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たった一人だけ

何度か記事で書いた通り、30歳までには死にたいと思っていた。
物心ついた時からずっとだ。

それを後押しするかのように。
年齢を重ねるにつれ、鬱の症状もどんどん酷くなる。


長く生きることなく、この世を去るという夢。

その夢に向けて着々と近づいている。


色々な人に止められた。

悲しい。もったいない。
◯なないでほしい。

幾度となくそう言われた。
ありがたいことに。


しかし、その言葉に応えられるほど、私には生きる欲求は備わっていなかった。

家族に言われても、友達に言われても。
同じような境遇の仲間に言われても。

私の信念は揺るがなかった。




ただ、今まで生きてきた中で一人。

たった一人だけ。

死への渇望を緩和させてくれた人がいる。


話していて心の底から楽しいし、人として尊敬する。
そんな人だった。

不思議とその人と話している時は、もう少しだけ生きてもいいのかもしれないと思わせてくれた。

尊敬であり、友愛であり、親愛でもある。
様々な感情を抱かせてくれた。

私の人生にもっとも大きな影響を与えた人だ。


そんな人に会えたこと自体。
それ自体が僥倖だ。



そして、そんな人と出会うことができただけでも。
それだけでも、私の人生は幸せだったと言えるのかもしれない。


















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