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ノーチラス会の情報にはいつも興味津々

 今日、ノーチラス会のおたよりを読んでいて、ちょっと知りたかったことがあったので、調べてみました。
 「躁うつ混合状態こそが躁うつ病の本質」って何だろう。調べたら多分、この文章かな。

一方,双極性障害の過剰診断の問題も看過できないのが現状である。純粋な躁病やうつ病はむしろ特殊な表現型であり、躁うつ混合状態こそが躁うつ病の本質であることを看破していたKraepelinの卓見は今日なおもその妥当性を失っていない。

双極性障害概念の展開と心因  坂元 薫  精神医学 61巻7号 (2019年7月発行)

 上の太字のところだけ書かれてあったので、新説か!?と思ったのですが、多分この先生の言葉だと思います。


 それと一緒に検索した文章は、とっても分かりやすかったです。けど、2012年。もう10年経っていることに驚きました。(長いですが、略しつつ載せています。)

患者が障害をどう受け止めているか意識したアプローチを

尾崎 もともと“Polarity(ポラリティ※)(極)”に着目されて生まれた双極性障害の概念ですが,疾患の本質は“Cyclicity(スィクリスィティ※)(繰り返し)”にあると言われ,その再発率は5年後で80%以上とされています7)。(略) 

加藤 例えばうつ病では,病相の治癒から再発予防までを1年程度のターム(term 期間のこと※)で考えますが,双極性障害のタームははるかに長い。ほぼ生涯を通じて,再発しないよう保つことが究極の目標になります。
 ただ「一生」に近い形での服薬継続を受け容れることは,患者さんにとって人生の大きなパラダイムシフト(今までの考えや信念を変えること※)です。薬のパンフレットや,学会のガイドラインなどの「生涯にわたる服薬が必要」という記載を不用意に目にすることで,大きなショックを受ける可能性もあります。

秋山 患者さんが求めているのは,「薬を飲まなければ再発するぞ」ではなく「飲んでいれば元気に過ごせるよ」という言葉だと思います。われわれ医療者は,同じ内容の説明をするなら,よりポジティブな表現を心がけることが必要です。(略)

加藤 (略)それと同様,双極性障害の患者さんも,病気を信じたくない気持ちや行き場のない怒りなどの過程を経て「ほかの慢性疾患と同じように,薬を飲んでコントロールすればいいんだ」という“障害の受容”の境地に至る9)
 実際,病相をきちんと予防していれば,基本的には社会生活レベルを下げずに暮らしていけます。患者さんがその時点で障害をどのように受け止めているかを意識して,時宜に応じた治療説明,アプローチを行うべきだと思います。(※は私が付け足したものです)

双極性障害を“識る”(秋山剛,尾崎紀夫,加藤忠史)2012

 最近本が読みたくなっています。
 難しい本が読みたくなるのはウツっぽいのかもしれないです。
 けれど、大体今までもこうやって本読んだり、別のこと考えたりして乗り切ってきました…少しの間そんな風に過ごそうと思います。


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