捕食植物というテーマの紹介
捕食植物(プレデタープランツ)、それは闇属性植物族で統一された遊戯王の9期に登場した融合テーマである。
皆さんもかの悪名高き「捕食植物ヴェルテアナコンダ」の存在によって、馴染みが深いテーマではないだろうか。
筆者はカジュアル側の決闘者なのだが、今回は無い知恵を振り絞って捕食植物の紹介をしていこうと思う。
予め了承して頂きたいのは筆者はデュエリストとしては中級者程度の実力しかないということ。大会などに出ることはなく、身内やマスターデュエルでちまちまと遊戯王を遊んでいる適度のものだ。「いや、これはこうだろ」とか「その考え方は間違ってない?」といった疑問が湧き出たのならコメントで教えてくれると筆者もそれを見て学習が出来る。その際は、出来るだけ優しい言葉にしてくれるととても嬉しい。
筆者はマスターデュエルでは基本的に環境デッキを握っている。ドライトロン宣告者、閃刀姫、相剣、罠型エルド、クシャトリラ、スネークアイ、イヴリース型ユベル、天盃龍……etc
今回するのはこういった環境デッキを握ったことのある人間の目線からの解説であり、「強くて勝てるデッキ」としての紹介ではなく「このデッキでどうやって勝つか」に重きを置いたものが多い。先程の前置きと矛盾している気もするが、筆者個人の思想の範疇なので許して欲しい。
1.テーマ内カード紹介
まず、最初に捕食植物というテーマにはどんなカードがあるかを紹介させて欲しい。辛口な評価ばかりになってしまうのはご愛嬌。
なお、ここで紹介するカードのほとんどはデッキ解説では登場しないため読み飛ばしてくれても全然構わない。コラム付きのカードリストとして楽しんでいただければ幸いである。
1-1.捕食植物モンスター(メイン)
1-2.捕食植物モンスター(エクストラ)
1-3.プレデター魔法カード
1-4.プレデター罠カード
2.デッキ紹介
まず最初に。今回紹介をするのは筆者が一番回した烙印融合採用型の捕食植物とさせて欲しい。
蕾禍型の捕食植物も使ってみたのだが、思った以上に初動が細いのもあるが最終盤面が烙印融合型とそこまで大差ないというのが個人的にあまりしっくり来なかった。ソリティアにかける時間を長くしてやることが、手札の効果発動の妨害と盤面の破壊を増やすだけならば動きがシンプルな烙印型で充分じゃないか。というのが筆者の感想だ。
勿論、筆者の独自構築や展開ルートが間違っているだけの可能性は非常に高い。しかし、筆者が開拓したルートで難易度を落としたものだと烙印型の妨害数を上回ることは難しいため今回は紹介を控えさせていただく。
完全に余談だが、筆者はアロマ六花捕食やゲートガーディアン捕食、キマイラ捕食にディストピア捕食、捕食ティアラや捕食ビーステッド。捕食HEROやARG☆S捕食。捕食剣闘獣や捕食エルドといった真面目な構築からイロモノ構築まで楽しんでやってきた。機会があればそれぞれの紹介をしたいが、正直リストを紹介出来るレベルにブラッシュアップして記事を作るのは思いの外しんどいため多分やらないだろう。
2-1.構築例
以下が構築のリストだ。環境に合わせてカードを抜いたり足したりすることが多いため、あくまで参考程度にしてもらって足りない部分を個人個人で調整して欲しい。なお、コブラやアルバスの素引き事故を一切考慮しないのならば40枚中15枚は誘発や捲り札のスロットを捻出できる。完全なる1枚初動が簡易融合しか存在しないため、切り詰めた構築が切り詰めてない構築より強いかと言われれば一概にそうですと答えることは出来ない。
2-2.捕食植物の勝ち筋
実際の展開例を書き記す前に、このデッキの戦い方を書いておきたい。このデッキは何をめざし、どのように勝つのか。大仰な書き方だが、取り敢えずどんなことをするデッキなのかという紹介だ。
まず、このデッキはオフリス+コストからこの盤面まで辿り着ける。
妨害の内容としては
・ミラジェイドによるモンスター除外
・ドラゴスタペリアによるフィールドのモンスター効果無効
・捕食計画による捕食カウンターのばら撒き=ドラゴスタペリアによる無効
・烙印追放によるモンスターの蘇生(場合によって融合効果を使い、相手のモンスターの除去)
・烙印追放の融合効果をトリガーとした、捕食計画の破壊効果
見ての通り、フィールドのモンスターを除去・無効化する手段に長けているデッキだ。一応、サンダーボルトかハーピィの羽根帚のどちらかを打たれても1~2妨害は出来る点は評価したい。
