採用の要 「面接」を最大限に活用するポイント、教えます。
こんにちは!新卒採用の情報を発信しているRECCOOです。
人事1年生のリクーくんの疑問に答えていきます。
今回のテーマはシンプルかつ採用活動の根幹に関わる「面接」について!
<リクーくんの疑問>
リクーくん:
どうしよう、
急に「新卒の学生相手に面接官やって」って頼まれちゃった!
な、何を聞いたらいいのかな?!
RECCOOの人:
リクーくん落ち着いて、まずは深呼吸。
でも「面接」は「選考」の中でもかなりウエイトが大きいからね!
責任重大だよ!
リクーくん:
うう、プレッシャー……
エントリーシート(以下ES)と適性検査だけで採用不採用決められたらなぁ。
RECCOOの人:
うーん、それは良くないね。
「面接」には「ESや適性検査」では補えない大切な役割があるんだ。
今からしっかり確認していこう!
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基本的だからこそ、忘れてしまいがち
初歩的だからこそ、聞くに聞けない
そんな「面接」についてわかりやすく、大切なポイントを押さえて
採用に悩むあなたにお届けします。
面接が持つ役割とは?
説明会やES、適性検査などをはじめとした、
採用する人員を定めるために行う採用活動のうち、
これを「面接」と言います。
では次は各採用フェーズごとに目的を確認しましょう。
「広告や採用メディアへの出稿」は企業の存在を認知してもらうために
「説明会」は企業についての理解を深めてもらうために
「ESや適性検査」は採用候補者たちの大体の把握と絞り込むために
実施しています。
それでは「面接」は何を目的として実施するのでしょうか?
面接の目的は「スクリーニング」と「アトラクト」
面接の目的は
「スクリーニング」(ふるい分け)と「アトラクト」(惹きつけ)
この2つです。
スクリーニングとは「企業」にとって「ほしい人材要件」を「学生」が満たしているのかを見極め、“ふるい”にかけること。
アトラクトとは「企業」の「魅力的な点」を「学生」にアピールし、
入社への動機づけをすること。
つまり、
企業が「学生を選ぶため」にするのがスクリーニング
企業が「学生に選んでもらうために」するのがアトラクト
ということになります。
先にスクリーニングを実施し、
候補者を絞ってからアトラクトを実施するのが一般的です。
クロージングが含まれることも……
「面接」に求められる役割として、
「クロージング」も含まれることがあります。
クロージングとは、「締めくくり」を意味する語で、
採用活動においては、「企業」が「入社への決心」を「学生」に求め、内定承諾してもらうことです。
一般的には、面接よりもフランクな「面談」や「内定者懇親会」などがその役目を担うことが多いのですが、面接にクロージングの要素を含ませることもあります。
クロージングの詳しい工程についてはこちら
ただし、あくまで面接の基本的な目的はスクリーニングとアトラクトです。
では、この2つの面接の目的を果たすには、
どのような動きが必要なのでしょうか?
具体的に「面接でスクリーニング/アトラクトする方法」について
確認しましょう。
面接でスクリーニングする方法
・「ガクチカ」を面接でよく聞く理由
「ガクチカ」(=学生時代に力を入れて取り組んだこと)は
面接時において、鉄板とも言える質問です。
では、なぜ面接で「ガクチカ」について聞くことが多いのでしょうか?
新卒採用する場合、候補者の身につけているスキルだけで判別するのは難しいです。なので候補者のポテンシャルを重視して採用することが多いのですが、ポテンシャルというものは具体的に表せる情報ではありません。
そこで必要になってくるのが、
候補者の質的な情報(=パーソナリティ)です。
「ガクチカ」を聞き出すことで学生のパーソナリティについて把握することが可能となり、それを元に学生が企業の「欲しい人材要件を満たしているか」の判断(=スクリーニング)が可能となります。
ただし、「ガクチカ」についての情報のみでスクリーニングが可能になるわけではありません。単に「ガクチカ」のみで判別できるのであれば、ESからでも読み取ることが可能です。
あえて「面接」で「ガクチカ」を聞き出すのは、「詳細の掘り下げ」とその過程での「採用候補者のパーソナリティの明確化」が目的です。
学生が今までに「どのような場面でどのような行動を選択し、どのような結果が得られ、どのように思ったのか」を掘り下げることで、その情報を元に、企業風土に馴染んでいけそうな人材か判別が可能になります。
また、選考の最終的な局面においては、ここで得られる情報を元に候補者間の「努力」や「頭の使い方」のレベルを比較する手助けにもなります。
さらに、深掘りする過程で候補者の「周囲との関わり方」や「コミュニケーション能力」といった、文字だけでは読み取れない部分まで読み取ることが可能となります。
パーソナリティの深掘りが目的なので「ガクチカ」に限らず、候補者の「長所/短所」や「成功/失敗談」なども効果的です。
ですが、面接の時間は限られているので、「あれもこれも」とならないように気をつけましょう。
・どうして「他に選考を受けている企業」について聞くのか?
「ガクチカ」と同様、「他社の選考状況」も面接における鉄板の質問です。
これを聞き取る理由は、
①採用競合についての情報を把握するため
②候補者の「企業選びの軸」を確認するため
この2つです。
特に、スクリーニングという観点では②が重要になります。
例えば、候補者が「ほしい人材要件」を満たしていても……
このような組み合わせでは互いに望む結果は得られないでしょう。
候補者のパーソナリティが「ほしい人材要件」を満たすことも、もちろんですが「企業選びの軸」が企業の価値観に合っていることも重要だと言えます。
「企業選定の軸」の判別する方法としては
「志望理由」や「他社の選考状況」などから間接的に聞き出す方法
「あなたの企業選びの軸はなんですか?」と直接聞き出す方法
の2種類があると言えるでしょう。
・面接でスクリーニングする方法のまとめ
面接でアトラクトする方法
・「面接」は「選んでいる」と同時に「選ばれている」?
