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完膚無きまで吹っ飛ぶ罪悪感

『積ん読の本』 石井千湖

長年抱えていたモヤが一気に晴れた気持ちです。
ありがとうございます。積ん読名人12人の皆様。
ありがとうございます。石井さん、、

積ん読、という行為に対してどう向き合えば良いのか、迷い続けていました。
そりゃあもう、毎週のように書店に足を運べば、次々と魅力的な作品を見つけては欲しくなるのが本好きの性ではないでしょうか。
その度に、私は葛藤するのです(まだ読み終えていない本があるし我慢するべきか。そもそも、読み終えるまでは書店に来るのをやめようか。いやそんなのは無理に決まっている)。

結論、この『積ん読の本』は、12人の本に関わる方々が積ん読を真っ向から肯定し、なんなら促進してくれるような内容になっております(幼少期振りにあやされている気分になりました)。
おそらく、みなさんがそれぞれ住む本棚という世界を、より広げてくれるのではないかと。

積ん読名人の方々の、積ん読に対する想いや向き合い方、テクニックなどは多種多様で面白く、参考になるのですが、
本書に記されていた小川哲さんの言葉が私にはとてもしっくりきていて、

「人間が人間だからこそ起こしてしまう欲望が、費やせる時間を上回ったときに積読するんだと思います」

『積ん読の本』 小川哲さんのインタビュー

この瞬間、天から光が差しました。
そうか。そういうことだったのか。と。

「なぜわたしたちは本を積んでしまうのか」
自分なりの答えを見つけたとき、その先の読書人生がよりかけがえのないものになることは間違いありません。
本を読み、積み上げながら、何年もかけてじっくり探していこうと決めました。
そもそも、その過程があること自体、幸せなことなのかもしれませんね。

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