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香港の会社へ就職活動してみた話

こんばんは!👋

今回は海外での就職活動について書こうと思います。海外へ転職活動したい方は、これで大体カバーできると思うので、参考にしてみてください。

結局行きませんでしたが、一番ちゃんとしていた香港の会社について書きます。「これでちゃんとしてるの?」と思うかもしれませんが、はい、これでもちゃんとしてました。他の国での就活もほぼ同じプロセスですが、私の経験では他はもっと短かったです。

求人は天下のLinkedIn👩‍💻

求人はみんな大好きLinkedInで見つけました。検索地域を「世界中」に設定して、適当に職種を打ち込んで見つけました。この会社は香港が本社のインターネットサービスの会社で、日本人のマーケターを探していました。

書類選考は盛った📝

書類選考はgreenhouseという採用管理サービスを使っている会社が多い気がします。そこで色々アップロードできるのですが、ほとんどの場合では履歴書とカバーレター(会社へのラブレター)を求められます。私は先輩のサンプルを拝借して、ほぼ丸コピして送りました(先輩ありがとう)。履歴書はオシャレな感じのやつを美大卒の弟に1万円で作ってもらいました。

これは会社によりますが、ここの同じ職種の経験年数や、過去にやった仕事のサンプルなどを提出するように求められます。ここではサンプルは履歴書とカバーレターが通った後に再度連絡が来て、提出するように求められました。過去にやった仕事は「日本語だしわからないしいっか」と適当なよくわからない何かを送りました。真面目にやる人は、自分のスキルがわかるようなサンプルを用意しておきましょう。

経験年数は数字を打ち込む場合もありますが、ここの会社では「2年間マーケターの経験がありますか?」と聞かれていました。私の経験年数は半年です。躊躇せず「イエス」を押しました。履歴書を見ればバレるとかは気にしていませんでした。なので多分盛っても大丈夫です。

あと欲しい給料の額も聞かれますが、ここで適当な数字を打ち込むとあとでめちゃくちゃ後悔するので、ネットでよく調べるなり、現地の人に聞くなりした方がいいと思います。

一次面接:人事部のアビー🙋‍♀️

応募して1週間ぐらいで、人事部のアビーという方からメールが来ました。「Zoomで電話したいから、greenhouseのカレンダー埋めてね!」というメールでした。なお数回やってみて学んだことなのですが、なぜかChromeだとgreenhouseのカレンダーが表示されません。このトラップのせいで数週間無駄にしました。

カレンダーを埋め、予定された時間にZoomでアビーから電話がありました。アビーはシンガポールのおばさんで、部屋にでかい中国語の掛け軸みたいなのがあって「すごくシンガポールっぽい…!」と思いました。

内容としては仕事の説明、会社の説明がされてから、「どのくらいの金が欲しいか」「いつから働けるか」を聞かれました。この段階では特に何も面接らしい質問はされませんでしたが、会社や仕事についての質問をした方がやる気ありそうでいい感じかなと思いました。

最後に「二次面接の設定をするから、greenhouseまた埋めといてね」と言われ、一次面接は終わりました。あとWhatsapp(日本のLINEみたいなやつ)で連絡取りたいから電話番号教えてと言われました。普通であればメールがちょこちょこ来ると思うので、なるべく頻繁にメールを確認しましょう。

ちなみに違う会社では、メールでは「何も準備しなくていいよ」と言ってたくせに初回からガッツリ面接されて完全に騙されたので、一次面接からちょっと準備しておいた方がいいと思います。

二次面接:成金のジャッキー💸

二次面接は丸顔ぽっちゃりメガネ・金髪ロン毛ポニーテール・ヒョウ柄シャツ・金の指輪とネックレスのジャッキーでした。

前半は「上司にフィードバックもらった経験」「上司に逆らった経験」「自分から変化を起こした経験」など、結構典型的な面接でした。後半はジャッキーがどれだけ洋服の青山・蟹味噌・納豆・たくあんが大好きで東京で毎回まとめ買いするかについて30分間語られました。

後半の蟹味噌トークをニコニコ聞いていたら、「君はうちのチームにぴったりだと思う!」と笑顔で言われました。

課題:めんどくさくて10時間ぐらいかかる🤮

アビーとジャッキーからメールで課題が送られて来ました。課題は3部構成で、PDFで送られて来ました。ぶっちゃけ死ぬほどめんどくさかったです。いつまで時間欲しいかだけ連絡くれと言われたので、「週末にやるから来週送るわ」とメールだけして、土日に10時間ぐらいかけて課題をやりました。なお、課題に関するコメントは最終面接でされました。

