実際のFP相談ケーススタディ
今回は皆さんが知りたい「他の家庭の家計はどうなっているの?」「どんなことをしているのか?」をみていこうと思います。今回は私が担当した相談者Aさんに身バレしない程度で紹介してもいいよと許可をいただいたので、ケースを紹介したいと思います。
基本情報
• 世帯収入:600万円(手取り約480万円)
• 家族構成:夫婦+3歳の子ども1人
• 子どもの将来の教育費や夫婦の老後資金が主な相談内容。
目標の明確化
1. 子どもの教育費準備
→ 高校・大学進学時に備え、学費を準備したい。
2. 老後資金の形成
→ 退職後も安定した生活を送れるようにしたい。
3. 家計の余裕を確保
→ 貯蓄と支出のバランスを取りながら、生活を楽しみたい。
解決策の提案
1. 子どもの教育費対策
教育費は家計の中で大きな負担となる部分です。文部科学省のデータをもとに教育費の目安をお伝えします。
必要な教育費の目安
• 小学校~大学まで公立の場合:約800万円
• 高校まで公立+大学私立文系の場合:約1,200万円
• 高校から私立+大学私立理系の場合:約2,000万円
具体的な準備方法
1. 児童手当を活用する
• 児童手当(月額15,000円)は確実に教育費として貯蓄する。
• 3歳から中学卒業までで約200万円が貯まる。
2. 学資保険や教育資金専用の積立
• 学資保険:毎月15,000円~20,000円を積立(満期時に約300万円を目安)。
• 銀行の教育費専用口座で自動積立を活用し、学費の準備を確実に行う。
⒊ お年玉貯金をする
・ 子どもの頃から子どもに使える額を制限し、あとは貯金や投資に回す。
老後資金の対策
夫婦で安定した老後生活を送るためには、退職後の生活費をカバーする資金を計画的に準備する必要があります。
必要な老後資金
• ゆとりある老後生活を送るには、夫婦で約3,000万円が必要(老後20~30年間)。
• 年金の受給額との差額を埋めるために、毎月の積立を開始する。
具体的な準備方法
1. iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用
• 夫婦それぞれがiDeCoを最大限利用(会社員の場合:月額23,000円まで)。
• 30年間積立て年利3%で運用すると、1人あたり約1,100万円に成長。
2. NISAの活用
• NISAを活用し、毎月1人あたり1万円~2万円を積立て長期運用。
• 20年間で年利3%の場合、夫婦合計で約1,000万円を目指す。
3. 現役時代の生活費見直し
• 老後に必要な生活費を試算し、生活費の固定費を今から削減。
• 例えば、通信費や保険料を見直すことで月1~2万円の余裕を作る。
家計の見直しと貯蓄の増加
現在の収入をもとに家計を見直し、教育費や老後資金に余裕を持たせるための改善を提案します。
家計の配分目安(手取り480万円の場合)
1. 生活費(50%以内):月20万円
• 家賃・住宅ローン、食費、光熱費、通信費、保険料など。
2. 貯蓄・投資(20~30%):月8~12万円
• 教育費、老後資金、緊急予備資金など。
3. 娯楽費・予備費(20~30%):月8~12万円
• 趣味、旅行、外食費など。
固定費削減の提案
• 通信費:格安スマホやプラン変更で月5,000円~1万円削減。
• 保険料:生命保険・医療保険の内容を見直し、過剰な保障を削減。
• 住宅費:賃貸の場合、家賃交渉や更新時の見直しを検討。
緊急予備資金の確保
• 生活費6か月分を目安に、まずは緊急用の預金を確保(約120万円)。
• これをクリアしたら、次のステップとして教育費や老後資金の積立を強化する。
具体的な提案例
• 毎月の貯蓄プラン例:
• 年間の貯蓄目標:90万円~120万円(世帯手取りの20~25%を目安)。
家計の現状整理と目標設定
ここから先は
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?