2022.5.29 ライ麦畑でつかまえて
大学の友人の誘いで新宿のコンサートホールに行く予定があった。
とはいえ一緒に行く約束はしていなかった(?)ので1人で早めに行ってぶらぶら手持ち無沙汰。
会場の近くにBritishHUBがあったので入店する。
テラス席は家族連れや夫婦(カップル?)で割と埋まっているけれど、店内は1人の客がまばら。
レジでHUBレモンの大きいサイズ300円(ランチタイム価格)を注文する。
20歳になってもう10ヶ月経つけれど相変わらず年齢確認されたらどうしようという緊張がある。
(仮に年確されたとしてもなんの問題もないのでは…?)
店内はちょうど良い暗さ、なんの音楽か忘れたけどずっと音楽がかかっていて、中央に設置されたテレビからはサッカーの試合が流れている(中継か録画か、多分録画?)ので、ふたつの音が合わさってなかなかカオスな音響。
奥のテーブル席に座った夫婦らしきお姉さんとお兄さんが顔を近づけながらなにやら話し込んでいて、音に紛れて聞こえないのか時折お姉さんがなに??と強くお兄さんに聞き返している。
HUBレモンを飲みながらテーブルに据え置きのメニューを眺めて、フィッシュアンドチップスやランチメニューのパスタが美味しそうだなと思う。もう一度レジまで行って注文しようかと本当に迷って、それこそ椅子の足場にかけてある片足外すところまで迷ったけれど(ああいう脚の高い?長い?椅子なんと言うんだろう…)、あまり空腹では無かったので結局やめた。
食欲はあるけど空腹じゃない、という時がある。そういう時76%の確率で食べてしまうけどその後で、べつにそんなに食べたいわけじゃなかったなとか、あまり美味しくなかった、とかいう事を考えてしまって良くない。
今日は残り24%のほうを選べたので良かった。
しばらく店内で飲み物をちびちびやりながら、LINEを返したりTwitterを見たりしていた。
見そびれていたclassroomの通知で新しい課題の存在を知って落ち込む。
今夜は徹夜の予感。
(この場合の徹夜は結局力尽きて朝方4時頃に眠るという意味。)
危うくコンサートという本来の目的を忘れそうになっていた。
友人からの「今日来てる?」というLINEで正気に戻って開場に向かう。
コンサートの感想をここに書くことは避ける。
色々詳細を省く訳にはいかないし、何よりもこういうものの感想を言葉にするのは苦手で、大学の教授によく「雰囲気で物事を語るのをやめましょう」と咎められる。
終演後は友人と話しながら途中まで一緒に帰った。
帰りの電車で「ライ麦畑でつかまえて」(サリンジャー著、野崎孝訳)を少しだけ読んだ。
ホールデンがペンシー校を抜け出して汽車に乗り、アーネスト・モロウのお母さんと会話をする場面まで、ほんの少し。
この小説は今まで読んだ本の中で1番好きな本2冊のうちの1冊で、多分17回は読んでいると思う。(もう1冊は「罪と罰」。)
特に好きなのはホールデンがペンシー校を抜け出すまでの場面(ちょうど今日読んだところ!!)と、ホールデンがアントリーニ先生の家へ訪ねていく場面。
最近は、この小説に共感できなくなったら、完全に大人になったんだろうなと思いながら読んでいる。
せめて、どれだけ歳をとってもホールデンの気持ちが分かる人間でありたいと思うけど、「わかる」のと「共感する」のとでは全然違うはず。
読むたびに、郷愁にも似たやさしい切なさを感じる。
電車の中ではよく本を読むけれど、たいてい途中で寝てしまう。
いつも降りる駅のひとつ前の駅で目を覚ますのと、眠るときにちゃんと読んでいたページに指を挟んでいることだけは我ながら評価に値すると思う。
前述の通りやっていなかった課題があるのでこれからそれをやって、明日は二限からきちんと授業に出るつもりでいる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?