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こんな夜明けにグラミーかよ




2021年3月15日(月)
いつものように朝がきた。でも今日は少し違う。いつもと少しだけ違う朝を迎えたのだ。





3月14日(日曜)
普段なら夜更かしなんて絶対しない。
だって月曜から5日間働かなければいけないから。
だけどグラミーの各賞の発表が朝4時からだと知って内心“まじか”と思った。仕事が始まる1週間の初日に4時に起きれるんか?まあ確かに普段から6時前には起きるけど、4時から起きて元気に会社行けるんか?何度も自問自答をし、そして思った。







こんな夜明けにグラミーかよ







※口が悪くてすみません。
時差があるもん。こっちは日本だもんね。
世界ってやっぱり広い...




14日の朝、スケジュールを確認したは良いが何しろ朝から落ち着かない。洗濯を無駄に2回も回してみる。どうにか時間を潰そうとマフラーやライトダウンを引っ張りだしては丁寧に手洗いをしてみたりもした。けどどれだけやってもなんせ休みの日も6時ぐらいには目が覚め、のそのそ動き出すもんだからまだ昼前だ、このままじゃまずい。  



気分転換にお昼は車でマックに行ってみよう。
自慢ではないが私は抜群に運転のセンスがない(納車1週間でコインパーキング出口で豪快に車体を傷つけてしまったし、駐車はバックモニターの装備がなかったら多分停められないw)だけどあえて昼間の12時、必ず混んでいるであろうマックに果敢にもドライブスルーで挑んでみる。






すごく空いてた。






脅威的な早さで“チーズてりたま”を手に入れた


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違う、そうじゃない。いつもはあんなに並ぶじゃない。そして追い討ちをかけるかの様な水分を全て抜き取られた乾燥ポテトを食べながら悟った。



”あぁ...今日は暇だったのね...“


マックを食べ終わったがまだ13時。フォロワーさんと話してた時に“綺麗な状態でグラミーを迎えるために掃除をする”と聞いた事を思いだし、その考え方すごく素敵だなぁと思って真似して掃除を始めてみる。掃除機をかけ、クイックルワイパーで仕上げるが数十分で終わった。まだ足りない。ハンディモップであらゆる部分をふぁっさふぁっさして、仕上げに布で拭いたりもしてみたがこれも数十分で終わった。なんせ私の部屋は狭い。


ふと目についた棚を掃除しようかと手を伸ばす。そこには彼等のアルバムが棚一面に並んでいる。
そういえばトレカをアルバムに入れっぱなしだからついでに整理するか〜!!と意気込むもアルバムを開く毎に微笑んでいる7人と目が合ってしまい胸がドキドキしてしまう(動悸?歳かな...)



あぁ...明日の事を思い出してしまった。また胸がドキドキし始めてそわそわ落ち着かなくなる。ちなみにこの時まだお昼の3時、いっそのこと昼寝してみようか。布団に入り目を閉じるが寝れない...けどとりあえず目を閉じ続けてみる。もうここまでくるともはや雑念を払う一種の修行だ...そうしているといつの間にか眠っていたようで目を覚ますと夕方4時(えっ。まだ4時??)
ついに“その時”まで12時間を切ろうとしていた。



ここからは無になりただひたすらにいつもと同じ事を繰り返すだけ。洗濯を入れ、そうしていると夕飯の準備を始める時間だ。祖父母と住んでたこともあって私の土日の夕飯時間は平均的な夕飯時間帯よりもきっとすごく早い。基本6時には食べ始める。どれだけのんびり食べようとも7時には夕飯を終え、そこからお風呂に入り気づけば9時
早めに布団に入り寝ようと試みるが、昼寝と同じで一向に寝れそうにない。1時間経ってもばっきばきの目に半ば諦め、フォロワーさんと“このまま朝までオールするか仮眠をとるか”なんて話しをしてたらいつの間にか夢の中にいた。





3月14日(月)早朝3時過ぎ
いつもと同じように目覚ましが鳴る前に自然と目が覚めた。ついに“その時”がやってくる。
リアルタイムで見るグラミー賞にドキドキしながら彼等の出番を待つ。YouTubeで生配信だったのだが画面下に閲覧している人たちのコメントがリアルタイムで流れる。するとそこには“BTS”と“ムラサキのハート”がたくさん並んでいた。
(私は特に気にせず、防弾少年団、バンタン、BTS色々呼んでいるが、中にはBTSの呼び名を受け入れにくい方もいらっしゃる)


けど、この日ばかりはBTSの呼び方のお陰で彼等を待つ世界中のアミ達がたくさんいることを実感できた。私の住む日本のように春の夜明けの時間だったり、もしかするとどこかの国では太陽が照りつける夏の昼間で、かたや眠りにつく冬の真夜中の時間帯の国もあるかもしれない。
世界中のアミ達がこんなにも同じ時間に画面向こうの彼等を待っているのかと考えるとそれだけでとても胸がいっぱいで心強かった。そしてその呼びかけとハートは時間が進む毎に増えていき、スピードを増し、目で追えなくなる。


一方、肝心な彼等の賞の発表が待てども一向にこない。それもそのはず、各部門毎順番での発表なのだが彼等の賞は後半だったのだ。Twitterで調べてみるとどうもそれは6時前になりそうらしい。
“あれ...これ普通の時間に起きれたんじゃね?”なんて思いながら少し目を閉じる。