逆に一番致命的な捲り札は拮抗勝負。ミラジェイド、烙印追放、捕食計画のデッキに1枚しか採用されてないカードを除外されるとかなり苦しい。
打点に関しては申し分ない。まず有り得ないが、例えば相手が事故った相剣で相剣師-莫邪にスタペの無効効果を使って止まったとする。その場合、こちらの現在の打点は3000+2700の5700。攻撃力2300以上のモンスターを用意出来れば勝利可能であり、墓地に落ちているアルビオンの攻撃力は2500なのでミラジェイドの除去効果を使えばリーサル圏内となる。また、捕食計画の効果でリソースを確保していれば更に打点追加が可能なため返しのターンで決めきれないということは案外少ない。
後攻で狙うのはもちろんワンターンキル。相手の場のモンスターを使って展開出来るという利点を活かして、壁の枚数を減らしながら打点を作ることが可能なこのデッキは妨害を上手くすり抜けられればワンターンキルを狙えるポテンシャルが存在する。
しかしながら、このデッキは非常にリソース確保能力が低い。墓地のカードや除外されたカードを再活用することはほぼ無く、リソース勝負に踏み切られると途端に敗色濃厚となる。現代遊戯王でこんなにも墓地に触らない融合テーマがある事に驚きなのだが、事実なので受け入れるしかない。一応、墓地をあまり活用しないのでアトラクターが致命傷となることが少ないのが利点と言い張りたい。目指すべきは早期決着、それ以外は基本的に死と同意義だと理解して欲しい。
次からは実際の展開を紹介していきたい……のだが、テーマ外のカードを幾つか紹介する必要がある。烙印への造詣が深い方ならば不必要だろうが、改めて見返して損することはあまりないだろう。勿論、不必要ならば読み飛ばしてくれて全然構わない
3.テーマ外カード紹介
一応、最初のテーマ内カード紹介よりかは必要な情報とはなっているが別に読み飛ばしてくれても展開を理解することに支障は無いはずだ。今回もコラム付き解説として見てもらえれば幸いである。
3-1.デスピア
3-2.烙印
3-3.クエムセット
この項目に関しては採用の好みが別れるものだ。筆者個人としてクエム採用型と非採用型で使い比べているが、この拡張セットが勝因になる試合がどの程度存在して、逆に敗因になる試合がどの程度存在するのかの算出が出来ていない。そのため、「こういうギミックを追加できる」という考えで見て欲しい。
3-4.その他モンスター
3-5.融合カード
今回紹介するのは主要となる簡易融合と超融合に加えて、利便性の高い地縛融合と融合を加えた計4種類となる。後者に関してはこの紹介を見て入れるか抜くかを考えて欲しい。
3-6.ドラグーンセット
筆者は貧乏なため、ドラグーンを入手出来ていない。そのため実際にドラグーンを採用した烙印型捕食植物がどのくらいの強さを持つのかを憶測でしか語ることが出来ないということで分けさせてもらった。
マスターデュエルで解禁されたため早速使ってみた。感想としては積極的に狙いに行くほどのものでも無いなという感じだった。やはり、ハンドコストが非常に重くミラジェイドで蓋をしてミラジェイド効果でバスタード落とし、そこからクエムに繋いで烙印融合を回収してこいつを出すという二の矢的な使い方が強かった。
4.展開例
今回紹介する烙印捕食の展開は偉大なる先人達の手によって開拓されたものである。ここで紹介させてもらうものはあくまで基本型の一例であり、実際には手札誘発や無効妨害を考慮した展開ルートになることがほとんどだろう。3枚初動以上に関しては再現性が低いのと、流石に書き切るのが難しいため割愛させていただく。
実戦では手札と相談しながら展開するため変則的な形になることが多い。しかし、やっていることはゴールから逆算しての展開となるため基本型をしっかり身につけておくことで応用展開が可能になる。手札から出力出来る最大盤面を予測が出来れば、誘発を想定した妥協展開のルートも自ずと見えてくるはずだ。まぁ、言われなくても分かっている人がほぼほぼだろうが……
4-1.オフリス+コスト
全ての基本となる展開。この展開ルートに合流することを目的とするデッキのため、この展開以外の解説は1部省くことになる。というか、そうしなければほぼ似たような画像の使い回しになる。
4-2.キンジー+捕食植物
キンジーを通常召喚してからアンブロを融合召喚するだけなので割愛。その後は上記展開に合流。
4-3.捕食活動+一部捕食植物
オフリス、キンジー、アント、ビブリスプは若干上振れるためここではコブラ、ブフォ、トリの3枚とさせてもらう。
4-4.ブフォ+トリ
