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#53 ダメなものはダメ!
【私の仕事術:❺仕事に役立つ交渉術】
無理と断る時は、”間髪いれず”いわないとダメ
「#51 無理なお願いをしてみる」で、わざと無理難題をふって、お願いしてみよう!という話をしました。今回は反対に、色々無理なお願いをされる側のお話です。
無理なお願いといっても、そのレベルは様々です。
例えば、先輩や上司から「今週金曜日までとお願いしていた資料、今日中にもらえない?」というお願いみたいに、頑張れば何とかなりそうなもの。
企業対企業だと「今回提携した暁には、ぜひ貴社ホームページやTVCMのぶらさがり(一番最後に流れる絵)でも告知してもらいたい」みたいに、お金もかかって、社内調整の時間もかかるようなもの。
お願い内容や、お願いのされ方にもよりますが、頼まれれば「何とかしなきゃ」と思いますし、出来る事ならその要望に応える方が良いのは言うまでもありません。
でも、どうしても無理な事もありますよね?
その時はぜひ、
『間髪入れずに断る』
ようにしてください。
間髪いれず断るメリットとしては
・ダメ元のお願いなら「やっぱり無理だった」とすぐに納得してもらえる
・「できるかも?」と相手に期待させ待たせる事が無くなる
・すぐに断る潔さに、むしろ清々しさすら与える
と、お願いしてきた相手の為にも間髪入れずに断る方が、すぐに次の手を考えられるので良いです。
交渉上手な相手だと、少しでも躊躇すると「あれ?可能性あるの?」と思い「なぜできないのか?」と、こちらのスキをついて、出来ない理由を更に突っ込んできます。また、”明らかに”出来ないとわかっているのに「持ち帰り検討します」というと、その後に断りを入れる時、待たせた上に断る事が億劫で面倒になります。
ですからお断りする時は
「大変申し訳ございません、それは非常に厳しいです(無理です)」
と間髪入れずに言いましょう。
■断り方には少し配慮を
でも、「え?そんなすぐに断っても大丈夫なの?」「そんなすぐに断ったら、何も考えずに言っただろと逆に怒られそう」と思いますよね?
ですから、すぐに断るにしても、少しだけ断り方には配慮しましょう。
例えば、先ほどの上司からのお願いのシーンだと
上司:「今週金曜日までとお願いしていた資料、今日中にもらえない?」
自分:「すみません、今日中はちょっと無理です。明日じゃダメですか?」
と、いつならできるかを逆提案するのはとても有効です。
取引先との商談だと、
取引先:「今回提携した暁には、ぜひ貴社ホームページやTVCMのぶらさがり(一番最後に流れる絵)でも告知してもらいたい」
自社:「申し訳ございません、それはかなり難しくて、期待させても申し訳ないので、できないと思っていてもらえますか?」
と、相手の事を思っての発言だとアピールしましょう。
お願い事を断るのはとても申し訳ない気持ちになりますが、相手の為と思って、無理なものは無理と間髪入れずに断るのも大事です。