超激短小説125「Kuroko」

私は黒子で御座います
小さい頃からコソッと生きて参りました
身体がウッカリ動くのです

ですから私の事は
通り過ぎる風
くらいに、サラッと
お忘れくださいませ
それが本望なのです

考える前より
考える必要も無く
必要そうだと見た瞬間
普通なので御座います

そう言う人が目の前に
いつも、ただ、現れる

気を遣ってる訳でもなく
あなたを愛する守護されてる方が
身体を使って下さるのです

あなたが私、私が君
私の魂の一部が反応する

痒い所をかくように
痛い所を撫でるように

お役目を終えれば
舞台を去るので御座います

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