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怒りという感情から解放されるまでの道のり

人生100年時代と言われる今、40代ってだいだい人生の折り返し地点ですよね。

20代、30代の頃は「まだまだこれから」という勢いで走り続けていたけれど、40代に入るとふと立ち止まる瞬間が増える気がします。

仕事に家庭に、もう何年も全力疾走してきたけれど、これから先も同じペースで走り続けられるのか? それとも、少し歩幅を変えてみるべきなのか?

そんな風に、自分の生き方そのものを見つめ直す機会が増える時期なのかもしれません。

わたし自身、40代だった頃を思い出してみると、とにかく「怒り」に支配されていました。

イライラすることばかりで、心がいつもざわついていたんです。

今日は、わたしがその怒りからどう解放され、穏やかな日々を手に入れたのか、その道のりをお話ししたいと思います。


傲慢という名の檻

40代のわたしを一言で表すなら、「傲慢と偏見の権化」です(我ながらめちゃくちゃ的確)。

自分のやり方こそが正しい、だから周りはもっとわたしに合わせるべきだ、と心のどこかで思っていたんです。

「自分の人生は自分で切り開く」

この言葉、かつてのわたしは胸を張ってそう言えたし、実際それなりに努力もしてきました。

でも、その裏には「誰かのおかげで今の自分がある」という視点がすっぽり抜け落ちていたんです。

毎日がまるでドラマのワンシーンのようでした。

朝の通勤電車で誰かが肩にぶつかってきただけでムッとし、コンビニの店員の対応がイマイチだとため息をつき、仕事で思い通りにならないことがあるたびに、ドラマの主人公よろしく大げさにジェスチャーしたり、顔に出していました。

そんな日々を送っていたんです。恐ろしいですね。

振り返ってみると、心の中に「怒りのスイッチ」があって、それがほんの些細なことで簡単に押されてしまう状態だったんです。

転機となった出会い

長年、そういう自分が当たり前、デフォルトの状態でしたので、精神的な豊かさとは無縁の生活でした。

そんなある日、(ものすごく端折りますが)知人の紹介で、高衣沙彩さんから『中庸思考』を学ぶ機会を得たのでした。

この出会いが、傲慢偏見人生を大きく変えました。

それまでのわたしは、物事を白か黒か、正しいか間違っているかで判断する術しか持ち得てなかったんですが、初めて「どちらでもある」という視点があることに気付かされました。

これは衝撃でした。

その日を境に、わたしは「怒りを手放し、より柔軟な考え方を身につける旅」に出ることにしたのです。

解放への道のり

怒りから解放される過程は、まるで玉ねぎの皮をむくような体験でした。

まず最初に気づいたのは、「自己正当化」の層。

わたしは、自分の怒りを正当化するための理由を山ほど持っていました。

「あの人が悪い」「環境が悪い」「わたしは正しいのに、周りが間違っている」——そんな思考がわたしの中に根強くありました。

次に見えてきたのは「被害者意識」の層。

わたしは自分が不当に扱われていると思い込み、「なぜわたしだけこんなに大変なの?」と常に心の中で叫んでいました。

でも、それは単なる思い込みに過ぎませんでした。

そして、一番奥にあったのは「承認欲求」。

わたしは誰かに認めてもらいたかった。

評価されたい、価値ある存在だと思われたい——その気持ちが満たされないと、怒りという形で表れていたんです。

今、わたしの中にある平穏

中庸思考に出会う前から、あらゆる自己啓発系の本を読んでいました。

ある本でAと言っていたら、別の本で真逆のBと言っている。

読めば読むほど混乱していましたが、結局「Aでもあるし、Bでもある、どっちもあるよね」というのが、中庸思考を学んでわかったことです。

立場(視点)が変われば、捉え方が変わるのです。

物事自体はニュートラルであるということに気づいてからは、怒りのスイッチがどんどん小さくなっていきました。

もちろん、日々の中でイライラすることがゼロになったわけではありませんが、そんな時は「反対側の視点だと?」と自分に問いかけるようになりました。

すべての出来事にはプラスもマイナスもあり、例えば、その人にとっての「正しさ」は視点によって変わるもの。

この考え方に出会ってから、わたしは日常のあらゆる出来事の、「両面を見る」癖がつきました。

すると、(ここもめちゃくちゃ端折りますが)今の自分がこうしていられることが、わたし以外の誰かのおかげ様だということが心の底からわかり、「小さな事にイラついていたわたし」が、「小さなことに感謝できるわたし」に変わったんです。

怒りは、自分を守るための感情だったけれど、それに支配される必要は、もうないのです。

これからの道のり

40代は、自分の人生を見つめ直し、新たなステージに向かう大切な時期だと思うんです。

もしあなたが、「怒りの感情」に手を焼いているなら、少しだけ立ち止まってみるといいかもしれません。

そして、わたしの道のりが少しでも「参考になった」と思っていただけましたら、必ず今の状態から抜け出せますので、大丈夫です。

だって、あんなに毎日イラついていたわたしが、抜け出せたんですから。

同じような経験・辛い思いをしているならば、同じように改善・感謝の状態に至れるはずです。

あなたの毎日が、穏やかで優しい時間に満ちたものになりますように。

お読みいただきありがとうございました!


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