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音楽が好きな社会人です。 JASRAC許諾第J210730075号

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マガジン

  • 津野米咲 demo collection

    “赤い公園 THE LAST LIVE 「THE PARK」”の初回限定盤に付属していた『津野米咲 demo collection』収録曲を集めました。

  • ブレーメンとあるく

    赤い公園のインディ盤『ブレーメンとあるく』の収録曲を集めました

  • 猛烈リトミック

    赤い公園のセカンドアルバム、『猛烈リトミック』収録曲をまとめています。

  • 熱唱サマー

    赤い公園の4枚目のフルアルバム『熱唱サマー』収録曲をまとめました。

  • 赤い公園のシングル

    赤い公園がリリースしたシングル曲についての文章をまとめています。

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津野米咲・赤い公園の音楽 - はじめに

 これは”公園デビュー”がリリースされたタイミングに行われたインタビューで津野米咲さんが答えた物ですが、赤い公園の音楽の背景を非常に端的に表していると思います。 ”突然笛が入ってきた”り、”みんなが一斉に歌いだす”ような事は徐々に少なくなりましたが、解散するまでこれは赤い公園に生き続けていたと思います。 解散コンサートでの石野さん、藤本さん、歌川さんの3人による演奏コーナーはこの”原風景”を思い出させてくれました。  バンドがオリジナル曲をまとめ上げる工程は千差万別と思いま

    • 津野米咲・赤い公園の音楽 43. さらけ出す

       「さらけ出す」は、2018年1月4日の”もぎもぎカーニバル特別編”の本編の最後に演奏された曲です。 3人体制による初めてのコンサートで全曲が新曲(未発表)という状態で演奏され、終演後に全曲の作者のクレジットに加えて津野さん自身による一言のコメントが書かれたチラシが配られました。 この曲はこの3人でのコンサート以外では一度もライブで演奏されていないようですが、赤い公園のLast Liveを収録したBlu-rayの初回限定版の特典として添付された『津野米咲Demo Collec

      • 津野米咲・赤い公園の音楽 42. 私

         上記は2014年の9月24日に発売された2枚目のフルアルバム『猛烈リトミック』の6曲目に収録された「私」についての津野さんのコメントです。 実際には「私」は2011年3月に発売されたインディ盤の『ブレーメンとあるく』に収録されているので、”今の自分たち”と昔の赤い公園の演奏を実際に比較する事が可能です。  『ブレーメンとあるく』に収録されていてその後メジャー盤向けに再録された曲は他に「副流煙」と「よなよな」がありますが、メジャー盤は2012年発売なのでインディ盤の発表からさ

        • 津野米咲・赤い公園の音楽 41. 恋と嘘 

           「恋と嘘」は2017年に3枚連続でリリースされたシングルの2枚目にあたり、4月19日に亀田誠治さんプロデュースで発売されました。 当時までにリリースされていた赤い公園の曲と比較すると不協和音や変拍子、特異なメロディやアレンジと言った要素が目立たず、聞きやすいポップな曲に仕上がっている印象でした。 また、コード感がしっかりと分かりやすいのも特徴で、2016年末くらいにギターを弾きながら作ったという「journey」(3枚連続シングルの最後に6月にリリース)と同じように弾き語り

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        津野米咲・赤い公園の音楽 - はじめに

        マガジン

        • 津野米咲 demo collection
          3本
        • ブレーメンとあるく
          3本
        • 猛烈リトミック
          8本
        • 熱唱サマー
          3本
        • 赤い公園のシングル
          15本
        • 透明なのか黒なのか・ランドリーで漂白を
          8本

        記事

          津野米咲・赤い公園の音楽 40. 世紀末

           「世紀末」は2012年2月15日に発売された赤い公園のメジャーデビュー盤『透明なのか黒なのか』の最後に収録されている曲です。 このアルバムは全曲津野米咲さんのプロデュース、作詞のみボーカルの佐藤千明さんが担当する”副流煙”を除いて、全曲作詞作曲共に津野米咲さん。  ゲストミュージシャンは無し、アレンジについてのクレジットはありません。 『猛烈リトミック』以降、津野さん自身がプロデュースを手掛けている曲についてはアレンジは”赤い公園”名義で記載されるようになりますが、それ以前