これはどこの会社でも思っているよりもしっかり見られるので、ちゃんと時間をかけてやりましょう。

シンガポールのアビーから電話📞

アビーからWhatsappで「今、電話していい?」とメッセージが来ました。

電話では二次面接通過の報告と、三次面接についての説明がされました。ジャッキーが私のことを気に入ってたと言われ、とても微妙な気持ちになりました。「三次面接は課題が振られて、それをその場でやる感じだから、一緒に働いてると思って色々聞いたりしてね!」と説明されました。

三次面接:30分×3名で疲労困憊😵

三次面接は3部構成で、30分が3名の合計90分でした。

最初はプロジェクトマネジメント力を測るとのことで、前回のジャッキーとジェーンという女性(マスクで顔見えない)が出てきました。「前回言ってた話以外で、上司に注意されたこと」「何かミスを犯して対応しなきゃいけなかったこと」などありきたりな質問が聞かれました。ただ「前回話したのと同じエピソードはダメ」という縛りがすごい辛かったです。あと仕事リストみたいなのが送られてきて「これの優先順位を決めるために何を聞く?」と聞かれました。基本的にジャッキーが話していたので、「なんでジェーンいるん?」と終始思っていました。

次はデータ分析力を測るとのことで、アレックスという若いお兄さんと面接でした。アレックスの部屋が牢獄みたいに狭くて暗くて、めちゃくちゃビビりました。Excelのデータが送られてきて、どうやってこれを分析して決断するか見せてくれ、と言われました。アホな私は「ピボットテーブルの作り方がわからない」という致命的なことを言ったら、アレックスは笑顔で作ってくれました。早く牢獄から脱出してほしいなと思いました。

最後はクリエイティブ力を測るということで、キースという童顔の男性がオフィスのブースみたいなところから電話してきてくれました。キースはめっちゃ早口で高圧的だったので「大丈夫かこいつ」と思っていたのですが、左手の薬指に指輪があって衝撃を受けました。テーマが出されて、これで日本市場でうちのサービスを売り込むには何する?みたいなことを聞かれた気がします。あまり覚えていないのですが、とにかくキースとはあまり仕事したくないなと思いました。

アビーから電話🤙

アビーからまた「今、電話していい?」のメッセージが来ました。

電話では「アレックスがめちゃくちゃ褒めてたけど、キースがボロクソ言ってた」と言われました。印象ってお互い同じなんだなとこのときすごく思いました。アレックスに至ってはピボットテーブルが作れないという社会人失格な発言をしたにも関わらずベタ褒めだったので、相性ってめっちゃ大事〜!

キース曰く、私は自社サービスの理解が甘いとのことでした。それもそうで、私は全然サービスについて調べていませんでしたし、正直今もよくわかっていません。真面目に受ける場合は、ちゃんと会社のサービスについて調べましょう(当たり前)。

でもジャッキー効果か、「自社サービスは入社してから学べばいいから、次の面接通しとくわ」と言われました。ジャッキー偉大…!

最終面接:先週入社したばかりの上司&アメリカンガイ🇺🇸

アビーから2週間ぐらい全然連絡が来ません。大丈夫かな?と心配しながら、日々携帯を握り締めていました(嘘です)。すると突如、アビーの手下らしきアンドレアという女性からメールが来ました。「最終面接のためにgreenhouseのカレンダー埋めといて」とのことでした。ちなみにアンドレアは時差とかを間違えて色々時間調整をミスり、ここでまた2週間ぐらいロスします。

久しぶりにアビーから電話が来ました。「つい先週あなたの上司になる人を雇ったよ」とのことでした。先週から働き始めたロンドンにいる人が私の上司になるとのことで、「アレックスとかキースとか何だったん?」と思いました。

最終面接の前半は私の戦友ジャッキーと先週雇われたエリックでした。ここでは10時間かけた課題についてフィードバックがされましたが、私は課題をゴミ箱に捨てていたので、うろ覚えで対応することになりました。真面目に受けている人は、ちゃんと課題は捨てないようにしましょう(当たり前)。

「どこがちゃんと出来てたと思う?」と聞かれた後に、課題について結構ボロクソ言われました。真面目に受けていないので、特に痛くも痒くもなかったです。そしたらエリックに「普通はみんな自分をよく見せようとして猫かぶってるけど、なんで君はそんな正直なの?」と言われました。「真面目に受けてないからです」と言うわけにも行かないので、「嘘つくとお互い不幸じゃないですか?」と返しておきました。

後半は「ザ・アメリカンガイ」って感じのデイビッドと面接でした。デイビッドはぶっちゃけ私が一番苦手なタイプでした。何を考えているかわからなくてとにかく怖かったです。でもまあここは面接というよりも雑談で、向こうから「面接どうだった?」「なんでここで働きたいの?」「うちの印象どうよ?」みたいな質問が聞かれました。私からの質問の方が多かったと思います。

