と気温上昇は、地球というかけがえのないいのちを壊し始めて久しい。それも国境とは関係なしに容赦しないで進んでいる。
国境とは、これまでの人類が勝手に作り上げた分断の境界線でしかない。
そう気づかせるに十分なコロナ禍の世界的なパンデミックの広がり。
インターネットの世界的普及と、今後始まるキャッシュレス時代の到来によって、国という仕組みが、もはや不要なものになってしまっていくことを、心ある方々が気づき始めて行動を開始している。
ピラミット型貨幣経済から、同業組合的な貨幣経済への変換。
もうすでにその流れは、ブロックチェーンという仕組みと、スマートコントラクトという発明によってどんどん世界化し始めています。先を進んでいる人たちにとっては、お金はすでに国境を越えて自由に行き来できる通貨です。
国益などという枠組みはすでに、越えられています。
これから優先すべき第一は地球益であり、世界を皆で守っていくという時代に入ったと私は確信している。それをCOVID-19はわたしたちに教えているのだととらえられないでしょうか?
もう戦争の時代は終わらせなければならない。
平和な世界でなければ、自国を守ることすら不可能な時代になったのです。
そして平和世界とは、目の前の一人に寄り添うことからしか始まらない。
世界的な視野に立って生き、地域的な行動から始めるしかない。
Think globally 、Act locally.
*2017年、書いていたエッセイに加筆訂正しました。2022/03/22
注:この投稿はあくまでも、個人的な見解にすぎません。以前より考えている世界の新たなる枠組みについての試論です。ご了解くださいませ。
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#世界平和 #国連改革