          津野米咲・赤い公園の音楽 40. 世紀末

          津野米咲・赤い公園の音楽 39. Beautiful

           「Beautiful」は2019年7月4日のYoutube Liveで初披露され、その演奏は『THE PARK』の初回限定版に付属されていたCDに収録されています(また、ラストライブのBlu-rayの初回限定版には同じ演奏の映像版が収録されている)。 同年11月から行われた全国ツアー『FUYU TOUR 2019 "Yo-Ho"』でも演奏されていますが、スタジオ録音の音源は現時点ではまだ発表されていません。 7月4日のYoutube Liveでは、津野さんはいつもの通りオー

          津野米咲・赤い公園の音楽 39. Beautiful

          津野米咲・赤い公園の音楽 38. オーベイベー!

           「オーベイベー!」は2021年に発売された赤い公園Last Liveの映像ディスクの初回限定盤に付属していた『津野米咲 demo collection』の一曲目に収録されています。 収録された全4曲の内、以前に赤い公園のライブで演奏された事がある曲が2曲ありますが、そのうち「さらけ出す」は3人体制のライブで演奏されただけなので、石野さんの歌でライブ演奏されているのはこの「オーベイベー!」だけと言う事になります。  この曲は新体制の赤い公園として初めてのツアーである〈Re:

          津野米咲・赤い公園の音楽 38. オーベイベー!

          津野米咲・赤い公園の音楽 37. 体温計

           「体温計」は2013年発売の『公園デビュー』の5曲目、津野さん自身がこのアルバムをLPに例えていますがアナログ盤であればA面最後の曲になります。 アルバム収録曲の中でデビュー後に作ったのが「つぶ」と「交信」、休止期間中に作曲されたのが「カウンター」と「贅沢」という事なので、「体温計」はデビュー前からあった曲という事になります。 ただ、アルバム発売以前にライブで演奏された事はないようで、アルバムをプロモートするツアーで初めてライブ演奏されていますが、そのツアーの後はライブでは

          津野米咲・赤い公園の音楽 37. 体温計

          津野米咲・赤い公園の音楽 36. いちご

           「いちご」は2014年発売の『猛烈リトミック』の4曲目に収録されています。 プロデュースは亀田誠二さん。 曲順的には「108」の次になりますが、「いちご」のBPMが107なのは多分偶然ではないのではないかと思います。  冒頭から繰り返されるシンセサイザーのフレーズは実際には4拍目の裏から始まっているのですが、これを一拍目の表として認識してしまうとAメロの歌い出しからリズムが不安定に聞こえ、更には正拍から始まるBメロあるいはサビに入るところで半拍分無くなったように感じて気持ち

          津野米咲・赤い公園の音楽 36. いちご

          津野米咲・赤い公園の音楽 35. ずっと・公園

           この二曲は赤い公園には珍しいインスト曲で、メジャーデビュー前の2011年に発売されたインディ盤『ブレーメンとあるく』に収録されています。   赤い公園のインディ時代の楽曲の一部はその後メジャーレーベル用に再録音されて発表されているので、現在では入手しにくいインディ盤CDを手に入れなくても曲は聴くことが出来、その上インディ盤とメジャー盤との間の差は驚くほど少ないので敢えて手に入れて聞く必要は実質的には殆ど無いように思えます。 一方でメジャー盤には収録されなかった数曲については