内定が来る(全く嬉しくない)🎉

アビーからまた「今、電話していい?」が来ました。

内容は「内定出たよおめでとう」という話、最終面接のフィードバック、お金と開始日についての話でした。

最終面接のフィードバックは「まわりくどくてコミュニケーションが下手、もっと単刀直入に話してほしい」でした。「君正直すぎない?」と言ってたのにどういうこと?と少し困惑しました。これ以上どうやって単刀直入に話すのかわかりませんが、アビーは「アジア系女性あるあるだよね〜」と言ってました。

これから人事部と給与交渉をするらしく、大体このくらいの金額よ〜という目安の数字を言われました。日本と比べると鬼高い給料で、心が揺れました。しかし直前に香港在住の友人と話していて、香港は家賃が死ぬほど高いので大体毎月65万円ぐらいはもらっておかなきゃ暮らしていけないという話を聞いていました(聞いておいてよかった)。それには全然届いていなかったので「毎月65万円ぐらいは欲しい」という話をしたら、めっちゃ微妙な反応をされました。ここでは遠慮なく給与交渉はした方がいいです。

開始日は向こうもなるべくすぐ来て欲しいのでめちゃくちゃプッシュされますが、遠慮なく3ヶ月後とかにしていいと思います。「ビザが出てからしか今の会社に言えない…」とか言っても全然大丈夫だと思います。

あと面接官が基本的にみんなおっさんだったので、「私は多様性を大事にしている人間なので(割と真剣)、女性はいないんですか?」と聞いたら「あ〜いるよ、マーケティング部とか人事部とかに」と言われて、ちょっと悲しくなりました。

アビーに引き止められる🤷‍♀️

またアビーから電話があり、給与交渉が終わったとの連絡でした。やっぱり65万円には届いていなかったし、私も行く気がなかったのでお断りしました。「ボーナスもあるよ!保険めっちゃいいよ!」とものすごい引き止められたので、しょうがなく「オファーレター送ってくれたら3日ぐらい考えてみる」とお返事しました。

オファーレターは契約書なので、しっかり隅々まで読んだ方がいいです。あと引っ越しもする場合は、航空券・一時的なホテル・就労ビザについても聞いた方がいいです。ちなみにここは片道の航空券と2週間分のホテル代を出してくれて、ビザの申請はやってくれるとのことでした(これはめっちゃくちゃ待遇良い方です)。あと健康保険、ボーナス、休暇についても聞いておいた方がいいです。できれば書面で書いて送ってもらいましょう。

アビーにお別れを告げる👋

メールでアビーにお別れを告げました。ちなみにお断りのメール文はネットにたくさん落ちているので、私は完全にコピペしました。交渉の余地があるなら理由を書くといいですが、なければ理由は述べる必要はありません。

そしたらアビーから電話が来ました。「どんな条件なら来てくれるの?」と聞かれました。この段階では、ある程度の条件(給与交渉なら+5%ぐらい)なら飲んでくれると思います。私は行く気が全くなかったので、かなり高い給料の金額(+50%ぐらい)を吹っかけて、チームに女性がいないことが嫌だと伝えました。

アビーも仕事ですし、将来的にどんな縁があるかわからないので、ちゃんと円満に終わりました。

結論:就職活動はめっちゃ体力使う🙀

日本の就職活動がどんなものかわかりませんが、海外は人間性よりもスキルを見る傾向があるので、課題とかが多くてめちゃくちゃ疲れます。しかも課題もしっかり見てきますし、面接で説明したりしなきゃいけなかったので、色々と大変でした。

あと現地の給与の目安がわかってるといいと思います。現地に友達がいるのが一番ですが、わからなければネットで調べるだけでもいいと思います。最後にダメ元でもいいので、給与交渉(+5%ぐらい)もした方がいいと思います。

また国内外関係ないですが、仕事において何を大事にしているかを考えておくといいかなと思います。私はお給料とかよりも人とか多様性が大事だと思っているので、面接していて疑問に思うことがちょこちょこあったのでお断りしました。

他にも数社受けたのですが、「余裕でしょ〜」と思ったら書類で落とされた会社もたくさんあったので、落ちたからと言って落ち込まないように、気楽に受けた方がいいかなと思います。

あとアビー的な人事部の人(リクルーター)には、なんでも正直に聞いて全然OKです。面接官とか思う必要はなくて、常識の範囲内であればなんでも聞いてOKなので、ちょっとでも気になったことは正直に聞いたり、不安なことは正直に伝えたほうがいいと思います。


以上です!

長いけど参考になれば嬉しいです。ではまた〜👋


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