大人になるとなかなか褒められない。
小さい頃は何をしたって
「えらいねえ!」
「よくできたねえ!」
「じょうずだねえ!」
などと、やたら褒められたものです。
ぐっちゃぐちゃな絵を描いても「上手」と言われた。
へったくそなダンスを披露しても「かっこいい」「かわいい」と言われた。
周りの大人たちがかけてくれたその言葉は、きっと嘘ではないのでしょう。
ただし、行間を読む必要がある──つまり、言葉の裏に隠された部分があることを忘れてはいけません。
(その歳にしては)上手だ。
(小さくて)かわいい。
(幼いわりに)よくできた。
といった風に、褒め言葉の前には必ず、接頭辞的につくべき言葉が省略されているわけです。
しかし大人になるにつれ、当然ながらそれは無くなっていきます。
年齢を重ねるにつれ、「まだ幼い」「経験が浅い」といったハンデが消えていくからです。
例えば絵を描いた場合でも、子供であれば子供どうしの狭い土俵の上で戦っていれば良かったものが、大人はフラットな評価軸として「絵のクオリティ」や「納品スピード」を評価されるわけですから、褒められるハードルは当然高くなってきます。
だからこそ、自分の投稿にイイネが付いたり、お褒めのコメントをいただくと、大人は飛び上がって喜べるのです。
褒められることが当然ではないと知っているからこそ、そのありがたみを享受し、明日への糧、励みとすることができるのです。
しかし何度も申し上げているように、前提として褒められることは簡単ではありません…。
「誰も褒めてくれなくてやる気をなくしそう」「もうやめてしまいたい」となっている時は、自分で自分を褒めるのもひとつ、有効な手だと思います。
「今日のノルマ達成! 俺はえらい!」
「上手く描けた! 僕はすごい!」
「メイクのノリが良い! 今日の私はとっても可愛い!」
そんな風に思ってみても良いし、なんなら声に出して言ってみれば、結構元気が出るんじゃないでしょうか。
自分に言い聞かせるというのは、結構効きますよ。弱っている時は特に。
ただし、同様の評価を他人に押し付けるのはダメです!
相手にとっても、そして自分にとっても良くないです。
「俺、すごくないですか!? 褒めて褒めて!」
というオーラ全開で向かって来られれば、人は拒絶したくなるものです。
本当は良い作品なのに、ふてぶてしい態度のせいで反感を買って辛辣なコメントを叩きつけられる、なんていう無意識のカウンターパンチを喰らいかねません。
逆に、
「初心者なので自信無いです…」
「下手ですが、暇な人は見てみてください…」
のような、腰が低すぎて下半身が地面に埋まっているくらいのやつも当然良くないです。
見る気が失せますし、もうちょっと堂々としてくれていた方がコメントしやすいです。
「頑張って絵を描いたので、コメント欲しいです!」
「初めて小説を書きました。読んでみてください!」
くらいがちょうどいいです。
天狗になる必要は無いが、自信は持って良い。
卑屈になって自分を下げず、胸を張って良い。
しかし「褒めろ褒めろ」オーラは出さない。
これが大切です。
私も人間ですからねえ、他人から良い評価をいただいたら当然嬉しいんですよ。
だから皆さん、私の記事が本当に良いと思ってくれた時には、是非スキを押していただけると嬉しいです。
拙いところも沢山あるのは承知の上ですが、頑張って毎週書いています。
なんでもかんでもスキを押してくれ、とは決して言いません。
ただ、本気で書いたものには本気で応えてほしい。
かっこよく言えばそういうことじゃないでしょうか。
以上、ラケットでした!
またね(^ω^)