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5冊読了(2/25〜3/6)

1『いきなりサイエンス 日常のその疑問、科学が「すぐに」解決します』
ミッチェル・モフィット、グレッグ・ブラウン/文響社 (2017年8月11日発売)

2『こころを整えるしあわせレシピ バイブル×心理学』
渡邊 義、奈都子/いのちのことば社(2017年12月29日発売)

3『利他のすすめ~チョーク工場で学んだ幸せに生きる18の知恵』
大山泰弘/WAVE出版 (2011年4月22日発売)

4『ぼくのはじめてゲイ婚活』
飯田ヒロキ、晴川シンタ/KADOKAWA(2018年10月発売)

5『誰も教えてくれないお金の話』
うだひろえ/サンクチュアリ出版(2010年10月29日発売)


小説以外の教養本や実用書は、基本的には古本屋さんで買っています。
理由はその方が安いからです。
なんかもう定価で買うのが馬鹿らしく思えるくらい安いですよね。
定価で1500円以上もするような本が200円とかで売ってますよね。
作家さんへの敬意もあるので、こんなシステムでいいのかね、と疑問に思いつつも、その恩恵をありがたく受けて安く本を購入していっています。
とはいえ古本屋さんで買うと著者の方には1円も入らないらしいので、せめて自分が読んだ感想を投稿して、少しでも宣伝になればいいなと思っています。


さて、1は科学の本です。
普段日常でよく起こる現象などを科学的に解説していくタイプのやつです。
まあ面白いですよねこういう内容は。
でもなぜか性的なものやお下品な話題が多くて、うーん、という感じでした。
まあそういう内容の方がキャッチーなんだとは思いますけどね。

著者が海外の方だったからですかね。
なんかあとユーモアを狙ってる感が文章的にも嫌でした。
日常的な現象の科学的な解説自体は興味深くて面白かったんですけどね。


2はとても優しい内容の本でした。
日常で悩みを抱える女性を主人公にした漫画と、それについての解決策を心理学の観点と聖書の一説を用いた文章で届けてくれる本です。
バイブルは宗教的な意味合いではなく、多くの人に親しみがあり歴史的に読み継がれてきた文献に知恵を借りる形で、その一説を引用しているとのことです。
とにかく優しい内容で、「優しいなぁ、優しいなぁ」と言いながら読みました。
嘘です。
思いながら読みました。


3は、最近「利他」という言葉に関心を持つようになったので、本屋で目について読んでみました。
心理学や哲学やスピリチュアル的な本なのかなと思ったら、会社の雇用に関する話だったので意外でした。
著者は障害者雇用に積極的に取り組んでいる、日本理化学工業というチョーク工場の会長さんです。
その経営が評価されて渋沢栄一賞なども受賞された凄い方です。

知的障害者を雇うことの苦労と、それ以上に感じる喜び、そして彼らから学んだり与えられることが多いということについて書かれています。
想像と違う内容でしたが、会長さんの優しいお人柄がよく窺えて、読んでよかったと思える本でした。

「利他」とは他者の役に立つための行動のことです。
「利己」と対になる言葉ですね。
利他を意識することが、自分のためにも良いんだそうです。
それは、他人に優しくするとそれを神様が見てくれてて自分にもいいことをもたらしてくれるんだとか、そういう非科学的な話ではなくて、実際に科学的に良いことであると証明されているみたいです。
他人になんか良いことをすると脳内でなんか良い物質が分泌されてメンタル的にも健康的にもなんかいい効果がある、みたいな話です。
いいことすると気分がいい、みたいなことは、単なる精神論や錯覚ではなく、ちゃんと科学的に認められていることなんですね。

今までそんな意識を全く持っていなかった利己主義の人が、その話を聞いて、そうか自分に良いことがあるなら他人に良いことをしてやろうへっへっへ、と思い立ったら面白いですよね。
目的は100%自分への良い効果だったとしても、それを得るためにするのが利他行動だったら悪いことではあり得ないわけなので。
悪人が図らずも善人になってしまう魔法の科学である気がして、それが面白くて利他行動というものに僕は興味を持ったのです。