そして私が次に目を開けた時は5時半


ここからはTwitterを離れYouTubeに集中する。
6時前画面が切り替わったその瞬間、願っていたはずの彼等の名前はそこにはなく、あれ程待ち望んでいた“その時”はあまりに一瞬であまりにもあっけなく過ぎていった。


次の瞬間、彼等7人の事を思った。
今どんな表情をしているのだろう、泣いてるかな?それとも笑ってるのか、残念がっているだろうか、悔しがっているだろうか、ありとあらゆる色々な事を想像していた。


そうしていると続々と彼等がファンサイトであるWeverseに会いに来てくれた。何を伝えにきてくれたのだろうと恐る恐る覗きに行くとそこにはアミ達に向けた“愛している”と“感謝の言葉”だった。


この時点で既に涙腺限界突破したのだが仕事に向かう時間の為、家を出る。私の気持ちとは裏腹に晴れ渡る春の日差しの下、電車に乗って携帯を見てみると今度はTwitterにメンバー達がセルカと共にメッセージを上げてくれていて、また波が押し寄せてきたのだが、同時にテヒョンさんだけ確認できてない事に少し不安を感じた。
(ちなみにこの日どれだけ動揺してたかというと社会人になって初めて、まゆげ描くのを忘れた...まぁ前髪あるから暴風が邪魔しない限りは見えないのだけれども、茶髪に黒まゆだ)




会社に着き、魂が抜けたような抜け殻状態で淡々と仕事をする。こんな日に限ってとても忙しく、休憩に入れたのは2時半頃。急いでTwitterを遡っているとそこには大好きな笑顔の7人がいた。




それと同時にVLIVEもしてくれたようで優しいフォロワーさんがテヒョンさんのスクショを送ってくれたのだが、マスクで半分顔は見えないけれど、それでも伝わるぐらい優しい顔で“ぐっ👍”と手を差し出して笑ってた。その一瞬が見れただけであまりにも十分で、今まで張り詰めていたものが一気にぷつんと切れて休憩室でおいおい泣いた。




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ぐっ🐻👍




これ以上は無理だと仕事から帰って眠りにつく前にパフォーマンス映像を見たのだがそこには何十回見たか分からないDynamiteを踊る彼等。事前収録の為、発表を聞く前の映像だがそこに映る7人のDynamiteは今まで見てきたどの時よりも一層輝いて見えた。グラミーの舞台と同じセット背景にカラースーツを着て踊る7人はいつの間にか私が思っていたよりもずっと大きな背中でその姿はとても頼もしく、歌唱途中演出でビルの屋上に駆け上がっていくシーンでは彼等のこの1年の飛躍を現すかのようで、その駆け上がった先たくさんの光に包まれながら歌い踊る姿はあまりにも眩しくて、涙が出るほど本当にきらきらしてた。



こんな事を言ってしまうと一部の方からは非難されるかもしれないが、こんなにも大好きな彼等が今回賞を受け取れなかった事に内心ほっとしてしまった自分がいた。どんな言葉でこの気持ちを伝えようにもどれも違うかもしれないし、どの言葉が正しいかは分からないけど“大好きだからこそほっとした”これが一番近いかもしれない。
この賞を受け取る事によって1つの大きな夢が叶いそこで彼等の物語は終わってしまうのではないか、次に目指す新たな夢が分からなくて出口の無い迷路に迷い込んでしまわないか、そして私達にいつかくるはずの“少しのお別れ”が早まるのではないか。けれど、そんな気持ちを振り払うかのように彼等は既に前を向いていた。



“直接現地でもらおう”



それでも賞がすべてではないし、とても幸せな1日だったとも話してくれた。この日は1日中ジェットコースターに乗っているような感覚で色んな感情を感じた1日だったけど、今こうして私達笑い合えてる。それだけで十分幸せな1日だったよね。


“その時”私は家で1人画面越しに願っていたけど、一瞬ふわっと彼等を近くに感じた気がした。
彼等と世界中のアミ達がすぐ近くにいるような、あれはみんなの気持ちが1つになった瞬間だったのかな。



数年前までグラミー賞の舞台に立つ夢ですら口に出すのを躊躇して、口に出しても笑ってしまう程に本人達ですら届かないと思ったであろうこの賞に初めてノミネートされ、単独でパフォーマンスを披露することができた。私達にあとどれくらい一緒に過ごせる月日が残されているかは分からないけど、私達の声援が少しでもその夢への手助けとなるのなら、溢れんばかりの声援を送りその花道を明るく照らすことができたらいい。






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LightItUpBTS






またいつもと同じ朝がくる。
いつもと同じように目覚ましより先に起きて、彼等の曲をBGMに満員電車に乗り、バスに乗り換え会社に着く。淡々と仕事をこなし、帰りのバスでTwitterやYouTubeを見ながら彼等の動画を見ながら帰宅する。寝ぼけながら夕飯と風呂を済ませて、寝る前に布団の中で彼等の今日がどんな1日で“幸せだったかな”と想像しながら眠りにつく。


けどきっと毎日顔を合わせる家族や通勤時間に同じ車両に乗るサラリーマンや高校生、職場の仲良いあの先輩ですら誰もが気がつかない。いつもと同じに見える私に少しの変化があったことを。
また1つ夢ができた事、防弾少年団と呼ばれる7人の少年達と大きな夢を見ている事を。







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いつかくる“その時”きっと私は少し笑いながら、けど誇らしげにまた同じ事を言うのだろう。









こんな夜明けにグラミーかよ









※個人的な思いや解釈等も含まれてますが、見てくださったあなたと一緒の好きが少しでも見つかると嬉しいです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。