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【黄泉の世界より舞い戻った男③】

〜〜これまでのまとめ〜〜〜〜
・ロスでUCLA付属の専門学校で広告とマーケティングを学んで、現地のTV局へ出勤途中に交通事故にあう
・50日間意識不明から生還
・ただ意識が回復しても、記憶もくっきりちゃんと戻っているわけではない
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今回はアメリカの病院生活の話を書いていきたいと思います。

前回書いたとおり、Ronald Regean UCLA Medical Centerという大学病院を経て、
New Vista Post-Acute Care Centerにてリハビリへ移りました。

Ronald Regean UCLA Medical Centerという大学病院では意識は回復していたんですが、記憶まで戻ってきていませんでした。

メインは2015年3月上旬以降のNew Vista というCare Centerのお話です。

ちなみに、アメリカの病院のすべて以下のような環境ではありませんので、よろしくお願いします。

《環境編》
まずもってアメリカは権利について絶対に遵守される国です。下手したらマナーよりも

そのCare Centerでは3人の相部屋で、パーテーションで区切られています。
真ん中のベッドは空いていて、私ともう片方、両端にそれぞれいる、という感じの部屋でした。

私はその中でも窓側の奥の方で、
痴呆の進んだ6,70歳くらいの男性が反対の通路側にいました。

1ベッドごとに各個人用のブラウン管テレビが設置しており、自由に好きなときに好きな時間だけ見ることができます。

これが厄介でした。。。


なぜなら、通路側の彼は夜中に結構な音量でテレビを付けます。

パーテーションがあるとはいえ、音だけではなくブラウン管特有の光が私のベットにも届いてきます。

「寝れない。。。リハビリがあるのに万全な体制で望めない。。。」と思って、ナースコールを押してテレビを消してもらうように依頼しました。

向こうも言われてわかってくれたのか、少し音量を下げてくれました。

ホッとして眠りにつこうとしたら、またテレビの音量が上がってきました。
「ちょっと寝たいんで音量下げてくれませんか?」と大声で言っても聴きませんから、またナースコールを押して頼みました。

すると返ってきた言葉に唖然としました。

「彼は痴呆が進んでいるから、音量下げてもまたすぐに上げるかも知れない」と言ってきました。

『え、じゃぁ、テレビ消してよ』

「できないわ。彼にだってテレビを見る権利があるのだから、勝手には消せないわ」とも言ってきたのです。

いやいや、こっちだって万全な体調でリハビリを受ける権利あるわ、と思いました。

その日以降、まずは担当のナースにどれだけうるさくて眠れなかったのか、情に訴えかけて、リハビリの担当医に部屋の環境でどれだけパフォーマンスが下がっているのかを訴え続けました。

そうすると、センター長に直に相談する機会を得ることができて、これまでのことを言って、部屋を変えるように訴えました。

【どれだけ部屋の環境が悪いのか】

【どれだけ私のリハビリに悪影響をもたらしているのか】

また

「確かにテレビを見る権利はある。だけど、私にだって万全な体制でリハビリを受ける権利はあるはずだ」と訴えました

それが実ったのか、その1週間後くらいにすぐに病室を変えてもらいました。

3人の相部屋で2人は寝たきりで人で部屋の環境は快適そのもの。

夜はぐっすりと眠ることができました。

しかも、寝たきりの男性に付き添っていたおばあさんと楽しい会話をして残りのアメリカの病院生活を満喫しました。

続いてはアメリカロサンゼルスの病院の食環境についてお話しますね。

《この環境を通して学んだこと》

一つダメであっても、味方になってくれそうな人を探し出し、自分の周りから感情に訴えかけ続ければ、事態はいくらでも変えることができる

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