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読書日記『成瀬は天下を取りにいく』

『成瀬は天下を取りにいく』を読んだ。
本屋大賞を受賞していた本だ。

キラキラした青春小説で、私がもう少し若かったら自分のダメダメさに落ち込み、成瀬に嫉妬してただろう。
大人になって、自分のことを前よりも分かっている今の私は、成瀬を微笑ましく見守りながら成瀬とその周辺の人々の物語を読めた。

成瀬はやりたいことをとことんやる子だ。
人の目を気にせず、時にはまわりを巻き込んで。
わたしも成瀬ほどではないが、やりたいことをやってきた方だと思う。

その点では、「とりあえずやってみる」という気持ちにとても共感した。
と、ともに、今後もやりたいことはどんどんやっていこうという気持ちにもさせてくれた。

やりたいことをやると、その後があるのが常だろう。私自身、やってよかったと思うこともあったし、後悔したこともあった。学びもあったし、今も続けていることもある。

この小説は成瀬の心情を描写するシーンはすくない。成瀬はやってみたいことをやった後、どのような気持ちになったのだろうか。想像しながら読んでいった。
たぶん、後悔はあまりせずに、次の挑戦にいかそうという気持ちになっているんだろうなと想像する。

成瀬を見ていてすごいなと思ったところは、やってみて成果をあげているところだ。

話の中でふいにでてきた、東大に行けるレベルで頭がいいという要素には驚いた。
「え、あの子勉強もできたの!?」という感じだ。きっとやってみたいことのために、勉強して、分析して、現在に至るのだろうと思う。

私はいたって平凡な会社員だ。
非凡になりたいとは思わないが、成瀬のように1つのことを極めて成果をだすとどういう感情を抱くのか、興味をもった。

また、この小説は成瀬の地元、滋賀県大津市を舞台にしている。
本を読んで、私も自分の地元の観光地(?)をゆっくりまわって地元を見直してみたいな~と思った。

冒頭にも書いたが、この本はキラキラした青春小説だったと思う。
地元をめぐりたいと思った理由は、成瀬と成瀬の親友の島崎の「地元が好きです。」という姿が私には一番キラキラしてみえたからた。

もちろん、滋賀県に行ってみたいとも思った。
遊覧船にのって、西浦くんが成瀬とみた景色を見てみたい思った。

『成瀬は天下を取りにいく』
宮島 未奈 作

あらすじ
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。

新潮社特設サイト


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