見出し画像

姿勢と糖尿病:知らなきゃ損する密接な関係とヒント

糖尿病の管理」と聞くと、まず思い浮かぶのは食事療法や運動ですよね。でも、ちょっと待ってください。実は「姿勢」も大きく関係しているんです。

え、姿勢と糖尿病?」と思った方もいると思います。でも、最新の研究では、不良姿勢が糖尿病に与える影響がどんどん明らかになってきています。そして、その改善が糖尿病の治療や症状の軽減につながる可能性も高いんです。

この記事では、姿勢と糖尿病の深い関係について、わかりやすく、でも専門的に解説していきます。読んでいただければ、糖尿病との向き合い方が変わるかもしれませんよ!




1. 姿勢が血糖値に影響を与えるって本当?


姿勢と筋肉の関係がポイント

血糖値をコントロールする上で、筋肉がどれだけ重要な役割を果たしているかはご存じでしょうか? 実は、私たちが食事で摂取した糖分の約80%は、筋肉によって吸収されるんです。つまり、筋肉が「糖を吸収する工場」だとしたら、姿勢が乱れるとその工場の稼働率が落ちてしまう、ということです。

例えば:
猫背で骨盤が後ろに倒れている姿勢では、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)や臀筋(お尻の筋肉)が使われにくくなります。これが筋肉量の減少やエネルギー代謝の低下につながり、血糖値を上げやすくしてしまいます。

• 筋肉の硬さも要注意です。筋膜が硬くなると血流が悪くなり、筋肉が糖を取り込む能力が低下します。結果として、血糖値がコントロールしにくくなる可能性が高まります。


姿勢が自律神経に与える影響

さらに、不良姿勢は自律神経にも大きな影響を与えます。背中が丸まった姿勢が続くと、交感神経(ストレスの神経)が優位になり、血糖値を上げるホルモンがどんどん分泌されてしまいます。

たとえば、こんなデータもあります:
• **ある研究(2018年)**では、猫背姿勢の被験者は、正しい姿勢の被験者よりも空腹時血糖値が平均で12%高いという結果が報告されています。



2. 姿勢を整えることで得られるメリット


姿勢を改善するだけでそんなに変わるの?」と思いますよね。でも、実際にこんなメリットが期待できます:
1. 血行が良くなる
姿勢が整うと、血液の流れがスムーズになります。これにより、糖尿病で問題になりがちな末梢循環障害の予防にもつながります。

2. 筋肉が活性化する
正しい姿勢を保つだけで、筋肉がバランスよく使われるようになり、インスリンの効き目がアップします。

3. 呼吸が深くなる
猫背を直すと横隔膜がしっかり動き、呼吸が深くなります。これによって代謝が上がり、血糖値が安定しやすくなるんです。



3. 理学療法士が教える具体的なアプローチ


ここからは、理学療法士が実際に使うアプローチを紹介します。

姿勢評価の流れ

まず、姿勢の状態を正しく把握することが重要です。
• 静的評価
• 鏡の前で立ち、自分の姿勢をチェック。骨盤が前に傾きすぎていないか、背中が丸まっていないか確認しましょう。
• 動的評価
• 歩行中のバランスや、片脚立ち時の安定性をチェックします。例えば、左右の体重のかかり方が極端に違う場合は姿勢の歪みが影響している可能性があります。

姿勢改善のためのトレーニング

では、実際にどんな運動が役立つのかを具体例を挙げて解説します。
1. 体幹を鍛えるエクササイズ
• プランク
• 方法:肘を床につけ、体を一直線にキープ(30秒×3セット)
• 効果:体幹が安定し、骨盤の歪みが改善されます。
• サイドプランク
• 方法:横向きで片肘を支点に体を持ち上げる(20秒×3セット)
• 効果:体幹の側面が鍛えられ、姿勢が整いやすくなります。

2. 筋膜リリース
• 方法:フォームローラーで太ももやふくらはぎを転がして筋膜をほぐす(片側5分程度)。
• 効果:血流を改善し、糖の吸収が活発になる筋肉を作ります。

3. 呼吸法トレーニング
• 仰向けで膝を立て、鼻から深く吸って口からゆっくり吐く。1セット5分。
• 効果:横隔膜を動かすことで自律神経が整い、血糖値の安定に役立ちます。

4. 実際の患者さんの例:姿勢改善で血糖値が下がったケース

ケース1:50代男性、2型糖尿病歴10年
• 背景:HbA1c値8.5%、慢性的な腰痛、猫背姿勢
• アプローチ:週3回のプランクエクササイズとフォームローラーを使用した筋膜リリースを2か月間実施。
• 結果:HbA1c値が7.2%に改善し、腰痛も大幅に軽減。歩行時のバランスが向上したことで長時間の歩行が可能になりました。



⒋姿勢改善の改善例

ここから先は

2,631字
この記事のみ ¥ 100
期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?