辞書を読んでみた〜新明解語源辞典回想前編〜
アジは味がよいから「あじ」と呼んだ説が多い
〈新明解語源辞典25P〉
これが本当なら僕にとってはブリもサーモンも、
もっと言えばケーキや飲み物も「アジ」になる
僕が語源辞典を通読したのは2年ほど前
「ゆる言語学ラジオ」
にハマり始めた(今もすき)時に知ってから
だった
ていうか辞書って読み物だったんか…
読んでいくと感嘆するほど面白い話も載っていれば「アジ」のような直球なものもある
ちょうど先日から新明解国語辞典を購入し読み始めたので先駆けて面白かった語源のメモを掘り出したいと思う
なお、語源はあくまで通説であって絶対にそうというわけでは無いらしいので鵜呑みにしないように
虎杖(73P)
タデ科の多年草。痛み取りに使うので「疼(いた)取り」だという説があるらしい
この説の他に「い」は接頭語で「たど」は蓼類(たでるい、タデ類という草の枠)を表して
「り」は接尾語という説もある
とりあえず呪力を使う漫画の主人公が浮かんだが
その場合痛みを取るよりは
本人が痛みを受けまくって集め取っている
と解釈すれば漫画の方もある意味正しいのかもしれない
薬になるというのは有名だが、新芽は食べられるらしくめちゃくちゃ便利
ただ、庭に直植えすると名前を変えても姿を変えても何度でも生えてくる勢いで爆増するらしいので注意が必要らしい
きな粉(288P)
色が黄色だから。
直球系はとても分かりやすくてすき
ちなみに辞書には「黄なる粉」が転じた語とある
と一緒に最近では緑色大豆を使った青色(緑)のものもあるらしい
仕事(448P)
サ行変格活用「す」の連用形である「し」に対して名詞の「こと」が付いて濁音化したものとある
「す」だったのが「し」に変わったってことにしておこう
もともとは「すること」「したこと」の意味だったらしいが「すべきこと」の意味でも使われるようになったらしい
この他に「忌み事(忌むべきこと)」
「見事(見るべきこと)」のように「事」に意味の主体がある感じらしい
仕事のことを忌み事と同じ意味でも使えたりする人間も居るだろうなと思いました
ちなみにおままごと(飯事)は真似事から来てる可能性が高いそうです。(調べ事)
照れる(639P)
「照らされる」の転じたものといわれているらしい
近世では照らされるとして使われていたらしいが
中間の音節が脱落して「照れる」となったとある
芸娼妓がお客さんにバツの悪い思いをさせるという意味で「照らす」という風に江戸時代ごろ使われていたらしく、その派生語だというらしい
さらにてれくさいとかてれかくしとか派生語もあると…
なんだな派生しまくってるな
こうしてみると、
「この言葉の意味は元々こうだったからその使い方は間違ってる」
ってよく見る言説を唱える人も
めちゃくちゃ元の使い方間違えた言葉使いまくってる可能性が出てくる
あくまでどれも説だけど指摘した話が正しいかどうかも分からない
中編に続く…