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【源氏⑧】平氏が京都から敗走ーーーッ〈源平合戦の相関図〉

歴史って知れば知るほどおもしろい。
「歴史の人物相関図」がちょっとでも歴史を分かるきっかけになれば、と思いつくっているnoteです。

今回のシリーズは源頼朝&源義経の兄弟の物語。

さて、前回の記事で、涙の再会を果たした源氏ブラザーズ。

今回は、そんな兄弟のライバル・源義仲(みなもとのよしなか)の登場です。


平清盛がついに病死… こりぁあ世の中変わるで!


あの清盛がついに他界

頼朝たちが関東で着実に勢力を伸ばしているとき、西からビッグニュースがもたらされます。

平清盛が病死。

あの最強のラスボス・清盛がついに他界したのです。

武士として前代未聞の出世をし、この世の栄華を極めた平清盛ですが、病には勝てなかった。

心残りは、アイツのこと。
命だけは助けてやったのに反乱してきた源頼朝。

清盛は、
俺の墓の前に頼朝の首を持ってきてそなえろ!!
いいか、絶対だぞ!!

というようなことを言い残してこの世を去ったと言われています。

最後までおっかないですね。。。

この発言からは「このままだと平氏の世が危ない」「頼朝をこのまま調子に乗らせるとめっちゃヤバい」と清盛が強く感じていたことがうかがわれます。

最大権力者であった平清盛がいなくなり、ますます平氏の世は混乱していくことに。
平氏一門の棟梁には清盛の息子の平宗盛(たいらのむねもり)がつきます。めっちゃ大任ですね。
結果、この人の代で平氏は滅ぼされちゃうことになります。

源義仲、ばく進! 俺が源氏のトップになるぜ

源義仲もスゴイ勢いで力をつける

源頼朝たちとは別に、躍進を続ける源氏がいました。

その人こそ、源義仲

頼朝・義経の父である源義朝の異母弟・源義賢(よしかた)の子供が源義仲。つまり、頼朝・義経にとっては従兄弟(いとこ)にあたります。

木曽の山の中でたくましく育った義仲。

頼朝と同じように以仁王の令旨を受けた義仲は、信濃の国で挙兵。
平氏をおびやかす一大勢力となっていきます。

以仁王の令旨についての記事はコチラ↓


愛して戦って 最強LOVERS 義仲&巴御前

巴御前と共に躍進を続ける義仲

源義仲の軍勢の中で、キャラ立ちしまくってるのが巴御前(ともえごぜん)
義仲の愛妾でありながら、武芸に秀でた女性武士だった巴御前。
常に義仲に付き添い、義仲を支えます。
強くて美しい女性であったと伝えられています。

破壊神クラスの武力を持ちガンガン突き進む義仲と美貌の女性武士・巴御前。まさに「最強LOVERS」。

さて、義仲と頼朝は共に源氏であり従兄弟、同じく平氏打倒を誓っているわけですが、共闘するわけではない。
どちらが平氏を倒すのか、そして次の源氏のトップは誰なのか、を競うライバル関係にあります。
義仲は「頼朝よりも先にオレが平氏を倒す! オレが源氏のトップになるんだ」という鼻息荒いモードだったのでは、と思います。

オラオラ行くタイプの義仲の動きを鎌倉からじっと見つめる頼朝(クール)という感じです。

牛の頭に松明つけてファイヤー! 義仲の大勝利


義仲、牛ファイヤーで大勝利

義仲が一気に名をあげた戦いが「倶利伽羅峠(くりからとうげ)の戦い」。

平維盛(たいらのこれもり)率いる平氏軍と倶利伽羅峠で激突します。

戦いの中で、義仲は秘技を繰り出します。
それが牛ファイヤー!

牛の頭に松明をくくりつけて坂を下らせて平氏軍にツッコませる派手な技です。

この牛ファイヤーに動揺し平氏軍は敗れ去ってしまいます。

それにしても平氏の平維盛は、富士川の戦いでは水鳥の羽音にビビって逃げて、俱利伽羅峠では牛に追い立てられて敗ける。動物にしてやられてますね。

富士川の戦いの記事はコチラ↓


平氏が京都から逃げ出すハメに

この世を牛耳っていた平氏がまさかの逃げ出し

倶利伽羅峠で源義仲にコテンパンにやられた平氏。
その勢いのまま、義仲は京都を目指します。

これはヤバいとなった平氏はなんと、京の都を捨てて平氏の基盤となっている西国に向けて逃げ出すことに。豪華絢爛を誇った平氏の都落ちです。

自らの館に火を放ち落ちのびていく平氏たち。
都は大混乱。

平氏の棟梁・平宗盛は幼い安徳天皇(あんとくてんのう)を連れていきます。そして、皇位継承のために必要となる「三種の神器」も一緒に持ち出しました。

天皇と三種の神器さえあれば、たとえ京都でなくとも正統な権威を保ち続けられるから、です。

それくらい天皇と三種の神器のセットは重要。
三種の神器は国の行く末を分けるキーアイテムなんですね。
三種の神器、カッケー…。

天皇は連れ出せた平氏ですが、上皇の後白河法皇は密かに逃れて平氏とは行動を共にしない形となりました。

さて、そんな混乱の京都に源義仲の軍勢がやってきます。

義仲は平氏を京都から追い出し、京都に一番乗りした源氏です。
この段階では、頼朝に一歩リード、という感じです。

頼朝、このままでよいのでしょうか・・・?

次回の記事は後白河法皇VS源義仲、そしてついに義経が京都に向かう!になります。記事はコチラから↓


源頼朝&源義経ブラザーズ 相関図まとめマガジンはコチラ↓


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