台湾はおばちゃんで回ってる?!
最近読んだエッセイ本。「なんだか納得感のあるタイトル、でも気になる!」と手に取った本です。著者はノンフィクションライターの近藤弥生子さん。
この本は、だいわ文庫さんが出版する「読んで旅するよんたび」シリーズの一冊で、台湾での生活について描かれています。
近藤さんは台湾に長年住んでいて、その間に結婚・離婚・再婚・出産を経験。しばらく経験したシングルマザーとしての生活は大変だったものの、台湾の人たち、特に「おせっかいおばちゃん」たちの助けを借りて子育てをしている様子が描かれています。
台湾のおばちゃんたちは強い
台湾のおばちゃんたちの特徴はスルー能力が高く、ストレートに物を言い、同調圧力が少ない。また、食事の時間を大切にし、グルメな人が多いことも印象的です。こうしたおばちゃんたちの助けを借りて、近藤さんは子育てを乗り越えていきます。ちょっとしたエピソードから垣間見える異文化や日本と異なる価値観に触れることができて、ほっこりします。
出産と産後ケアの手厚さがすごい
近藤さんのエピソードの中で特に印象に残ったのは、出産と産後ケアについて。台湾では、産後ケアの施設が充実しており、親に向けた子育ての授業には男性が多く参加していることに驚いたと書かれています。
最近日本でも産後ケアの施設は増えていますが、台湾では当たり前のように利用されているそう。さらに、ベビーシッターやお手伝いさんに家事や育児をお願いする文化が根付いており、それが近藤さんにとって非常に助けになったとのことです。
台湾は食文化無くして語れない
個人的に最も興味深かったのは、台湾の食文化。台湾では食事の時間はとても大切。台湾の人々の生活は外食が基本で、朝早くから多くの朝ごはん屋さんが営業していることから、朝食も外で食べるのが一般的です。こうした文化が台湾の生活や人々の価値観を豊かにしているのだなぁと感じます。
住んでみたいな、台湾
「台湾はおばちゃんで回ってる?!」は、台湾での生活をリアルに感じることができるエッセイでした。台湾の文化や人々の温かさに触れることができ、非常に心温まる内容が多く、近藤さんの経験を通じて、海外で暮らすことの楽しさと大変さも再認識。
人に頼ることが当たり前の文化が根付いている台湾。こんな土地で暮らしたら精神的な負担が軽くなって孤独感もあまり感じることがなさそう。
助け合う暮らしを通じて個人と社会全体の幸福度が高くなるから、豊かな人生を送ることができるのかもしれないなぁ、なんて思いながら読み終えたのでした。
エッセイを書く方々の言葉遣いや表現力にはいつも感心させられます。私もこうした表現力を身につけたいと思いながら、まだまだ道のりは遠いですが、これからも色々なエッセイを読んで学んでいきたいと思います。
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