♯子どもの詩(エッセイ風絵本用) いつも大好き
「いつも大好き」
あなたのその言葉が嬉しすぎて
私は思わずあなたを抱きしめた
そしてあなたの言葉を繰り返すようにして
私があなたに返した時
あなたも私の言葉をなぞるようにして
またその言葉を私にくれた
そうして何度もその言葉を二人で繰り返したね
あの日は日曜日で
あなたを私の大好きな場所へ連れ出した
朝ご飯を食べるのも
待っていられなくて
すぐに家を飛び出した
お腹が空いたのも忘れて
遊具に夢中なあなたを
私は何度もカメラで撮った
それからいつもよりたくさん
あなたと一緒に歩いた
あなたはやっぱりお腹が空いちゃって
ついに地団駄を踏んで
地べたで泣きじゃくった
そんなあなたを抱えて
やっと辿り着いたファミレス
嫌だって泣き続けるあなたに
お姉さんがおもちゃを選ばせてくれたね
あなたは選んだ車を抱えて
いつの間にか泣くのを止めた
それから少し遅めの朝食は
結局思っていた通りとは違った
あなたはご飯と魚が食べたいと言っていたのに
食べたのは三口だけ
その後は私が頼んだパンを全部食べてしまったね
パンが食べられるお店ならたくさんあったのに
ご飯と魚が食べたかったあなたはいったいどこに行ったの?
オレンジジュースを飲みながら
焼きのりを頬張るあなたは
もう怒っていなかった
お腹が満たされてご機嫌なあなたと
私がお気に入りの絵本のお店に行ったね
あなたがずっと絵本に読みふけっていたから
私も私の時間を過ごせた
お店にあるカフェで
アップルパイとアップルジュースを飲むあなたに
私が絵本を読んでいた
そうして出会ったあなたの言葉
その言葉はすごくあなたらしくて
でも完璧すぎるくらいに私の全てを意味づけた
今日も最初から最後まで、そしてこれからもあなたとの全てが私の宝物
それはずっとずっと変わらない