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#28 キャリアは決める経験を増やして積み上げる 23/12/24

みなさん、こんにちは。
今日は、キャリア開発を扱ってみます。

以前に、キャリアは描くものでない、積み上げるもの、と述べました。

今回は、キャリアを前進するには、どうすることができるか。
上手にキャリアを進めている人は、どんなことをしているのか。
二つの観点から考察してみます。

わたしの人事経験から、いい感じに進んでいる従業員や、他社の方を見聞きしていると共通項がいくつかあります。

まずその共通項です。
・日常から、不確かな状況下であっても、意思決定している。
・キャリア方向感はあるが、時期や条件を決めすぎていない。
・方向感を中心に、学び続けている。

なお、前提には、クランボルツ氏のプランドハプンスタンスセオリー(計画された偶発性理論)に共通する点も多くみられます。

もっとも肝要な点は、普段から決める経験、意思決定する経験をしているか、とわたしは考えます。
日常生活の小さな事柄、あるいはどんな仕事であれ、判断し決断する、の連続です。

よく情報が足りていない、と言う人がいます。その人たちは情報がどれくらいあると決められるのか、聞くと分かってないことが多いです。

A案にはこの効果があるが、リスクもある、
B案にはあの効果が期待できるがデメリットもある、
Aもいいし、Bも捨てがたく、甲乙つけ難い。

C部長は賛成だけど、D部長は反対している。
Cの立場も分かるし、Dの言い分も理解できる。

決められない人は、情報がどれだけあったとしても、決められません。

なぜなら、自分のモノサシがないからです。不確かだからこそ、一度決めないと登るべき山、進むべき道が見えないゲーム(仕事の前提、性質)のルールを理解していないからです。その結果、誰かに決めてもらうことを積み重ねてきたからです。

つまり、本人の決める経験量が不足しているからです。

これが、キャリアを上手く進められている人はどんな人か?、お題の解です。
ですから、決める経験量が不足していると、いざチャンスが訪れたときに決められない、そして機会を逃してしまいます。

なお、まずは、両立する選択肢を模索する、考えることは言うまでもありません。両立志向、アンド思考なんて言われます。

一方で、現実にはトレードオフを意思決定することが大半です。ツワモノは、より大きな枠組みで思考し、それらを包括するオプションをつくります。
アウフヘーベンする、です。

話が脱線しました。
普段の仕事や生活から、決める経験を積み重ねることです。
やはり練習量を実践しないと上手にはなり得ません。
なお、トレードオフや対立のない選択、正解が決まっている問題では有効な練習とは言えませんので注意です。

いざ、自分のキャリア選択の節目が訪れたときに、その決める経験を積んできている人は、意思決定できます。

決めたあとには、目論見どおりの成長実感や自己肯定感を得られたり、反対に、もらい事故のように前任者の負債を抱える経験がもたらされます。

決められない人は、このどちらの経験も得ることができません。

そしてそのことが意味するのは、長いキャリア人生で捉えると、とっても貴重な学びの、身体的経験を得られない、です。

ですから、キャリア獲得が進まないのです。
論理的結末です。

さて、みなさんは1日どのくらい決断経験をされていらっしゃいますか。
それでは、また。

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