見出し画像

ネタバレ『X エックス』20点、『PEARL パール』50点な感想

ネタバレあり記事なので、細かいストーリーの説明などは割愛し、気ままに書きます。

昨日、『X エックス』と『Perl パール』を続けて観たばかり、という背景です。

私の評価基準

★★★★★ 神作 (例)花様年華、リップヴァンウィンクルの花嫁
★★★★☆ 名作 (例)タクシ―ドライバー、レオン
★★★☆☆ 傑作 (例)インファナル・アフェア、ミッション: 8ミニッツ
★★☆☆☆ 良作 (例)アウトレイジ、ミッドサマー
★☆☆☆☆ 失策 (例)R100、みんな〜やってるか!


『X エックス』 ★☆☆☆☆

まず、結論から述べると、面白くない。

面白くはないけど、ホラーというフォーマットの中で既出ではないテーマを描いた、という意味では新しさは感じました。

バ●アが若さと性に執着している、という設定は悪くないですし、セックスシーンは気持ち悪く、斬新なホラー体験でした。

また、『PEARL パール』も観たので背景なので、もしも若いシリアルキラーが生きていたら? というヨボヨボになったシリアルキラーという設定も嫌いではありません。

『ファニー・ゲーム』の青年2人がジ●イになっても同じことしてたら面白いですし。

が、どうしてもつまらない点が2つありました。

①殺人が上手く行き過ぎているのがやはり違和感

『狼たちの処刑台』というマイケル・ケインが主演で、元海兵隊の爺さんが若者たちに復讐する映画なんか見ると、

体力や視力のような衰えは殺人能力を下げ、若者と戦うのは容易ではない、という感じで描かれているので良かったです。

※それでもエンタメのためにちょっと強すぎではあります

『X エックス』のババ●は包丁や農作用フォークを使ってましたが、『ホーム・アローン』のようなトラップの方が良かったかなと思います。

1つだけ釘を置く、という成功率の低いトラップが成功してましたが、現実的にはあんなに上手く踏まないでしょう。

ジジ●が元毒ガス部隊にいて、夫婦でガスマスク付け、薬品で襲ってくる、という方がまだ良かったかなと私は思います。

謎の気体や液体の方が銃や刃物よりも得体が知れなく怖いでしょうし。

あと、ポルノ制作設定よりも、『ホステル』のように美女が誘惑して釣る方が良かったかな。

●バアに孫がいて、孫が男を誘惑してセックスしている時にバ●アが後ろから現れて刺す、とか。

②前半のポルノ制作過程がつまらない

一同が頻繁に「この映画は売れるぞ!」と何度も言ってましたが、共感できなすぎて退屈でした。

頭の悪い一同、という設定なのかもしれませんが、くだらなすぎて興味が湧かなかったです。

つまらないポルノ制作を経て、メガネくんがショックで逃げるところからホラーが始まりますが、

オープニングの何か隠している地下室、という設定は活かされて無かったです。

もっと剥製のようなコレクションでもあるのかと思ったら、そういうことでも無かった。

『悪魔のいけにえ』みたいな空気なのに、そういう方向に振り切っているわけでもない。

『ゲット・アウト』のような気持ち悪さを期待しましたが、そういう系でもない。

疑問に思ったのは、メガネくんが吊るされていますが、おそらくババ●が1人、もしかしたらジジ●と2人で運んでますが、

あんな簡単に成人男性の遺体を吊るのは無理じゃないでしょうか。

寝かせた遺体を固定して、電動で引き上げるなら分かりますが、おそらく腕にロープでも縛って、

どこかのフックにロープを通して、自力で引っ張ったと推測しますが、●バアじゃ無理でしょう。

メガネくんの体重は70kg前後だと思いますが、山本KIDさんでさえ、線路に落ちた男性を助けようと勇敢な行動をし、

意識を失った男性を担ごうとしたら重たすぎて「やべえ」と思ったところ、他の男性たちが協力してくれたらしいですが、

人を持ちあげるとはそういうレベル。

『PEARL パール』 ★★☆☆☆

つまらなくはないですが、特別面白いシリアルキラー映画では無かったかなと思います。

普通です。

戦争中の不自由、抑圧された家庭、叶わぬ夢、旦那の不在、で狂っていく様は悪くないのですが、惹かれるものは無かったです。

映画技師を殺したのも、簡単すぎた気がしました。

重たい農作用フォークを持って走っても足音とか聴こえないものなんでしょうか。

前作もそうでしたが、サクッと上手く行き過ぎており、バトルにもならず、緊張感がありません。

ポップでグロいシリアルキラー映画、という枠なのかもしれませんが、私の好みでは無かった。

義理の妹に対する独白はほぼワンカットで凄みがありましたし、ラストの帰ってきたハワードに対し、

何があったのか、何をしてしまったのか、私はどういう思いで生きてきたのか、をセリフではなく顔だけで表現したあのシーンは神でした。

ミア・ゴスという女優は今後も期待したいです。

覚醒系かつ映像美ならパク・チャヌク『イノセント・ガーデン』

シリアルキラーのリアリティかつ斬新な撮影手法なら『アングスト/不安』

孤独感と映像美ならイライジャ・ウッドの怪演が光る『マニアック』


あたりがオススメですかね。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集