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たとえば、必死で生きている毎日のなかで
「自分がどんなに頑張っているか」なんてみんな、知らないんだ。
自分のことなんて気にする暇もなく、許すことも、褒めることもなく、とにかく一日一日を必死にもがいて生きていく。ほとんどの人がそれを当たり前だと自分に課している。

だからふと誰かに
「よく頑張った。」なんて言われると
理由のない涙が止まらなくなるんだよね。
誰かがそっと「自分の生き様」に気がついてくれたその時、ようやく自分は自分が頑張ってきたことを知る。そうしては顔をくしゃくしゃにしかめて、安心のような苦しみのような涙をポタポタ落とすんだ。



そんなことが私にはよくあった。



そして最近は自分の周りでよく、そういう涙を見かけるようになったんだ。「本当は、苦しかった。」と涙を流す人を多く見ては、どの人もみんな心の底から泣いていると知る。



自分のことをどうでもいいと思って生きている人からは涙なんて出ない。だからきっとみんな「自分」のことを愛しているんだろうね。


なかにはこれまでの頑張り方が違った人もいるのかもしれない。たくさん傷ついて、苦しくなっちゃって、自分の心を壊した人もいるのかもしれない。けどやっぱりどんな形でも頑張ってきた人は必ずさいごに救われるべきだと私は思う。



涙は何よりも美しいよ。
恥じることなんてないさ。
そこに嘘はないと、生きるたびに私は知る。
弱さを出せばいい。


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