流星の絆、久しぶりの読書よかった〜
去年アドラーの本を読んで以来、ほぼ本を読んでなかったし、小説は2年以上まともに読めてなかったと思う。
『流星の絆』は、1年前くらいに嵐ファンの母に勧められて母から本を借りていたけど、ずっと読めてなかった。けど、ついにやっと読めた。一度読み始めたら、面白くて一気に読みすすめられた!
⭐︎以下ネタバレあり⭐︎感想!
最初の20ページくらいで泣いた。長男の功一が、妹の静奈を思い遣って「まだ静奈は知らないから、せめて明日までは寝かせてやりたい」って言うところ。何も知らないで寝ている幼い静奈がすごく切ない。いずれ静奈に事実を知らせる必要があるけど、どう伝えるべきか考えるだけでも絶望的な気持ちになる感じ…つらすぎ。功一にとって、自分が事実を知った時よりも、静奈が事実を知ったら、どんなに悲しい思いをするかを想像した時の方が、もっと辛くなるというところにすごく共感して泣けた。
その後の詐欺をしているシーンでは、詐欺の手口がとても巧妙で、感心しちゃった。笑 東野圭吾さんは、詐欺の手口について色々と調べたのかなぁ。
また、詐欺を躊躇なく行う功一の価値観に納得できて、本当にそう思っている詐欺師もいるかもしれないと思った。これまで私は、詐欺師の気持ちを深く想像したことはなかったから、リアルな詐欺師の価値観を描ける作家さんってすごいと思った。
静奈が行成を本当に好きなのに、行成の前で架空の人物を演じなければならず、全て嘘の友人関係を話している時の、虚しくなる気持ちを想像して、すごく切なくなった〜。行成は本当の静奈のことは全然知らないで、偽の自分を好きになっていると思うと、悲しいよね。
自分の本心を抑えて、どんどん辛くなる静奈🥲メンタル崩壊しちゃうんじゃないかなって思ってたら、やっぱ最後の方で決壊して納得した。私はそんな名前じゃない!って叫んでたとこ。
行成の家に見学に行ったシーンも辛かったな〜。行成のお母さんが、静奈を本当に気に入って、高価な香水を譲ってくれて、静奈が下を向いて涙を堪えるシーン。私も泣きそうになった。これから策に陥れようとしている相手から、温かく接してもらうことの罪悪感を感じた。また、これが嘘じゃなくて本当の関係だったらどれだけ嬉しかったか…と思って悲しくなった。
展開も私は想像つかなくて、びっくりした。行成さんが真実を知ってからの行動は特に想像以上だった。犯人が誰なのか混乱して、翻弄された感じがして良かった。
行成について、親と子は関係ないとしても、親が大罪を犯してしまうような人だった割に、ずいぶん真っ直ぐ育ったような性格をしていると思って、少し気になっていた。だから、最後の展開に納得した。
犯人の最後について真っ先に思ったのは、そんな終わらせ方をしたら、功一が怨恨でやったと警察に疑われないか心配ということだった。また、そんなあっさり飛び降りてしまうなんて思わなかった。犯人の心理はわからないけど、これまで何度も終わらせるべきか考えてきて、ついに全てが露見した時、ここで本当に終わりにしよう…と思ってしまったのかもしれない。大罪を犯して、同情の余地はないのかもしれないけど、悲しい人生だなって思っちゃった。
警察が「汚い金だから子どもが助からなかった、天罰だった」と言った時に、功一はそんなこと言わないでと不快そうにしたシーンがある。私も不快に感じた。功一と同じ理由かわからないけど、子どもに罪はないし、親が汚い金で助けようとしたことと、子どもの命は関係ないから、子どもに失礼だと思った。でもその後のシーンで、泰輔が同じことを言った時、泰輔はまだ若いな…とか思った。笑 自分に置き換えて、罪を償わずには幸せになれない…と考えるのはわかるけど、子どもの死が天罰だったとあっさり考えられるのは、なんというか…価値観がまだ形成中なのかな、みたいな気持ちになった。
最後行成が、騙されて買うはずだった指輪を買い、功一達にお金を貸す理由とすると同時に、静奈にその指輪で告白してみせるという流れが、完璧すぎる〜と驚いた。本当にすごいなぁ。序盤に出てきた偽の高級指輪が、最後に重要なアイテムとしてまた出てくるとは。私はすっかり指輪のことを忘れてたよ。笑
まとめ
久しぶりの読書、本当に楽しかった〜!また面白い本が読みたい。やっぱりハッピーエンドが好きだから、そういう話がいいな〜。以前読んだ何冊かは、終わり方が好きになれなくて、読後モヤモヤした気持ちになったことがあって、新しい本を読む時はちょっと警戒しちゃう。笑 でもまた読書に挑戦したい✨