本の内容と全然関係ない話でした。
利他についての本が他にもあったらまた読みたいと思います。


4はゲイの方の婚活を追った漫画作品です。
漫画家さんがゲイの方に取材をして、その人を主人公に実際の彼の体験談を描いた内容です。
なのでリアルで面白かったです。

主人公は同性愛者向けのパートナー紹介サービスに登録した男性です。
コンシェルジュの方が相性の良さそうな人同士をマッチングさせるみたいなシステムは、普通の結婚相談所となんら変わりはないみたいです。
主人公が何人かの男性とお見合いをしてデートをしたりして、その度にどんなことを考えているか内面の描写が入りつつ物語が進んでいきます。
普通の恋愛コメディ漫画を読むように、ゲイの方の気持ちや感覚を知ることができて良かったです。
差別や偏見に晒された悲しい過去、みたいな場面は少なくて、終始明るい内容で親しみやすくて良かったです。

恋愛が成就しないことでの身を裂くほどの精神的苦痛は過去の実体験から理解できているつもりですが、それが生まれつきの恋愛指向によって最初から大きな制限がかけられている人の人生ってどんな感じなのだろうと興味があります。
不憫に思う反面、一般的な恋愛指向だとしてもそのぶん恋愛が成就しやすいなどとは言えないわけで、まあだったらそこに、そういう方に対して偏見も何も生まれないのが当然かなと思います。

普通に異性を好む人であっても、理解できない好みや性癖を持っていたりする人はいますもんね。
たとえば人妻好きとか熟女好きとか僕は全然全く少しも理解できないんですけど、それと同じぐらいな感じです、男性好きも。
熟女好きでその恋愛指向が理解できないから、男同士での友達付き合いもしないとか、差別的な目を向ける、みたいなことあり得ないですもんね。

この漫画に出てくるゲイの方々も、変わっているのは恋愛指向だけで、あとは普通の人生を歩んでいる男性たちです。
当然ですがゲイ同士であれば相手が誰でもいいということはなく、見た目や中身にそれぞれの好みがあり、相性があり、その恋愛模様における普通さを感じられる良い漫画でした。
普通の恋愛コメディ漫画を読む意識で読むのが正しいのだと思います。


5はここ最近よく本屋さんで平積みになっている人気の本ですね。
読んでみてそれにとても納得しました。
お金について、深く親しみやすく勉強できる内容でした。
基本は漫画ですが要所要所で解説文のページが入ります。
興味深いので、小さく注釈で書いてあるような部分もちゃんと目を通して読んでいきました。
なかなかボリュームもあるので思っていたより読み終わるのに時間がかかりましたが、内容が面白いので飽きずに読めちゃう感じです。

お金のこと誰も教えてくれないですもんね。
税金とか保険とかローンとか投資とか年金とか、そういうことについて、成人したらなるべく早く学んでおくべきなんでしょうね。
一つ一つのことをそんなに掘り下げて探究していかなくてもいいかもしれませんが、なんとなく世の中のお金の流れとか全体像を把握しておくと良いですね。
だからって難しいこと勉強したくないって人にはこういう本がとても助かります。

騙されたり損をしたりしないための教養が身に付きますからね。
お金にがめついとかケチんぼな人は嫌われがちですけど、堅実であることは悪いことではないですからね。
いま大きな借金を抱えてるとかでなくても、なんとなく感じる経済的な不安は慢性的なストレスになり得たり対人トラブルの基になるので、自分や身の回りの人を守るためにもお金に関する知識は身につけておくべきなんだろうなと思います。
豪快さアピールなのか知らないけど、俺べつに金なんかに執着してないぜ、みたいな台詞で勉強しない言い訳をするのは違うと思うんでね。

この本のイラストレーターの方が、夫婦共働きの生活なのになかなか貯金ができないということで将来の不安を感じて、そこから周りの人たちの力を借りて勉強し始めるというドキュメント型のストーリーなのですが、その内容で出版されたこの本がとても売れたことで、このイラストレーターさんにたくさん収入が入ったんだろうなぁと思うと面白いですね。
主人公に感情移入して応援する気持ちが湧いた読者としては、そういう意味でももっとこの本が売れていけばいいなと思いました。

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