【読書記録♯3】 にっぽんのカラス
なんだか自分の環境OSが古いせいか、記事を書く画面でエラーが出てましたが解決してきました。
突然暑くなり、急な衣替えとエアコンの掃除。ふー、と息を吐いて椅子に座った頃には部屋が暑い。まだ四月なんですがねぇ……エアコンつけてしまいました。
さて今回の読書記録はこちら。
カイゼンから出版されている『ニッポンのカラス』です。
スーパービジュアル版とのことで、本の内容の半分にはカラーのカラスたちの写真がたくさん載っています。正直、この本を手に取ったのはたくさんのカラスの写真が印象的だかったからです。
ですが……思っていた以上にこの本、内容が濃かったです。
・鮮明な写真
第一印象はこれ、表紙でもわかる通りカラスの美しさが鮮明に残されています。特に翼の一枚一枚の作りがわかるような写真はとても興味深いです。カラスは固体によりますが、基本的には警戒していて近付けないですし。
羽の光沢の美しさをまるで目の前で見ているような写真はとても貴重に感じます。写真を見るだけでちょっぴり印象が変わるかもしれません。実はただの黒ではないのです。
・カラスの深い生態
身近な鳥、カラスですが。皆さんはどんな印象をお持ちでしょうか。身近な鳥の中では一番体が大きくて、ゴミも漁るし苦手という方も居れば。
あの黒々としたミステリアスな雰囲気に惹かれている方もいるでしょうか。
私はどちらかといえば後者。
子供の頃から身近な鳥だったために、怖いと思う気持ちはあまりない方でした。面白い鳥であるし観察していて飽きないです。
その生態について詳しく解説しているのがこの本です。
例えば、カラスはどのように伴侶を選ぶかご存知でしょうか。鳥に少し詳しい方であれば種によって見定める方法が違うことはきっとご存知でしょう。
踊りでアピールしたり、ナワバリを持つことでアピールしたり。鳥というだけでも様々な求愛方法があります。その中でカラスという種の求愛、特に詳しい観察例を交えて解説しています。
それ以外にもカラスの生態、一つ一つが観察例ともに解説されています。
・カラスに関する研究等の解説も
なんとさらに深い知識も掲載されています。
カラスを対象にした研究についても話されています。これはかなり解説を交えていてもかなり専門的なことを話されているので、綺麗なカラスの写真に惹かれて手を伸ばした私はとても驚きました。
カラスに関する研究は私が思っていた以上に昔から行われ、そして後世に残された知識でもありました。カラスに限らず動物の行動を見た時に『なぜ? どうして?』と観察を続けた人々の知識が得られます。
・最後に感想とカラスについて
濃すぎる一冊、思っていた以上に濃かったです。表紙や中の写真の印象以上に後半の研究における知識が頭に残りました。身近な鳥ですが知られていないこと、まだまだ未知なことも多いのがカラス。
意外な一面を知って、さらにカラスが好きになりました。とても濃い……カラスの知識を抽出したような本、カラスが好きな私には嬉しい一冊です。
ただ、後半は専門性が高いので鳥の知識の入門にしては少しレベルが高いかもしれないと思いました。
前回読んだ本のおかげで前半の詳しい生態や、後半の研究部分がスルスル読み解けた気がしたのでオススメしておきます↓
またカラスが苦手な人にも、知っておいた方がいいことがたくさんあることも理解しました。
もちろん、この知識が全てだとは思いませんが。実際、カラスの習性を利用してゴミを漁らないように対策したり。群がってしまうカラスの誘導のために研究されているようです。
ゴミを荒らしたり、人を襲ったり……厄介者と捉えるとなかなか付き合いたくない鳥だと思いますが。知ることで『なぜそのようなことをするのか』、その背景を見つめることができます。
苦手なものを理解することで、その苦手なものから身を遠ざける知識を得ると考えることもできます。
自分の読書記録を『読んでちょっと見てみようかな』と思ってくれた人がいればありがたい限りです。