先攻でも後攻でも強い動き。P召喚ができるため、手札にアントもしくはアルベルが居ると上振れることになる。
4-5.アルベル+コスト
この展開ルートは1枚初動に見えるが、最大展開を狙うと途中でルベリオンのコストが必要になる。捕食→烙印へのアクセスがこのデッキの理想形であり、烙印→捕食へのアクセスから入るこの形はなるべく避けたい。
今までの展開を見てその理由が分かった貴方はデッキビルダーとしての才能に満ち溢れている。烙印からのアクセスを避けたい理由、それは墓地に融合が貯まらないからだ。ミラジェイドの融合素材に使い終わったアンブロを使っているからこそ、盤面に残ったアルビオンを墓地に落として追放のサーチが可能なのだ。あと、このルートだとアンブロにアクセス出来ないため計画のサーチも出来ない。2妨害(墓地アルベルをカウントしていいなら3妨害)だけでターンを返せば当然のごとく現代遊戯王だと死んでしまう。
一応、妥協展開として見てもらえれば嬉しい。
この展開をやると、アルベル+アルバスでルベリオンを出したくなるがそうすると最後にスタペ融合用の素材が残らないので要注意。
4-6.アルベル+ビブ
実態としてはほぼ上記と同じ。ただし、上記より択が広がるため一応紹介。
さて、ここで相手ターンに入った時に烙印追放でアルビオンを釣り上げて何が融合召喚出来るだろうか。定石ではスタペ2枚目、相手によっては相手を素材にトリフィオヴェルトゥム。そして、闇属性の融合+融合モンスターで出せるスターヴ・ヴェノム・プレデター・フュージョン・ドラゴンが基本の選択肢となる。
ただ、ここで光と闇の竜王という選択肢を取ることが出来る。
ルベリオンを出す機会がある=このカードに繋がるということ。
スタペ妨害、ミラジェイド妨害、追放でアルビオンとルベリオンで光と闇の竜王。つまり、2妨害の後にカード効果3回無効が飛んでくる訳である。ここだけで合計5妨害になり、相手の手札に一雫が無い限りそこそこの確率でターンは回ってくるだろう。ただこのカードに自然に繋げるルートが少ないことが気になって筆者は採用をしていない。
4-7.開幕+コスト2枚
アルベル初動とほぼ変わらないため割愛。
4-8.開幕+ビブ+コスト
ほぼほぼアルベル+ビブ展開と変わらないため別パターンの動きの紹介となる。
4-9.オフリス+活動
4-10.キンジー(アント)+活動
4-11.烙印融合
あまり使う機会の無い動きなため解説するか迷ったが、ここまで長ったらしく書いてるのならこっちも書いてしまえということで解説しておく。
もしこの形にしか動けないのならばドラグーンを無理やり出す方が強いかもしれない。しかし、一応召喚権を使っていないため手札にモンスターを抱えていれば微妙に動くことは可能なため以下に記しておく。
ちなみに、超越融合を採用していればここにスタペを加えることが出来るのだが、超越融合が活きる場面が想定より少ないため筆者は超越融合を現在デッキから抜いている。
5.終わりに
以下はただの感想文なため興味の無い人は読み飛ばして欲しい。
今回、初めてnoteというものに挑戦をしてみて思いのほか記事を作るのが大変だということを理解出来た。
以前から様々なデッキの展開例やそのデッキに抱く個人への感想を拝見させていただくために利用していたのだが、彼らのように見やすい書き方には全然なっていないなと改めて見返しては感じている。やはり、プレイングの上手い人というのは言語化能力に秀でているのだろう。
この記事は改めて自分の知識を書き出すことによって、新しい発見が出来ないかと思い作成してみたのが書けば書くほど「これはこうじゃないのか?」と自分の中に疑問が浮かび上がってくることとなった。やはりマイナーテーマであるが故に競技人口を活かした人数によるブラッシュアップがあまりなされていないような気がしてならない。天盃や炎スネはその強さから研究され、環境に合わせた誘発の枚数なども色々な場所に転がっている。しかし、マイナーテーマはそうはいかない。だから自分なりの答えを見つけるために努力するのだが、その努力がどの程度正解なのかが見えてきづらい。このような感想を含め、あらためて遊戯王を競技として楽しんでいる方々の凄さに圧倒されるばかりである。
機会があれば、今回紹介できなかった捕食植物に相性のいいカードを忘備録のようにまとめてみようと考えている。それまでに、「こんなカードはどうだろうか」や「こんな展開はどうだろうか」といった捕食植物使いの先人達の知恵をいただければ幸いである。