弊社のアンケート調査によれば、
(2019年6月8日〜15日にかけて20卒483名を対象に実施)
「内定承諾先企業の志望度が最も上がった機会」として
最も回答が多かったのは「本選考の面接」(32.2%)でした。
このことから「面接」が持つ「アトラクト」という役割が
とても重要なことがわかります。
では候補者の「志望度の上がる面接」は
どのようにデザインしていけばいいのでしょうか?
・「志望度の上がる面接」作りのハウツー
「志望度の上がる面接」をデザインするには
①採用の準備段階で企業の魅力について徹底的に洗い出す
②スクリーニング段階で学生の情報を集め、刺さるアプローチを見極める
この2つのポイントを押さえる必要があります。
効果的に候補者へ企業の魅力を伝えるには、
採用を進めていく人事自身が「企業の魅力」について熟知している必要があります。
つまり、
「採用の準備段階で企業の魅力について徹底的に洗い出す」
必要があります。
ここで注意するポイントは「一つの視点から見た魅力」に止まらないこと。人事目線、現場目線、経営者目線から多角的に
「企業の魅力」を洗い出すことで、学生への魅力訴求がしやすくなります。
次に、
「スクリーニング段階で学生の情報を集め、刺さるアプローチを見極める」必要があります。
例えば……
など、その候補者の求めているであろう環境や待遇などの要素の中から、
洗い出した企業の魅力で満たせる要素でアトラクトすると良いでしょう。
また、候補者が求めている要素を企業が今持っていなくても、将来的な可能性としてその要素を満たせそうなら、それもアトラクトに利用できます。
このように、候補者に合った企業の魅力を提示することで、候補者が働くイメージをしやすくなり、自分に関心を持っていることを候補者自身が自覚しやすくなります。
・面接でアトラクトする方法のまとめ
面接で聞くべきこと/聞いてはいけないこと
面接の持つ2つの役割(スクリーニング/アトラクト)について理解したところで、次は実際に面接するにあたって「聞いた方がいいこと」と、逆に「聞いてはいけないこと/聞くべきではないこと」を確認していきましょう。
・面接で聞いた方がいいことリスト
ー候補者のパーソナリティについての把握を目的とした質問
面接でスクリーニングするためにも、このような質問から候補者のパーソナリティを深掘りし、「ほしい人材要件」を満たしているのか、入社した時に活躍できるビジョンが見えるのかを判断するための材料を得るようにしましょう。
ー候補者の企業選びの軸についての把握を目的とした質問
面接でアトラクトをおこなうためには、このような質問で候補者の企業選びの軸、つまり働くにあたって大切にしたい要素を明確にし、効果的な魅力訴求のアプローチを見極めましょう。
ー候補者の持つポテンシャルについての把握を目的とした質問
これらの質問はパーソナリティの把握にも繋がりますが、候補者の持つポテンシャル(=将来性)の把握にも繋がります。新卒採用は中途採用と比べ「今後の成長率」が重要視されます。なので、採用フェーズ後半の絞り込みにおいてはこのような「頑張った経験」のレベル感などから、その候補者のポテンシャルを読み取り、判断材料にしていく必要があります。
・面接で聞いてはいけない/するべきではないことリスト
(厚生労働省 採用のためのチェックポイント 公正な採用選考の基本 より)
このように公正な選考をおこなうためには「求職者の責任ではない事項」や「人権観点で自由が保障されている事項」については聞かないようにしなくてはなりません。
具体的な「候補者に聞いてはいけない内容」としては……
本籍地について
例:「あなたの本籍地は?」「家族はどこ出身?」
家族の職業、収入、資産、住居、健康状態など
例:「お父さんはどんな仕事を?」「家庭環境は?」
候補者の住居への経路や間取り、家賃など
例:「どの辺に住んでいるの?」「一人暮らし?」
政治や宗教、思想について
例:「どの宗教を信仰していますか?」「支持する政党は?」
男女雇用機会均等法に抵触する内容
例:「結婚、出産の予定は?」「結婚後も働き続けますか?」
などが挙げられます。
いずれも「法的」に聞いてはいけない内容なので厳重に注意しましょう。
また、面接時には候補者と「企業の代表者」として向き合うこととなります。その時に取るべきではない行動をとれば、候補者が抱く企業の印象に対してマイナスに働くことがあるので気をつけなくてはなりません。
具体的な「面接官がするべきではないこと」は……
などが挙げられます。
このような内容は候補者の心象を下げることはもちろん、
就活口コミサイトなどで拡散されがちな内容でもあります。
人事担当はもちろん、人事以外で面接業務に携わる社員全員への周知をするようにしましょう。
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今回のまとめ
面接はスクリーニングとアトラクトが目的!
・企業が「学生を選ぶため」にするのがスクリーニング
・企業が「学生に選んでもらうため」にするのがアトラクト
→「面接」とは「選んでいる」と同時に「選ばれている」
・選考開始前に「自社の理念、軸」「自社の魅力ポイント」を洗い出す!
・面接で聞くこと聞かないことをハッキリさせる!
・「ガクチカ」「努力したこと」「成功/失敗談」はスクリーニングの材料!
→アトラクトの魅力訴求ポイントを明らかにするためにも貴重な情報!
・候補者の人権を無視するような質問はしない
・企業の印象に悪影響をもたらす行動は慎む
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