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頑張らないことを頑張った日|ドライブスルーはワンオペママのためにこそある

あれ?私、疲れてる

金曜日にショックな出来事があり、心身ともに疲れた。
その日の嫌なことはその日に置いてくるタイプなのだが、土曜日の昼になっても憂鬱で、笑い方も忘れそう。
しかも今日に限って夫は夕方から夜勤で不在。あぁ、もっと憂鬱。

学生時代から、心が病んだ時は海に行ってカフェオレを飲みながらぼーっとしたものだ。
海とカフェインのセットは、私にとって精神安定剤のようなものだった。

あぁ海へ行きたい。カフェインを摂取したい。


そうだ、海へ行こう。

幸いなことに我が家から車で15分の距離に海がある。子どもに海に遊びに行こうと提案すると、快諾してくれた。
その前に、海沿いのご飯屋さんで早めのお昼を済ませる。

芸術的なほど綺麗にまんまるく盛られていたはずの、食べかけチャーハン。
子育てをはじめて、食べる前の写真撮影タイムってなくなったな。

海に着き、車のドアを開けると潮の匂いに満ちた空気がもわん、と車内に入り込んでくる。あぁこの感じ、懐かしいな。

娘1歳の愛おしい足跡

波は穏やかで、遊泳客もいない。
これはリラックスできるのではと期待した。

しかし、いかんせん子どもを連れている。

怪我をしないか
死なないか
人様にご迷惑をおかけしないか

と常に気を張り、子を追いかけることに忙しく、リラックスとは程遠い状況だった。


海は濁っていたが、そうでなくても恐らくあまり綺麗と思えなかった。
そういえば綺麗な貝殻が転がっていたな。しゃがんで拾おうとも思わなかったのか。

疲れている。

ドライブスルー、ワンオペ母を救う①効率編

母親とはついつい頑張ってしまうものだが、私は今日、自分の精神状態を鑑みて『頑張らないことを頑張る』と決めていた。
自炊しないこともそのひとつである。

そもそも、

  1. 私ひとりで子ども2人を車に乗せ、

  2. 5分後にはスーパーで2人を降ろし、

  3. てんやわんや買い物を済ませた10分後にまた車に乗せ、

  4. さらに5分後家に着き子どもと荷物をおろし、

  5. 腹が減ったと泣き喚く2人を宥めながら調理し、

  6. 調理器具や食器を洗う

なんてのは、どう考えても頑張りすぎである。

そのため、2、3、5、6の行程を省くことができる、すき家のドライブスルーが採用された。
すき家さん、ありがとう。母、大助かりです。


ドライブスルー、ワンオペママを救う②精神面編

すき家で注文中にまさかの2人が寝落ちした。
下の子は車内で泣き始めると止まらないため、いつも時限爆弾を抱えているような緊張感を抱くのだが、寝てしまえばその心配もない。

ここで、ハッとした。
思わぬタイミングでカフェイン摂取チャンスが舞い降りたわけだ。

コーヒーや緑茶の香り成分にはリラックス効果があり、副交感神経を高めてくれます。

大正製薬

そういえば今日ずっとコーヒーが飲みたいんだった。できれば特別で、上質な。

そうだ、スタバへ行こう。

20分ほど車を走らせ、スタバに到着。
ドライブスルーの注文画面にスタッフの姿が映し出されている。いつからこうなったのだろう、いつから私はスタバを利用していないのか。

アイスかホット、どちらにするか迷う気温だった。
少しだけ考えて、結局いつもと同じホワイトモカのホットを注文した。

熱さにビビりながら泡だけ吸って、いけると確信し、ゴクッと口に流し込む。
あたたかくて、あまい。なんだかこの甘さに安心した。

疲れている。


家まであと10分ほどのところにきて、下の子が起きて泣き始めた。

いつもならうるさくてたまらないと思うのだが、
なんてかわいい泣き声だろうと思った。
産まれたてと変わらない、あうあーという泣き方に感慨深さを覚えたほどだ。

傍に温かい飲み物があるから、
リラックスした時間を過ごせたから、
この余裕が生み出されたのだろう。


2人を置いてコンビニでコーヒーを買うことなどできないし、コーヒーのために2人を車から降ろしてまた乗せるのはかえってストレスだ。
今まで当たり前に利用してきたドライブスルーの存在に、初めて深く感謝した。

ドライブスルーはワンオペママのために作られたのか

そう思えてしまうほど、私のためになる存在だった。
そこで、ドライブスルーの発祥について調べてみた。

1965年(昭和40年)、東京都中央区の山本海苔店に設置。
当時の役員がアメリカを旅行した際、現地の車社会を目の当たりにし「海苔も車に乗ったまま買えるようにしよう」と思いついたのが導入のきっかけであった。ドライブスルーの発祥について、同社は「日本初と思われる」としている[7]。

Wikipedia(※諸説あり)

海苔だった。
そして、ワンオペママのためではなかった(当然である)。

ところで私は、4階建ての福祉施設で働いたことがある。
身体障がい者のためにエレベーターが設置されていたが、子育て世帯やご老人、職員を含む健常者も、もちろん便利に利用していた。
特定の誰かのために作られたものは、不特定多数の誰かのためになる。
不特定多数のために作られたドライブスルーが、ワンオペママのためになるのは当然だ。

どんどん使おう、ドライブスルー

いい国つくろう鎌倉幕府みたいな語呂になってしまったが、今後もお金が許す限りどんどん利用していきたい。

今回のドライブスルー体験から、育児を助けるのは、育児に関わる機関や企業だけではないということを改めて感じ、ありがたく思った。
宅配とか、スーパーのキャラクターカートとか、スシローのフライドポテトとか。ひとりで子育てしてるようで、ひょんなところで助けられているんだよな。

ちなみに明日のお昼ご飯はハッピーセットで決まりです。
I'm lovin' it.

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