ボスとリーダーの違い #2
このタイトルを見て、
「なーんだこれか」
と思った人は結構多いのではないでしょうか?
でも、多くの人がこの言葉を知っているのだったら、正直安心します。
この言葉が当たり前な社会になったら、色々な社会問題が少しずつ減っていくのでは?と私は思っています。
初めて知る人、この言葉の意味を忘れていた人、自分への戒めとして復習したい人は是非見てほしいです。
1.言葉のルーツ
これは、トヨタ自動車の豊田 章男会長(当時:社長)が労使協議会で紹介した言葉として有名ですが、イギリス高級百貨店の創業者の名言を引用して発言された言葉です。
ただ、トヨタという有名な会社の社長が、発言しているということに大きな付加価値があると思います。
経営者、役職者だけではなく、なんらかの責任を負っている人には是非参考にしてほしいです。
指導者、監督、コーチ、○○長、先生、メンター、責任者、親、先輩など
2.ボスとリーダーの違い
ボスは私と言う。
リーダーはわれわれと言う。
ボスは失敗の責任をおわせる。
リーダーは黙って失敗を処理する。
ボスはやり方を胸に秘める。
リーダーはやり方を教える。
ボスは仕事を苦役に変える。
リーダーは仕事をゲームに変える。
ボスはやれと言う。
リーダーはやろうと言う。
3.この言葉の考察
正直、この言葉の通りなので
わざわざ考察を書く必要はないかもしれません。
私の解釈としては、ボスは威張りたい人やヒエラルキーを感じたい人、
能力がないのに責任者に任命された人、ジャイアンのような人に憧れている人。(ジャイアンはそこまで悪い人ではないかもしれませんね)
リーダーというのは、人の序列(ヒエラルキー)を指す言葉ではなく、
仕事の役割を表す意味を持っているのではないかと考えます。
よく、『あの人はエラいから給料が高い』とか言いますよね?
私はこの言葉に違和感を感じます。
実際は、役職や勤続年数によって、給料が高くなる構図(メンバーシップ型)は多くの会社で取り入れられていますが、
本来はその組織やグループ、プロジェクト、区域などをしっかりまとめる
『責任』という特殊業務への対価だと考えます。
責任を負わされることが好きな人は一定数いると思いますが、それはマイノリティ(少数派)です。それでも、組織には責任者という役割が一定数必要なので、責任を負いたくないと考えるマジョリティ(多数派)から報酬を通して、『責任』という業務をしてもらっているものではないでしょうか?
この責任を負う人をわかりやすくまとめたものが、今回の名言にあるリーダーだと考えます。
組織(特に会社)の意志決定の構図として、トップダウン型とボトムアップ型、最近ではDAOという考え方もあります。
これについては、また後日記事にしたいと思っています。
ちょっと余計な雑学
今回「ヒエラルキー」という言葉が文中で使いました。
ヒエラルキー=人に対して階層や階級を決めて、ピラミッド型の組織構図を形成する。
個人的には、この言葉は好きではありません。
社会から少しでも無くしていく制度設計を考えたりするような
お仕事を将来的に取り組みたいと考えているぐらいです。
(他の社会問題への関心はたくさんありますが・・・)
ヒエラルキーに似た言葉で「カースト」という言葉があります。
本来カーストとは、インドのヒンドゥー教の身分制度のことですが、
日本では、社会用語として「スクールカースト」などという言葉が使われるようになりました。
では、ヒエラルキーとカーストの違いはなんでしょうか?
簡単に言えば、自分の身分や階級が変わるか変わらないかです。
・ヒエラルキーは平社員➔課長➔部長のように変化が可能。
・カーストは生まれた時から決められていて、基本的には変わらないもの。
日本で比喩として使われているカーストは、変わらないということは無いと
思いますが、それだけ強い意味を持つ言葉です。
※この記事の内容は、事実を保証するものではありません。
正確な情報については、読者様で調べて確認してください。