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プロ直伝!キャノンデール『SIクランク』脱着マニュアル(必要工具も紹介)

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◎何かと困るBB30とSIクランク◎

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弱虫ペダルでは手嶋君推しのグリーンです。
うちの愛車の『てっしー号』はもちろんキャノンデールのCAAD 12!
今回は最近の業界の動きに思うとこがあって自宅でできるSIクランクの脱着マニュアルを作ってみました。
実際に自宅で作業してます。

異音が鳴りやすいとか壊れやすいとかネガティブな情報が多いSIクランクなんやけど、ちゃんと定期的にメンテすればそんなトラブルはほぼ防げます。
構造そのものは複雑ってわけやないんやけど専用工具が必要です。
たぶんそれがめっちゃ困る問題で、キャノンデールを取り扱ってないショップやと工具が無いから「作業できへん」ってなります。
キャノンデール取扱店でも専用工具を持ってないショップもあるくらいです。
しかも「うちで買ったバイクしかアフターケアしません」ってショップが多いので、専門店に持って行っても断られる(つーか、できへん)のが当たり前。
それぞれに営業方針があるから店を責めんであげてほしいんやけど、せめてキャノンデール取り扱い店ではやってほしいもんやと思います。

こんな感じなんで、キャノンデール非取扱店では絶望的。
キャノンデールの取り扱いが無いのにSIクランクの脱着作業をしてくれる店があったとしたら、それは奇跡の神ショップです。
ショップのオーナーか担当者がよほどの変態やないとありえません。
万が一にもそんなショップがあったとしたら、そのショップとは絶対に良好な関係を続けるべきやと思います。

◎必要工具はこれ◎

必要なんは精度が高いアーレンキー(六角レンチ)の10mmと8mm、モンキーレンチか15mmスパナ、専用工具です。

クランクキャップが弱い素材なんで、ほんまにアーレンキーは精度が高いやつやないと大変なことになります。

↑理想はこれとか

↑これやけど

↑これでも大丈夫です。
値段は高いものやなくてもええねんけど精度だけは高いものやないとあかんと思います。
安い工具は精度が悪いもんが多いし、結果として後で大変なことになって余計なお金が出ていくことになるからです。
節約してサイクルライフを楽しみたいんやったら投資すべきとこにはちゃんと投資しとかな後悔することになります。

ほんで専用工具はこの『KT013』ってやつです。

↑アマゾンで見るとこれがいっちゃん安いです。
せやけどDIYで絶対に失敗したくない人は

↑絶対にこっちの方がええと思います。
クランク側のネジを舐めたらゲームオーバーなんで。

↑自転車いじりを本格的にやるならこのセットがオススメで、

↑作業効率を上げたい場合はこっちがええと思います。

とりあえず15mmスパナだけでええんやったら

↑これで大丈夫です。
ブランドはあんま関係ありません。
ほんまに工具は精度がめっちゃ大切です。

◎SIクランクを外す作業手順◎

まずは10mmのアーレンキーを使ってクランクキャップを外します。
クランクキャップは反時計回りで緩むんで

↑の写真やとアーレンキーとクランクをそれぞれガシッと掴んで、両方を地面に向けて押すように力を加えると外せます。
パワーがいるかもしれへんので、精度の高いアーレンキーをしっかり奥まで差し込まなあかんです。
あとはアーレンキーでクランクを傷つけんようにするんと、自分の体をバイクにぶつけへんようにしましょう。

キャップが取れたらワッシャーが付いているか確認します。

このワッシャーがクランクに残っている場合もあるんでよく見たって下さい。

アーレンキー8mmを使って専用工具の小さい方をクランクの中、正確に言うたらスピンドルに入れていきます。
この時に専用工具を入れ込み過ぎたら取り返しがつかんことになる可能性があります。

