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【ネタバレあり】十角館の殺人(綾辻行人)を事件レベルの猛暑の中で読んだ

以下、ネタバレあり!!!

最近、叙述トリックにハマっております。

これまで読んだことがある叙述トリック本は、

数年前に、

  • イニシエーション・ラブ

  • 殺戮にいたる病

  • ハサミ男

  • シューマンの指

の4冊で、

ハサミ男は似ている映画があるので、読む前からオチが分かりましたし、

シューマンの指も途中でオチが分かりました。

芦田愛菜


で、しばらく読んでいなかったのですが、数か月前に《バナナマンのせっかくグルメ!!》という番組に芦田愛菜さんが出ており、

ラーメンの食レポが的確で、礼儀も正しく、語彙力も表現力もあり、このパーフェクト超人は何者なんだ!?とお調べしたところ、

大変な読書家であることが分かり、愛読書に『そして誰もいなくなった』があることを知り、読んでみた次第です。

芦田さんが衝撃を受けた作品なら間違いない…。

そして誰もいなくなった

結果は、金田一少年の事件簿や名探偵コナンを小学生の時に読んでいた世代ですので、大きな衝撃はなかったですが、

世界中のミステリーやトリックに影響を与えた作品としては感無量でした。

松坂大輔さんは98年に甲子園で151kmのストレートを投げて驚かれましたが、今は大して驚かれません。

といっても、松坂さんの凄さが低下するわけではなく、

1.当時の平均と比べて群を抜いていた

2.高校生に151kmを出せることを示し、限界を壊した

という大きな功績があるわけです。

『そして誰もいなくなった』も当時の平均と比べて群を抜いていますし、後世に多大な影響を与えた、という点で偉大な古典と言えます。

叙述という制約をどう活かせるか? という知的アートを開拓したわけですね。

アガサ・クリスティーは天才だと思いますので、近日中に2冊目も読みたいところです。

十角館の殺人


で、本題ですが、数日前に『そし誰』のオマージュ作品として日本ミステリー小説界で伝説と化している『十角館の殺人』を読みました。

最近買ったので、カバーがこんな感じ。

結果は、途中で犯人は分かってしまいました。

これは綾辻行人さんに筆力が無い、というわけではなく、

1.深読みで構えに構えながら読んでいる

2.過去の叙述トリック作品で違和感の検知力が付いている

という理由です。

私の場合ですと、

1.島のメンバーが本名を伏せているのが違和感でした。何の為に? 読者に本名を隠すため?

2.島田は江南には「コナン」という呼び名を早々と付けたのに、守須にはずっと付けないのは何故?

3.どういうオチだったら驚くだろう? と考えると、江南か守須が島のメンバーにいる

で、江守は島田とずっと一緒にいるので島には行けないけれど、守須は時々いなくなるので、守須が島の誰か、と考えました。

ヴァンまでは分かりませんでしたね。おそらく、タバコの好みで分かるっぽいですけど、私はタバコを吸わないので銘柄のくだりはちゃんと読んでいませんでした。

感想としてはよく出来た叙述トリックだな、と思いました。

構えすぎて「トリックを見破るぞ!!!」というスタンスではなく、前情報も無くさっと手渡されて読めたら最高ですね。

私は推理小説をあまり読んでこなかった人生ですが、これからはコツコツ読みたいと思いました。

こういう傑作にインスパイアされて「俺はこういうトリックを思いついたぞ!」という作品が沢山あると思いますので。

※絶対に見破れない作品がありましたら教えてください!

そういえば、映画だと、『リグレッション』には騙されましたね。

バイアスって怖いです。

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