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【60ページ分を無料公開:第7回】書籍『中国はリベラルな国際秩序に対する脅威か?』より。佐橋亮・東大准教授による長文解説[後編]
マクマスターは、今のアメリカ対中戦略の主流を体現さて、ディベーター4名について、少し解説しておきましょう。 (Image credit: ▷マイケル・ピルズベリー=Hudson Institute, Flickr. ▷キショール・マブバニ=mahbubani.net/ ▷王輝耀=securityconference.org/) * マクマスターは米陸軍の頭脳派、知識人的な軍人です。ベトナム戦争に関する著作もあり、将来を嘱望されていました。トランプ政権では、国家安全保障
【60ページ分を無料公開:第6回】書籍『中国はリベラルな国際秩序に対する脅威か?』より。佐橋亮・東大准教授による長文解説[中編]
トランプ以前の対中「関与」政策トランプ政権が打ち出した対中「競争」政策によって、従来の「関与」政策がくつがえされました。では対中関与政策とは何か? 少し時代をさかのぼって解説します。 第二次大戦が終わった4年後の1949年に、中国共産党率いる中華人民共和国が建国されます。翌1950年に始まった朝鮮戦争で米中は戦火を交え、その後も両国は対立を続けます。アメリカは対中禁輸を維持し、両国の外交官は相手国を罵倒し合う、そのような関係です。 その状況に変化が生じるのが1970年代