春のカミーノ⑭ ~ログローニョからナヘラへ
古来「星の道」と呼ばれるカミーノで出会い、ともに歩いた人というのは、自分の鏡であり、先生であり、メッセンジャーであり……もしかしたら前世でも、少なくとも知り合いだったかもしれない。
私たちは今回、最初から三人連れだったし、アルベルゲ(巡礼宿)にも泊まらないので、そういった出会いにはあまり縁がなさそうで残念に思っていた。しかしカミーノというのは、私たちに罠もかけるが、出会いについても抜かりはなかった。
奇遇にも私の著書を読んでくれていた市川青年と元商社マンのNさん、俊足の韓