          津野米咲・赤い公園の音楽 35. ずっと・公園

          津野米咲・赤い公園の音楽 34. sea

           「sea」は2020年1月29日に「絶対零度」のカップリングとして発売されました。 『純情ランドセル』の頃から、外部プロデューサーがいる場合はアレンジのクレジットはプロデューサーと津野さんの連名、津野さんがセルフプロデュースの場合はアレンジ=「赤い公園」名義が基本になっており、この曲もそれに従ってアレンジは赤い公園と記載されていますが、藤本さんがベースは打ち込みであると発言しているので、おそらくドラムも含めてトラックは全て津野さんの打ち込みであると思われます。 赤い公園のバ

          津野米咲・赤い公園の音楽 34. sea

          津野米咲・赤い公園の音楽 33. 『0日目』の「オレンジ」 

           ”いつか座席のあるホールでライブをやりたい”というのは津野さんの悲願だったようです。 それまでライブ(ワンマン)を行って来た会場はどれだけ大きくてもオールスタンディングの会場でした。 『赤い公園 「SHOKA TOUR 2020 “THE PARK”」』初日のLINE CUBE SHIBUYAは全指定席公演で、初の”座席のあるホール”でのライブとなる予定でした。   このライブは『THE PARK』発売前に発表されてチケットの先行販売も行われているので、『消えないーEP』、

          津野米咲・赤い公園の音楽 33. 『0日目』の「オレンジ」 

          津野米咲・赤い公園の音楽 根底を流れる和音

           津野さんは、幼いころに通っていた音楽教室の作曲の課題で”ドとシの音を一緒に鳴らしてはダメ”と言われ、それをお父様のつのごうじさんに見せて”何も間違っていない”と言われたのでその教室を辞めた、という話は有名だと思います。 その教室では、あくまで音楽の基礎の基礎として、完全な協和音のみで曲を作るように指導したいたのだと思いますが、当時の津野さんは既にドミソ、ドファラ、シレソ、の和音だけで曲を作る事に物足りなさを感じていたのでしょう。 その話をしたときにごうじさんが教えてくれた和

          津野米咲・赤い公園の音楽 根底を流れる和音

          津野米咲・赤い公園の音楽 32. 消えない

           「消えない」は2019年10月23日発売の『消えない - EP』の一曲目に収録されています。 曲自体は2018年9月ののフェス(BAYCAMP)で発表され(石野さんのお披露目ライブから4ヵ月後)10月29日には公式Youtubeチャンネルで全曲がMVで発表、その後のライブでも必ず演奏されていた曲です。 それまでの(旧体制の)赤い公園の曲と比較すると曲もアレンジも一聴すると非常にシンプルでストレートに響き、それがこの曲の人気の理由と思われますが、実際には一筋縄ではいかない部分

          津野米咲・赤い公園の音楽 32. 消えない

          津野米咲・赤い公園の音楽 31. BEAR - ほら - (journey) - 勇敢なこども

           今回取り上げる4曲は2017年8月23日に発売された4枚目のフルアルバム『熱唱サマー』の9曲目から12曲目です。 津野さん自身が”10曲目の「ほら」から最後の「勇敢なこども」までの3曲は意図せず組曲のようになった”と語っていますが、このアルバムを通して聴くと、その一曲前の「BEAR」から明らかに空気が変わるように感じるので、この4曲をまとめてみました。 後にMUSICAの2017年11月号のインタビューを一部引用していますが、この4ページにわたるボリュームのある記事の中で言

          津野米咲・赤い公園の音楽 31. BEAR - ほら - (journey) - 勇敢なこども

          津野米咲・赤い公園の音楽 30. journey

           2017年初頭に、”2ヶ月おきに3枚のシングルをリリースする”という発表がありました。 『ランドリーで漂白を』発表後にも同じようにシングル3枚連続発売というアナウンスがありましたが、その時は津野さんの体調不良による活動休止の影響もあり一枚目の『のぞき穴』がリリースされたのみで終わっています。  今回は2月に『闇夜に提灯』(蔦谷好位置さんプロデュース)、4月に『恋と嘘』(亀田誠治さんプロデュース)をリリースした後、6月にシングルとしては『のぞき穴』以来初めてとなる津野さんセル

          津野米咲・赤い公園の音楽 30. journey