スピンドルのツラ(ふち)よりネジ山2本分か3本分くらい入れ込む程度で大丈夫です。
専用工具の小さい方はこのまま放置しましょう。

次は専用工具の大きい方を時計回りに回して、奥に突き当たるまで入れていきます。
モンキーレンチでもええんやけど、15mmのスパナがぴったり合います。
この工具は舐めやすいから精度が高い15mmスパナを使うんがおすすめです。
奥まで付き合ったったら大丈夫です。
そしたら8mmのアーレンキーをスピンドルに入れた小さい専用工具にしっかり差し込みましょう。

↑の写真で言うたら8mmのアーレンキーとクランクをそれぞれガシッと掴んで、両方を地面に向けて押すように力を加えると外せます。
理屈としては、大きい専用工具がフタの役をしてくれて、小さい専用工具を緩める方向に回し続けることで押し外す感じです。
途中で抵抗を感じますけど、それは正常なんで気にせず力を加え続けて外したって下さい。

↑小さい専用工具が外に出ようとしとったんがわかると思います。

クランクにくっついてることもあるんやけど、こういうスペーサーとかは無くさんように気いつけましょ。

↑2ヵ月毎日乗ったらこの通りですわ。

初めて外す人はこの順番を覚えといて下さいね。

左クランクの場合、↑の写真では左側から順に外→BBシェルっていう順番です。

このままスピンドルにタオルを当ててハンマーで叩くとスピンドルと一緒に反対側のクランクが抜けます。

◎ベアリングのオーバーホールとスピンドルの作業◎

スピンドルの作業は古いグリスをふき取って掃除することと、傷が入ってへんかのチェックくらいです。
スピンドルの真ん中に線状のキズが深く入ってたらそのスピンドルは使わんようにして下さい。

↑今ならまだスピンドル単体でも入手可能なんでご案内しときます。

ほんでベアリングはまた別の専用工具が必要なんで、このコンテンツでは省略します。
通常はベアリングにどうこうする必要は無くて、スピンドルが当たる面をきれいにふき取って掃除して、グリスを塗るだけです。
ただしグリスには指定があるんで気を付けて下さい。

↑このグリスを使うようにメーカー指定があります。
他のグリスと比べて耐久性がめっちゃ高いです。

◎SIクランクを戻す作業◎

もし、スピンドルを完全にばらしたら左右の指定通りにしましょう。
『NON DRIVE SIDE』は左側です。
『DRIVE SIDE』でスピンドルとクランクを付けたらBBベアリングにスピンドルを通して奥までしっかり入れます。

スピンドルの段差がしっかり見えたら大丈夫です。
そしたらBBベアリングシールドを入れます。

次はグレーのスペーサーを入れます。
このスペーサーの枚数は状況次第で決まるので、今はとりあえず1枚だけ。

ウェイブワッシャーを入れます。

クランクと密着するリングを入れて

クランクを装着します。

クランクキャップとワッシャーは先にくっつけておきましょう。

あとは10mmアーレンキーを使ってクランクキャップを時計回りに回して締めこめばもうすぐ完成です。
ちなみに規定トルクは40N・mとなってます。

クランクキャップを適切に締めこんだらウェイブワッシャー部分の隙間を見てみましょう。
1mmより隙間が大きいんやったらグレーのスペーサーを足さなあかんです。
隙間はできるだけ小さくしつつ、クランク(スピンドル)の回転が滑らかな状態になれば合格ってことでお疲れさまでした♪

◎あとがき等◎

いろいろ言われるBB30やSIクランクやけど、ちゃんとこまめにメンテすれば異音は鳴りません。
結局どんな自転車もメンテって必要やし、BB30やSIクランクだけが悪いってこともないんです。
実際の仕事としての作業やったらここで紹介した内容以外にも工程があるんやけど、そこからはほんまにプロに任せるべき部分やと思います。
このコンテンツの内容も本来はプロに任せるべきなんやけど、頼れるプロが近くにおらん人はこのコンテンツを見ながら頑張ってみて下さい。
不安ならバイクだけを送って作業をしてもらえるか、気になるショップに問い合わせてもええと思います。
by グリーン

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