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【詩】『Twilight』


傘を片手に持ちながら 家に帰る夜道
小雨の粒が これからの僕の道を濡らす
顔を上げて 街灯の光 傘越しに見てた
ビニールに溜まる水滴に描く 明日の予定

テレビ点けてもつまらない すぐに消した僕は
日記に“早く明日になって”と 筆を走らせる
君の微笑み 今度はいくつ見れる?なんて
時計は いつも望むときに針を遅らせる

新たな光が 新たな風を
少し寝坊かな 君のこと考えすぎたかも
待ち続けた 三か月の記念日
早く君に会いたいな 口元緩む 足が踊る

大都会 真ん中 君の隣
笑顔こぼれる 本当に愛しい時の中で
強く手を繋いで 君の声聴く 
それだけで 愛の歌 溢れる 
まばらな歩幅も向きは同じ


たとえ黙ったまま時が過ぎることがあっても
心と心 会話する時間だから平気
たとえプラン通りにいかず慌てふためいても
二人の誓う未来にはきっと幸せ待ってる

嫉妬は突然人を変える
素直だからかな 少しだけ強がっていじけるんだ
全てが始まったあの日のことを思い出して
偽りのない青空 目を凝らして

公園のベンチで少しだけ泣いた君
涙が出るのは 本当の自分と出会うためさ
潤んだ瞳の君は“優しいね”と小さく
拭った分だけ 人って前より強くなれる


今日はありがとう
君を心のままに抱きしめる
なかなか帰れない改札口
通った後も 何度も振り返り

いつまでも信じる 君のことを
笑顔こぼれる 本当に愛しい時の中で
強く手を繋いで 君の声聴く 
それだけで 愛の歌 溢れる
まばらな歩幅も向きは同じ


長い影法師連れながら 家に帰る坂道
沈んでいく陽は これからの僕らの道を照らす



―――――――



中学から高校にかけて付き合っていた人がいた。

その人との3ヵ月記念のデートをふまえて、

僕が綴った詩。

後日、それを彼女に見せたら、

曲をつけてくれた。

そして、僕の誕生日に、

彼女が歌ってくれた。


この歌には、

あの頃の幸せだった時間が全部詰まっている。

この歌は、

僕らの道を照らしてくれなかったけど、

今でも、僕の心を照らしてくれている。

今日も変わらず沈んでいった

あの夕陽のように。


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