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時を超えるものが好き
――そんなこんなで昨夜決めました。僕が10年で書いた物語を、1冊の本にしよう。
人生は物語。
どうも横山黎です。
今回は「時を超えるものが好き」というテーマで話していこうと思います。
📚時を超えるものが好き
僕は時を超えるものが好きです。
長い歴史が刻まれた建造物が好きだし、人類が生まれる前からそこにある自然の姿が好きです。この前、京都に行ったんですが、清水寺に横たわる空気感が最高でした。もちろん建物は再建されたわけだから、いつまでも同じ建造物というわけではありませんが、ひとつの文化を継承していることに変わりはなくて、そこを取り巻く自然の姿もその文化に永く寄り添っています。
時を超えて僕らに何かを伝えてくれているようで、歴史的建造物や自然の姿を目にすることが好きなんです。
僕が物語る理由もそこにあります。物語は時を超えるものです。僕らが過去に何があったのかを知ることができるのは、物語のおかげじゃないですか。はじめは口伝だったわけですが、言葉を通じて未来に残してきたからこそ、僕らは歴史を学ぶことができ、未来を生きるための資料にすることができるのです。
📚時を超える手紙の物語
僕は昨年、『Message』という小説を出版しました。
成人の日を舞台にした心温まるヒューマンストーリーです。最後の1行で謎が解かれるダイイングメッセージ・ミステリーでもあります。試し読みできるので、是非、以下の記事をのぞいてみてください。
で、小説『Message』の中でも、「時を超えるもの」が出てきます。
それは「手紙」です。
『Message』は一言でいってしまえば、家族に20年分の思いを伝える物語です。新成人が家族に手紙を書く話なんです。その新成人はこの物語の序盤で亡くなってしまうんですが、彼の手紙が時を超えて家族の元に届いたことで、彼の思いが、彼との思い出が残り続けるのです。
この世からいなくなってしまった人は、生きている間に遺したものの中でしか生きることができません。手紙、本、写真、あるいは誰かの記憶。思い出してもらうための何かがなければ、死者はもう生きることができなくなってしまいます。
僕はいつまでも生き続けたいという思いがあるので、作品を作っている目的のひとつはそれだったりします。思えば、もう10年以上、物語を綴ってきました。
昨日、ひょんなことから、自分のパソコンのファイルを探る機会があって、過去の作品をだらだら見返していたんですが、なんか、じんとしてしまいました。
もちろんがらくたばかりなんですが、それでも自分のやりたいことをやっていて、伝えたいことを伝えようとしている物語たちに、感慨深いものを覚えました。「あ、この頃から何も変わっていないな」と気付くこともあり、さらに自分を深めることができた気がします。
そんなこんなで昨夜決めました。
僕が10年で書いた物語を、1冊の本にしよう。
📚思い出のつまった短編集を出版したい
というわけで、短編集『我楽多だらけの宝箱(仮)』を出版しようと思います。『Message』のときと同じく、Amazonで。僕が学生時代の10年(中1~大4)までに書いた短編を1冊にします。
年によって作品の数はかなり変わっているんですが、「1年に1作品」とルールを決めて、収録しようかなと思います。
タイトルの通り、「がらくた」ばかりです。「良い作品を読んで欲しい」というより、「僕の思い出を残したい」という気持ちが強いので、あまり作品の完成度は期待しないでください(笑)少しは手直しすると思いますが、大々的に再創作することはなく、そのまま載せるので、温かい目で見守ってください。
今いろいろ書きたい作品が別にあって、出版するのは今年の5月とかになってしまうと思います。ちょうど文学フリマ東京35が5月末にあるのでそれに間に合うように出版します。是非、また遊びにきてください。
やりたいことが次から次へとどんどん増えていくけれど、ひとつずつ向き合って、丁寧に伝えにいきます。21歳のテーマは「Message」。最後の日まで、伝えにいきます。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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『kano』
高校の文芸部の先輩の本。二次創作ということもあり世界観って大切だなあって思いました。好きなフレーズは「星も月も、届かないから信じられるんだ。なのにあいつらは、来るたびに『前よりちょっといい望遠鏡』とか持ってくるんだぜ。そんなもんで何も変わりはしねえのに。」