【教育論】三角ロジックシートを使った授業
――正解が目まぐるしく変わる時代に、まわりの「事実」から、「理由」付けして、自分なりの考えを形成し、「主張」していく力って必須じゃないですか。その力を育むにはもってこいの三角ロジックシート、最高です。
人生は物語。
どうも横山黎です。
今回は「三角ロジックシートを使った授業」というテーマで話していこうと思います。
◆初回の国語の授業
普段は創作に関する記事を投稿しているんですが、実は僕は教育学部の大学生でして、現在教育実習中ということもあり、教育に関する記事を投稿しています。
教育実習自体は先々週くらいから始まっていたんですが、僕の配属されたクラスが学級閉鎖頓となりそれにあわせて実習生も自宅待機を強いられました。よって、当初の予定では10時間分の授業を担当するはずだったのですが、前半の5時間が潰れてしまいました。代わりに教科指導の先生が授業を行ってくれていました。
そんなこんなで実習の期間は折り返しを過ぎたのですが、僕からしたらこれからがスタートみたいなものです。今日が授業初日でしたしね。
ということで、僕が今日どんな授業をしてきたのか、記録に残しておこうと思います。タイトルにもあるように、「三角ロジックシート」を用いた国語の授業です。
◆三角ロジックシート
三角ロジックシートとは、「主張」「事実」「理由」の関係性を明確にするフレームワークを実践するためのワークシートです。
中学1年生の『玄関扉』という有名な教材があるので、それを参考にしながら説明していきますね。
欧米の玄関扉は内向きに開くようにつくられています。これは「事実」です。もちろん日本人からしたら当たり前ではありませんが、欧米人からしたら共通認識の事項です。つまり、「事実」とは客観的な事象のことで、基本的に人によって変わることはありません。
では、「西洋の玄関扉は内向きに開く」のは何故か考えてみましょう。一つ考えられるのは、「外来者に快く家に入ってもらうため」です。内向きに開くことでウェルカムな感じがしますよね。これが「理由」です。
以上の「事実」と「理由」から、「欧米では、外来者をお客として受け入れる文化がある」という「主張」を成立させることができますよね。
これが論理の流れです。まだ論理的に考えることがままならない中学一年生が論理的思考を育むにはうってつけの題材です。そして、その授業を支えるのが、三角ロジックシートです。
これまでの流れをまとめると、以下のような感じ。
これ、何が面白いかっていうと、同じ「事実」から、別の「理由」付けをして、真反対の主張を作ることもできるのです。以下のような感じ。
スタート地点は一緒だったのに、ゴールしたら相手が地球の反対側にいたみたいなことが起こっているのです。でも、ロジックという観点からすれば間違っていないんですよね。
これが論理的思考の面白いところで、ある程度客観的な事実を根拠にして、ある程度ちゃんと理由付けできれば、ちゃんと主張が生まれるのです。
◆自分の考えを確かなものに
実習の教科指導の教師から「こういうのどう?」と三角ロジックシートを提案されて、「めっちゃいいっすね!」となって、採用するにいたりました。ですから、僕が見つけたものでもないし、僕が考え付いたものでもないのです。
ですが、三角ロジックシートの活動を取り入れたことで、活動内容が具体的になりました。また、僕の授業の目指す目標は「自分の考えを確かなものにする」というものなのですが、それを実現するのに打ってつけのフレームワークです。
この三角ロジックの考え方って、この先いくらでも使えるじゃないですか。というより、仕えなきゃ上手に生きれないじゃないですか。正解が目まぐるしく変わる時代に、まわりの「事実」から、「理由」付けして、自分なりの考えを形成し、「主張」していく力って必須じゃないですか。
その力を育むにはもってこいの三角ロジックシート、最高です。
明日も、授業があります。朝早いし、腰は痛くなりますが、学びしかないので頑張ってきます。
最後まで読んで下さり、
ありがとうございました。
20220912 横山黎