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子どもの詩

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自分の子どもに育てられている大きな子どもの詩です。 子どもの掛けがえのない今を残しておきたいから作ります。いつかのあなたに届くといいな。
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#パパの子育て

♯子ども どっちかだけじゃ

♯子ども どっちかだけじゃ

あなたは今日も口ずさむ
お手てを振りかざして
身体も揺らして
あなたの口から漏れる歌は
あなたみたいに飛び跳ねている

あなたが走り出した
それはパパが帰ってきた合図
誰よりも早く
あなたはパパのところに飛んで行く
勢い余って危ない時は
よくパパに怒られるけど
どんなに怒られたって
あなたは変わらない
いつもやっぱりパパが好き

パパにべったりなあなた
あなたにべったりなパパ
どっちも同じだけど

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♯子ども 飲みかけのジュース

♯子ども 飲みかけのジュース

パパとあなたが遊んでいるのを
少し離れた場所から眺める
さっきあなたに飲まれてしまったジュースを飲みながら
あなたに見つかったら怒られると思う
本当は私のジュースだったのに
罪悪感を感じているのはなぜ?

あっという間に過ぎ去ってしまう
静かな時間はあとどれくらい続くのだろうか
いつまで続くか分からない時間に
いつも予定なんてない

パパのジュースを飲んだ
やっぱりこっちもいけるな
それに罪悪感が

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♯子ども 雨の日

♯子ども 雨の日

雨が降ったり止んだりする日

雨はすっかり止んだのに
風が吹くたびに
葉っぱについた粒が
落ちてくる
傘で撥ねる雨粒の音と
葉っぱのさわさわなる音が
一緒に踊ってる

緑の絨毯の黒い模様は
芝生で群れるカラスたち
芝生の緑とよく調和して気持ち良さそう

あなたとパパが
二人で遊んでる
私は少し離れた場所で
コーヒーを飲みながら
二人を眺めている

その時強い風が吹いた
近くにあった葉っぱは全部持っ

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あなたはいつも私の味方

あなたはいつも私の味方

私とパパが喧嘩した時
あなたは私の傍にいた
いつもは優しいパパが
ずっとムスッてしているのが
怖かったせいもあるかもしれないけれど
私は嬉しかった

結局いつもパパにやらせていることを
あなたは全部私にやらせた
これじゃあ、まるでパパはあなたも敵に回したみたいだね
パパにとっては散々な日
私はちょっとパパのことを気の毒に思ったよ

あなたが私に怒られている時
パパはあんなにあなたのことをいつも庇う

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♯子ども 235

♯子ども 235

パパの足の甲に
あなたの足をのせて
パパとあなたが
おいっちにおいっちに
歩いている
一歩、二歩、三歩
小さな一歩を
少しづつ

あなたはその遊びを235(ニサンゴ)と名付け
何度もリピートした

パパとあなたが手を取り合って
またパパの足の甲の上に
あなたの足
おいっちにおいっちに

パパが進めば
あなたも進む

あなたは嬉しそう
でもパパはちょっと疲れてきた

そんな二人を私は見ている
パパと

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♯子ども あなたとパパ

♯子ども あなたとパパ

パパに何度も電話してって
しまいには泣き出して
結局いつもパパに電話させられる

電話越しに
ちゅーするのを忘れて
あなたはもう一度
泣き喚く
もう一度電話して
今度はちゃんとちゅーして
電話を切った

パパが帰ってくると
あなたは絶叫してパパのもとに掛けていく
パパに抱きしめられたあなたの顔が
埋もれて見えない

あなたのパパがパパなのは
あなたのおかげ
でもあなたがあなたなのも
きっとパパのお

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付録

付録

あなたはパパに付録を作らせて
クルクルと回る
何度も回ってひっくり返る
その繰り返し

結局待ちきれなくて
作り途中の付録を
パパから横取りして
遊び出した

まだ完成していないのに
夢中で遊び出すあなた
完成してるかどうかなんて
あなたにとっては大したことなかったんだね

パパはあなたに作ってあげたかったみたいだけど
あなたにはあなたのやり方があるんだもんね

嘘ばっか

嘘ばっか

私はパパにときどき嘘をつく

「今日ずっとパパに会いたいって言ってたよ」

あなたはそんな嘘を許してくれるだろうか

あなたのことをパパに話す時
私は少し大袈裟かもしれない

「ご飯3杯も食べた」

あなたはそれを嘘だっていう?

パパの前でママばかり求めるあなた
寂しそうにするパパが見ていられなくて

「ツンデレなの」

そんな嘘、もう嫌だよね?

私はあなたのことで喜んでくれる人を見るのが好き

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