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#49 そばにいるよ
【私の仕事術:❺仕事に役立つ交渉術】
相手にとって身近な存在になろう
ビジネスシーン、特にクライアントとの信頼関係を構築するという意味で「ラポール形成」という言葉があります。ラポールとはフランス語で「橋をかける」という意味です。
提携先、お取引先など、日頃からお付き合いのある会社様とは、特に要件なく、「最近どうですか?」とか気軽にいつでもメールや電話ができるような間柄になるのが理想です。
そして、前回「#48 経営課題を探れ!」でも言いましたが、相手の経営課題を知れるのはとても重要なので、先方からビジネスの事で困っている事を相談してもらえるような関係が構築できると、ビジネスも良い方向に進みます。
でも、そんな親密な関係って簡単に築けるのでしょうか?
はい、相当ハードルが高いです。
逆の立場で考えれば、なんでも相談できる親密な関係って簡単には厳しいですよね?少なくとも私は無理です。
でも、相手にとって身近な存在になるのは、とても重要なので、特にこれからお付き合いする会社とはどのようにしたらいいか、いくつかあるうち、比較的簡単にできる方法を1つご紹介します。
それは、
「定期的に会議を設定する」
です。
「え?そんな事?」と思うかもしれませんが、ビジネスにおける距離感の近さはどれだけの頻度で会議をするかで変わります。
もちろん、「そうですね、会議をしましょう!」って簡単に設定できるものではありません。
会議をする以上、何もテーマが無いとか、とりあえず時間だけ設定するというのは先方にも大変失礼なので、会議するだけのネタやトピックスを用意しないといけません。会議するだけの価値があると思わせる事が重要になります。
準備とかもありますから、まず「月一回、1時間の定例会議をする」ぐらいから始めましょう!
そして、その定例会議の内容は
❶ 自分たちからの近況報告(業界動向、自社のトピックス紹介等)
❷ 相手からの近況報告
❸ お困り事のお伺い
ぐらいで、最初は❶に多く時間を使う事になるかもしれませんが、できれば❷や❸をしっかり聞きたいですね。
そして、お困り事を伺ったら
❹ お困り事解決に向けた提案
❺ 双方からの要望事項
という会議の内容にして、定期的に開催すれば、自ずと相談される流れになります。
あとはビジネスが動き出していくと、会議の頻度も自然とあがっていきますので、そうなってくると逆にスケジュール調整をしないと、振り回される事になるのでそこだけは注意しましょう。
相手にとって身近な存在になると、会議に限らずメールや電話など、密に連携する事になって、困った事があったら頼られる存在にもなっていきます。
私もドコモ時代は戦略的パートナー企業と位置付けていた会社様には毎週1時間、先方に伺って進捗確認の会議をしていました。さすがに週次は他の仕事もあるので、とてもキツいですけど、色々突っ込んだお話もできたのはよかったと思います。
先方からもそれぐらいの頻度でやりたいと求められるようになる事が大切です。