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窮地に陥ったときにやるべき1つのこと​

人生、そうそう何度も窮地に陥ることはないはずです。そのひとの環境や遍歴によって異なると思いますが、そもそも人生とは窮地に陥らないように環境を整えていく戦略的プロセスなのです。

窮地に陥るといってもいくつものレベルがあります。金銭的な窮地だったり、仕事上の窮地だったり、人間関係上の窮地もあるでしょう。これらの窮地についてはおいおいお伝えする機会もあるかと思いますが、今日はベースとなる生きるという一般的な観点からお話ししようと思います。

まず、窮地に陥らないために、普段からルーチン化しておくべきことがあります。当たり前すぎるほどに当たり前ですが、睡眠と食事と運動です。この3つは頭で考えてはいけません。ルーチン化、習慣化して身体が勝手に動くようにしておく必要があります。

大前提として、身体行動は習慣化することがかならずできるということを明記しておきます。なぜなら、ルーチン化、習慣化というのは脳の習性を利用した生理学的な現象にすぎないからです。

身体行動は、最初は前頭野と大脳基底核で学習が始まります。あることを始めてからしばらくはキツいと感じるのは、この部分が慣れないことをしているからです。しかしそれを我慢して続けていくと、運動皮質などが関わる部分が習慣を学習し始め、最終的には認知回路にとってかわり、前頭野を中心とする認知システムによる直接監視から離れていくのです。

さて、1つ目の睡眠です。窮地に陥ると睡眠をとっていられません。とても眠れないですよね。だからこそ、窮地に陥っていない平時にしっかり睡眠をとっておきましょう。

睡眠をルーチン化するコツは、寝る時間と起きる時間を決めてしまい、かならずその時間なったら寝る、起きることです。睡眠も所詮は身体行動なので、習慣化することができます。そのためには、なにがあっても例外を作らないことです。決められた時間に寝床に入り、決められた時間に目覚まし時計を合わせて起きるようにしましょう。キツいのは最初だけです。かならず上記のプロセスが動き出してできるようになります。

2つ目の食事はどうでしょう。食事ももちろん習慣化できるのですが、こちらのほうが睡眠よりもコントロールするのが難しいかもしれません。なぜなら、睡眠はひとりでするものですが、食事は複数人ですることが多いからです。3食ひとりで食べてるよ、という方は容易に習慣化ができるでしょう。

ポイントは、実は簡単です。昔から言われていてここで書くのも気恥ずかしいのですが、「腹八分目」です。これだけ習慣化してください。腹いっぱい食べない、泥酔するまで酔わない。これだけです。何時になにを食べても構いません。この1点だけを習慣化すればいいです。

3つ目は運動です。これが一番習慣化しやすいです。運動はまさに身体行動の最たるものですから、当たり前ですね。

これもコツがあります。それは、「自分のできる範囲で1時間だけ毎日やる」ということです。この一文の中に①自分のできる範囲で②1時間だけ③毎日という3つの要素がありますが、一番大事なのは③の毎日、という点です。習慣化のために大事なことは毎日繰り返すことです。その意味では①も②も目安に過ぎません。毎日繰り返すことができれば、なにをやっても何分、何時間でもかまいません。

だまされたと思って、これらの睡眠、食事、運動を習慣化、ルーチン化してみてください。平時においてはそのありがたみを感じることは少ないかもしれませんが、窮地に陥ったときに、これらの習慣がかならずみなさんを助けてくれます。何せいったん習慣化されれば脳みそがなにを考えようが身体が勝手に動くのですから。窮地に陥るという状況を認識してそこから生まれる感情、思考を司る部分から切り離されたシステム、回路が動くのです。

それでも、窮地に陥ることはもちろんあります。しかし、習慣という最強のシステムが動作しているのですから、あとは感情、思考をどうコントロールするか、という点だけに集中できます。窮地に陥ったとき、ひとが崩壊してしまうことが多いのは、感情や思考だけでなく習慣化されていない睡眠、食事、運動ごとコントロールを失ってしまうからです。しかし、習慣化ができているひとは、すべての脳のエネルギーを感情や思考のコントロールだけに注ぎ込むことができるのです。

それでは、窮地に陥ったとき、どのようにして感情や思考をコントロールすれば良いのでしょうか。実は、非常に有効な方法が1つだけあります。それは…

外に出て、深呼吸をなんどもすること

です。これだけです。外に出て、新鮮な酸素を大量に脳に供給してください。習慣化によって肉体が最適に保たれたあなたの身体は、酸素という脳が最も必要としている燃料を脳に送り続け、その可能性を最大限に広げてくれるでしょう。

どのような問題もかならず解決策があります。解決策を探すということは、異なる次元にぶら下がっている大量の紐から最適なものを選び出す工程に似ています。ひらめきやアイディアが非常に大事になります。ひらめきやアイディアを捻り出すのは前頭前野の仕事です。窮地に陥ったとき、ここが最大限の能力を発揮できるように、習慣化で身体を平時から整え、いざことが起これば深呼吸して新鮮な酸素という名の燃料を投下してあげましょう。

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